生前の夫の言葉

私の心に残っている大切な言葉




『枝葉が少々揺れても幹がしっかりしていれば大丈夫』




私は優柔不断で

自分でなかなか決断ができず



教科書通り行かない子育てに

彷徨っていた



そんな時

夫が言ってくれたのだ

枝葉が少々揺れても幹がしっかりしていれば大丈夫


俺がしっかりしてるから


お前は好きなようにしたらいい




私は夫に守られていた


ずっとずっと守られていた




夫がいるだけで


大きな安心をもらっていた




だから自分の思うままに生きられた







だけど


4年前に突然夫は亡くなった…




私はどうしたらいいの…




幹が失くなってしまった我が家は


これからどうなるんだろう…





こんな優柔不断で決断力のない


無知な私では




夫のような

しっかりとした太い幹の代わりにはなれない




私は所詮揺れ動く枝


子ども達を支えきれない…









それでも残されたもので


どうにかするしかない





頭ではわかってる




だけど




不安でたまらなかった






時の流れとともに次第に慣れはした


それなりに決断もしてきた



決断するしかないから






本当はしたくない


怖い




だって不安はなくならない




だって私は枝だもの







でも気がついた




私が夫の代わりに支えなければ


と思っていた枝や葉は




いつの間にか太く大きくなっていて




私だけが夫のような太い幹にならなくても




みんなで集まれば


それなりに太い枝の束ができる






自分一人が頑張らなくても


大丈夫




夫と同じものを目指さなくても


大丈夫





私は幹にはなれない






私は


私なりの太い太い枝を目指そう






大丈夫




私には

支えあえる子ども達がいるから




夫と私の

大切な大切な子ども達がいるから