今日は久々に何の予定も入っておらず、母の施設でゆっくり過ごした。
毎月、施設スタッフと簡単な面談があり、家族の希望を聞かれる。そのたびに私は「日常生活に痛みがないようにしてほしい」「できる限り本人の好きにさせてやってほしい」と伝えている。
ところが同じ施設にいる、私同様、シングル介護の母娘。この娘さん・Kさんは、私と正反対の介護観を持っている。びしびしリハビリして、食事管理も厳格にやって、何とか回復させてほしい。そうやってくれてるか確認するために、面会時間の朝10時から夜の8時まで、毎日ずっと施設にいるらしい。
私の母は83歳。どう考えたって、そう長生きできるわけがない。だったら好きなものを好きなだけ食べて、気分転換程度の感覚で、リハビリしてくれればいい…と私は思ってる。ただ若いころからおしゃれな人だったので、せめて少しでも若く見えるよう、きれいな色のTシャツとかパンツをせっせと買って、施設に持って行くようにしているくらいで。
この6年の間、様々な介護家族と出会ったけど、ほんとに十家庭十色。さっきのKさん、見るからにやつれてて、介護ノイローゼになっているのではないかと思うほど。談話室でお菓子を食べて、紙パックのコーヒー飲んでいる私たちの横で、Kさんのお母さんはバナナを一口だけ。それ以上はカロリーオーバーなんだそうです。その後、Kさんはお母さんを平行棒につかまらせ、叱咤しながら歩く練習させてました。
その姿、見たら、胸が詰まってしまい…
私の母は、判断能力がかなり低下しているので、Kさん親子の様子を見ても何の反応も示さないけど、そんな母の姿すらも切なくて…
とうとうナミダを押さえることができなくなってしまった…この6年間、母の前では、何があっても絶対ナミダを見せずにやってきたのに…
やつれた私と幸せな私。母は絶対、後者を望む、と思う。
私がいつもニコニコして、楽しそうな顔していた方が、母も安心する、と思う。
違うかなあ…
違わない、よね…