入院準備

膀胱がんが転移していることを知って
職場にも報告しないといけなくなって

今度は初発の時とは違い
30回の放射線治療と抗ガン剤治療を
入院しながら同時に受けることになって

非常勤公務員という立場の私は
普通であればクビになるのは確実で。


職場の仲間たちが本当にとても良い人ばかりで
この人たちともう一緒に仕事が出来ないんだなぁ
と思ったことも
自分にとっては、とても辛いことでした。


明日から入院、という日
職場を退庁する私を、
仕事中たった仲間二人が追いかけてきて
手を振って見送ってくれたときは
堪えきれず、涙してしまいました。


さぁ、これからは転移したガンちゃんたちを
良い子に戻すために
頑張らなくては

そう思いながら

入院の準備のために、あちこち買い物に行ったり
しばらくの間洗濯をお願いする夫のために
洗濯機の使い方や洗剤の使い方を書いたり
使う順番のシールを洗濯機に貼ったり。


そうそう、

転移が発覚したのは、なんと息子の10代最後の日で
二十歳の誕生日を
色々な思いを家族皆が抱きながら
居酒屋さんへ行って、お酒で乾杯したんだったなぁ、

それから、地元の漢方薬局さんにも行ったんだった。

がんの転移がわかって入院することを話すと

薬局の女性が舌診してくれ

体力や免疫力を上げてくれる「十全大補湯」という漢方薬を勧められました。

そこのお店で購入すると一箱1万円以上してしまうのですが

「保険適用の方がうんと安いから病院で処方してもらいなさい」と言ってくださり

「病気に気持ちが負けてはだめ。絶対大丈夫！治る！と強く思ってね」と励ましてもくれました。

涙が溢れてきそうなのを何とか堪えながら

その女性に何度も何度もお礼を言って

お店を出てきたのでした。

短い時間の中で、あれやこれやと

準備をして、

家族の日々の生活のことを心配しつつ

2014年12月12日(金)

入院当日を迎えました。

＊＊＊

あ、12月12日といえば、今日でした。

そうかぁ、

あれは3年前の今日のことだったんだなぁ、