2019.1.12
曇天の寒い一日。一時、お昼頃に数滴の小雨。旧堺の町中を歩きました。
歴史倶楽部でも堺の町は訪れていますので、特に目新しいものはありませんでしたが
歩行距離はそこそこ。何度か報告している中でも直近では昨年11月の報告がここに、竹内街道のスタート地点としての報告はここに、今回に一番近いコースはここに報告していますが、それぞれ微妙に違っています。
それだけ堺の町には見るべきものがたくさんあるということだと思います。

 

今回のコース
  南海堺駅~旧堺港~旧堺港燈台~大浜公園~蘇鉄山~さかい利晶の杜~開口神社
  ~菅原神社~ザビエル公園~堺伝統産業会館~方違神社~旧天王貯水池~
  JR堺市駅

 

蘇鉄山を下山して大浜公園からフェニックス通りを「さかい利晶の杜」へ。
利晶はご存知、千利休の利と与謝野晶子の晶です。
堺が生んだ茶人「千利休」と、歌人「与謝野晶子」の生涯や人物像などを通じて、堺の歴史・文化の魅力を発信する文化観光施設です。
時間の都合で観光案内展示室を見ながら休憩して向かいの利休の屋敷跡を覗いて。
イメージ 1

今は閑散とした山之口商店街のアーケードを開口(あぐち)神社まで行きました。
イメージ 2

天平18年(746)行基が境内に念仏寺を建立し、大同元年(806)空海が宝塔を建てたので「大寺」とも呼ばれているそうです。
イメージ 3

開口神社の裏からまっすぐ北東へ菅原神社へ行きました。
堺の浜に漂着した菅原道真自作の木像を祭ったのがはじまりだそうで、堺天神と親しまれ、境内にある摂社の堺戎神社は、十日えびすの後片付けで大わらわでした。
イメージ 4

早々に参拝を済ませて昼食場所のザビエル公園へ。
イエズス会宣教師フランシスコ・ザビエルが天文19年(1550)、堺に立ち寄った際に、もてなした豪商日比屋了慶の屋敷跡付近に計画されたこの公園は、ザビエル来航400年を記念してザビエル公園と命名されたそうです。
公園は紀州街道に接していますがこの付近には中世、紀州街道の前身にあたる道があったようです。
イメージ 5

園内にはいろいろな碑が立っています。
堺鐡砲之碑です。種子島に伝わった火縄銃の製法を橘屋又三郎が堺に伝えてから、わが国の中心的な鉄砲の製造拠点となったことを顕彰ため、堺火縄銃保存会が建立したものです。写真、右の方に細長い碑も見えます。慈眼院之阯と彫られています。
イメージ 6

石畳の奥に碑が見えます。左の柵の中にも。
イメージ 7

柵の中はジョルジ・ヴィエイラの彫刻 「東と西の接点」と言う説明があります。
ヨーロッパの西の果てに位置するポルトガルとアジアの東の果てに位置する日本との出会いをテーマとしてポルトガルの彫刻家ジョルジ・ヴィエイラが作成したもので、日本万国博覧会のポルトガル館に出展されたもので、博覧会終了後頂いたそうです。
イメージ 8

正面の碑には聖フランシスコ・ザビエル芳躅(ほうちょく)の碑として、次のように書かれていました。聖ザヴィエル堺に上陸し日比屋了慶の館に入った。
是れ西洋文明伝来の始で近世日本文化は茲に花と匂った。 天文19年(1550)12月
イメージ 9

堺出身の詩人、安西冬衛の代表作「春」の詩碑です。短い詩です。
「てふてふが一匹韃靼海峡を渡つて行つた。」
 蛇足 韃靼(だったん)海峡は間宮海峡のことです。
イメージ 10

ザビエル公園で昼食後、紀州街道を北上、堺伝統産業会館へ。
入口のレリーフ風表示。「堺の町の傘いらず」 京の着倒れ、大阪の食い倒れ、
のように「堺の建て倒れ」と言われたそうで、この辺りは大きな商家が軒を連ね、
道筋には長い庇が道を覆って雨の碑でも傘なしで歩けたそうです。
イメージ 11

堺の数々ある伝統産業のうちこれは刃物。大鮪切りの包丁の展示物です。
イメージ 12

堺の旧町を出て方違神社によりました。
何度も来ているので過去の報告をご参考にしてください。
イメージ 13

社務所前に建つ神功皇后 御馬繋之松の石碑。
神功皇后が朝鮮半島に出兵し、新羅から凱旋の途中、皇子(後の応神天皇)とは腹違いの2人の王子の叛乱に遭いますが、住吉大神の御神教により、方災除けを祈願して皇軍を勝利に導いたと伝えられています。
イメージ 14

反正天皇陵の横を通り、旧天王貯水池まで行ってみました。
明治43年に計画給水人口6万人の規模の上水道配水池として建設され、昭和39年まで約5年間にわたり、その役割を担ってきました。正面入口には水道施設の先進地であるヨーロッパで用いられていた建築の古典様式にならい「凱旋門」風のデザインが採用されました。
イメージ 15
あとはJR堺市駅まで歩いて今日の堺市散策は終了。後半の報告はここまでです。

にほんブログ村 アウトドアブログ ウォーキングへにほんブログ村

ブログランキング・にほんブログ村へにほんブログ村