今日も朝から大忙殺。
仕事量の多さだけでなく、仕事自体が「意味がない」ため、倍、疲れる。
でもこのごろ、
イライラはしなくなった。腹も立たなくなってきた。
そうか、「あるべき姿」に近づけようとして、もがけばもがくほど腹が立つけど、もうどうでもいいわ…と思った途端、腹は立たなくなるんだ。
考えようによっては、これは後ろ向きな展開なんだけど。
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恋をしたのだ。そんなことは、全くはじめてであった。それより以前には、私の横顔だけを見せつけ、私のおとこを売ろうとあせり、相手が一分間でもためらったが最後、たちまち私はきりきり舞いをはじめて、疾風のごとく逃げ失せる。けれども私は、そのころすべてにだらしなくなっていて、ほとんど私の身にくっついてしまったかのようにも思われていたその賢明な、怪我の少い身構えの法をさえ持ち堪えることができず、謂わば手放しで節度のない恋をした。好きなのだから仕様がないという嗄れた呟きが、私の思想の全部であった。二十五歳。私はいま生れた。生きている。生き、切る。私はほんとうだ。好きなのだから仕様がない。
太宰治『ダス・ゲマイネ』より
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ホントに「底なし好きの谷」に落ちてしまったんだね。
他のことは何一つ考えられないくらい。
もうどうしようもなく好きになってしまったことが、強烈に伝わってくる。
太宰の文章は、言葉と言葉の間、その空気感が、ぞくっとするほど美しい。
それにひきかえ、あ~あ、本日も、超お疲れ(-.-;)
こんな繁忙期に半休をとって聴きに行く文学講座第1回は、おそらくこの『ダス・ゲマイネ』から始まる。
何がなんでも月曜日、予定通り半休取るぞっ(^O^)/