45年ほど前、新聞配達をしていた。高校生の頃だ。バイクの免許がないので、自転車で運ぶのがつらかった。

前かごと後ろに積み上げ安定させるのが慣れなくて最初はギクシャクしたものだ。

最初は数件の配達から始まり、週十件、数百件と増やされて、最高200件は配っていたと思う。

新聞配達員で最も苦労するのは、雨でも雪でもなく”風”である。風が吹くと飛ばされる。何度も迷惑をかけたことがある。

配達漏れを「不着」という。不着が多いと信頼を損ねる。

ポストのない家に配るのがとても難しい。洗濯機の上に置けというケースもあった。

大福帳のようなものを持たされて新規のお客さんは絶対漏らしてはいけない。新規契約が最も販売店で喜ばれる名誉だ。

・・・・・懐かしい

 

 

先ごろから全世界配信された藤井道人監督のドラマシリーズ『新聞記者』を見たら、横浜流星さんと小野花梨さん演じる大学生は、奨学金のために新聞配達をしている。政治ドラマと新聞配達員という市井の人物がどのようにつながるか、というのは見てのお楽しみにしていただくとして、この二人の人生を追うドラマでもある。最後は震えるような感動がもたらされる。

 

 

横浜流星さん演じるノンポリ学生は奨学金のために新聞配達をしているのであって、新聞は全く読まない。そんな彼を小野花梨さんがリードする。ちなみに新聞店のおやじさんをでんでんさんが演じていてこれもまたいい。そして就職戦線。前向きな彼女は片っ端から履歴書を出し、就職活動を続ける。彼は遅れてぼやぼやしている。そんな関係がうまく描かれている。常に社会変化が彼らの未来を左右する。

 

 

大学受験に失敗して、コンビニでバイトしながら一浪してなんとか大学に入り。大学でもこのドラマの彼らのようにバイトの明け暮れ、ろくに勉強もせず、新聞も読まず、そんな学生だった自分がそこにいる。喫茶店のバイトが楽しくて、そのままその店に勤めることを誘われたりして、社会人になりたくなかった。モラトリアムという状態だったか。

 

このドラマには人間がいる。そしてそれぞれが命がけで生きている。生きるために様々な悩みを抱えている。そこに政治は冷たく、伝染病もまた容赦なく彼らをクラッシュする。

 

国家とは何だろうか?

 

国家は、苦しむ人をひねりつぶし、苦しめ、殺し、その証拠を隠滅するためにまた人を苦しめるものなのだろうか。国家とは・・

 

 

 

 

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