*ちょうど3年前、2015年3月〜2017年4月までの、外来抗がん剤治療していた時のことを、思い出しながら書いています。
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膀胱がん遠隔リンパ節転移 T1N3M1
ステージ4
だけど
今は寛解しています〜



2015年3月10日に職場へ職場復帰の念書?を提出してから、自宅での極秘リハビリを開始しました。
私の仕事は事務職ではないし今はパソコンという道具があるので、ペンで文字を書くことはほとんどありません。
それでも、出張申請とかちょっとした手続きについては手書きのものが色々あります。
約3ヶ月間の入院生活で、なんと指のチカラまで退化してしまい

判読不可能な「文字」?しか書けなくなっていたため、
まずはこれを何とかしなくては
.

と最初に始めたのが
広告の裏の白いところに目に付いた新聞の文章を書きまくる
ということでした。
文字を書くことが出来ない
このことが、自分にとってこんなにもショックで悲しいことだったとは。
それまで当たり前のように文字を書いて
それを目にする人に意思を伝えてきたけれど
実はそれって、とてもありがたいことだったんだなぁ...と、初めて知った気がしました。
この、文字を書く
ということについてですが、
今でも何となくチカラの入れ具合、加減が微妙にズレてしまう感覚があります。
それでも一応、人様に読んでいただけて意味が伝わる文字を書けるようになって
心底ホッとしています

それから
次に始めたのは「歩く」ということ。
退院直後は、足の筋力も思い切り低下してしまって
歩幅も狭くなり、ゆっくりでしか歩けなくなっていました。
階段の登り降りも、手すりにつかまらないと足元が覚束ない危険な状況



事務所が建物の3階にあるので
最初の頃は登りはエスカレーター、降りる時だけ階段を使っていました。
が。
階段を降りる、ということが
こんなに危険で怖いことだったとは

今ではトントントン♪と早足で駈け降りることが出来ているけど
その頃は一歩一歩、確実に階段に足が付いているのを確かめながら降りていた様な気がします。
後ろから人が駆け足で降りてきたりすると
心臓がバクバクしていたっけ

それと
職場の近くに大きな公園があって、
仕事の帰りにその公園の池の周りを
頑張って歩くようにもしていました



ただ、ただ、ひたすらに。
何も考えず。
今から思うと
こうして何度も何度も文字を書く練習をしたり
ただひたすらに、毎日歩き続けていたことは、
筋力アップ、体力アップの効果もあったのですが
心のためにも良かったのかなぁ、
という気がしています

退院したときはまだ
最後まで残った転移巣がCT画像の中に写っていました。
もしかしたら極々小さな子たちは今もいるかもですが
これからの治療でどうなっていくのか
先がよく見えない状況の中、
そのことを思うだけで心が不安でいっぱいになっていました。
でも
ただひたすら書いて
ひたすら歩いている間は、
そのことを深く考えることはありませんでした。
そういう意味で言ったら
職場復帰して、仕事に没頭出来たことも
自分の心の安定には良かったのかもしれないなぁと思っています
