追悼「安部俊幸」 | 鎌野健のブログ

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~そんなオヤジのひとりごと~

今日の午後、突然、飛び込んできた「チューリップの安部俊幸さん、死

去」という悲しいニュース。しかも7月7日に亡くなっていたとは・・・。




私自身がチューリップのライヴに行くようになったのは第二期と呼ばれ

る、1回目のメンバーチェンジが行われた後の頃です。当時、付き合っ

ていた彼女が安部さんの大ファンで誘われて出掛けたのがきっかけで

した。そのギター演奏とちょっととぼけた感じのMCが印象的でした。


中野サンプラザでのライヴのMCで「最近、登場した自動改札は二人一

度に通ることができるのか思い、伊藤薫とぴったりくっついて通ろうとし

ましたが、失敗してしまいました。」というのが印象的でした。


テレビ出演はまったくないにもかかわらず、ライヴ会場はいつも満員。

財津さん姫野さんが人気者でしたが、どうしてどうして安部さんも根強

い人気がありました。


そんなチューリップも2度目の変革期をむかえ、メンバーチェンジ。

1985年8月に安部さん、姫野さん、伊藤さんが脱退、新しいバンドを

結成することになりました。


待つこと1年あまり。3人に風祭東を加えた「ALWAYS」が結成され、デ

ビューライヴが1986年12月、新宿厚生年金会館で開催されました。

満員のお客さんを前に感激した安部さん、涙ぐみながら「このライヴが

決まったとき、会場が厚生年金と聞き、そんなにお客さんが来るわけな

いじゃないかと言いましたが、こんなにたくさんきていただき、感激して

います。」と言ったのが昨日のことのようです。



その後、チューリップ、ALWAYSと私にとっては2つの「チューリップ」が

活動を重ねました。どちらかというとALWAYSの方が、チューリップらし

いと感じたのは私だけでしょうか?


そして1989年2月にチューリップの解散が発表され、3月からスタート

するファイナルツアーにALWAYSから安部さん、姫野さんがゲスト出演

することが発表されました。


何とも、複雑な気分でしたが、安部さんのギター演奏、姫野さんのボー

カルがチューリップのステージで聴けることは楽しみでした。ちょっぴり

残念だったのは、二人のMCがなかったこと。特に安部さんの前にはマ

イクすらセットされていませんでした。




でも、偉いことにALWAYSはそのスケジュールをぬってライヴを展開し

たのです。そこに安部さんの意地みたいなものを感じました。


そのALWAYSも活動を自然消滅的に活動を停止。安部さんはインドに

移住しました。財津さんのソロコンサートでかろうじてチューリップサウ

ンドを楽しめるという、フアンとしてちょいと物足りない時間が過ぎてい

きました。


そしてそして、1997年春にチューリップが8年ぶりに再結成されること

が発表され、7月から1年限定のツアーがスタート。初の武道館コンサ

ートも行なわれ、その後、2~5年おきにツアーが展開されました。


メンバーも歳を感じさせないパフォーマンスを披露、全盛期とは一味ち

がったチューリップがそこにいました。安部さんのギターも渋さを増した

感じでステージを楽しんでいる姿はファンにいっそうの喜びを与えてく

れました。


安部さんのギター演奏は2012年から2013年にかけて行なわれた

結成40周年の「THE LIVE」ツアーが最後になってしまいました。個人

的には2013年6月の大宮が最後。まだ、1年あまりしかたっていませ

ん。




今、財津さんが姫野さんをゲストに迎え「チューリップの夢を歌う」

というツアーをやっています。ごいっしょさせていただいた友人たち

と「また、きっとチューリップ、やるよね。」と期待を語ったばかり。今

回の安部さんの訃報はその意味でもとても残念です。


でも私たちをこの歳まで楽しませてくれた安部さんに心から感謝し

たいです。とても悲しく、残念な気持ちでいっぱいですが


「安部さん、ゆっくりとおやすみください。天国でも素敵な、そして歌

うようなギター演奏を続けてくださいね。ありがとう!」