帰ってきたあぶない刑事('24年6月 大阪ステーションシティシネマ) | Que amor con amor se paga

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まだ作るんかい

TVシリーズ放映時から大ファンの『あぶ刑事』

映画は劇場版一作目が最高で、近藤課長(中条静雄)が降板した『リターンズ』から映画の質が劣化した(涙)

TVシリーズの頃、古杉る…



それでも脇を固める準レギュラーが健在だった8年前までは映画として成り立っていた…と思ったのです。
今回は

脇を固める準レギュラー俳優陣引退、全体的に出来がポンコツ

ペラペラのストーリー+小娘のドヤ顔見るために映画代払ってるんじゃない


ストーリーはTV過去のエピソード焼き増し+ 『ハーフ・ア・チャンス』のパクリでした(涙)

ベルモンドが亡くなり、ドロンが引退しているからって、そりゃーないわーqqqqq

ヤ〇ーレビューで絶賛してる奴らいるけど、彼彼女らは『タカとユージ、F31レパード、バイクシーンが見れりゃー、他はどうでもいい人たち』なんじゃーないでしょうか。

え?言い杉?
古参ファンレビュー賛否両論ですぞ。



映画の全部が全部ポンコツで観るに耐えないってワケじゃぁないですよ。

タカとユージにワケアリで絡む、岸部さんと吉瀬さんの役
そして他の映画やドラマでは重鎮を演じる仲村トオルが、ぺーぺー町田、プリチー町田に早変わりする所は、映画唯一のホメ所です。

しょっぱなから叩きまくってますが、本音、こんなモノではない。

予告編こちら、あらすじいってみる。



ニュージーランドで探偵事務所をしていたはずの鷹山ことタカ(舘ひろし)と大下ことユージ(柴田恭兵)

何故かハマに逆戻り。

NZで銀行強盗に出くわし、現地の警官をボコり、現役時代よろしく暴れちゃちゃくった為、現地の探偵事務所の免許はく奪、国外追放という、ありがたくない結果に陥ってしまった。
にも関わらず、2人は全然懲りてない。
ゴルフも出来たから~楽しかったよね~と反省の色がないのは現役時代から変わらない。

ハマの埠頭で和む2人。
だがタカは、少し離れた場所に停まっていた怪しい車から降りてきた謎の美女ステラ(吉瀬美奈子)に目が行く。
向こうもタカの顔に見覚えがあったのか、逃げる様に去って行った。

ステラは何者かの車に乗り、彼女の車には違う人物が代わりに乗った瞬間、炎をあげて爆発した。

2人がハマに帰ってきた途端、謎の美女、そして事件、タカとユージは何かが起きると察した。

タカは、ロータスグループのオーナーで、港署時代から銀星会絡みで因縁のあった香港系中国人・劉飛龍(岸谷五朗)のもとを訪ねる。

昨晩の香港在住日本人弁護士が車の爆破事故で殺された一件は、お前じゃないかと。
のらりくらり答えをかわそうとする劉の前に現れたのはステラだった。
劉は彼女をビジネスパートナーとして紹介するが、 タカは忘れたはずの昔の記憶が重なっていた。

一方ユージは、自分たちの探偵事務所『T&Y探偵事務所』を横浜に開いたので、引っ越し荷物を運んでいた。

そこにエンストしたハーレーに乗った若い女性・永峰彩夏(土屋太鳳)が現れる。

2人に何の面識もないのにタカ、ユージと呼び捨て。
自分の母親、夏子を探して欲しいと2人に依頼。
依頼金は、母親の形見の指輪とドヤ顔で語る彼女に開いた口が塞がらないユージ。

どこの馬の骨ともしらない小娘なら、依頼金は前金50万と追い出すはずだったが、2人にとって夏子は思い出の女性であり、宿敵・銀星会絡みの女性だった。

銀星会と香港マフィアの利権争いが絡むクラブで歌っていた夏子は、銀星会の抗争に巻き込まれ歌う場所をなくし、異国の地に旅だったきり行方不明。
あれから30年弱の時が経つ。

夏子は、生まれ故郷長崎で自分を生んですぐ彩夏の祖母(夏子の母)に預け、姿を消したという。
彼女の手元には夏子が遺した最初で最後のCDとタカとユージの港署時代の名刺が入っていた。

歳を喰っても女には弱いタカとユージ。
DNA鑑定してしまえば済む案件なのにも関わらず、2人は興味本心で夏子を探すことにした。

夏子の形見の指輪を鑑定して貰うため、馴染みの宝石商・王(有薗芳記)の元に行くが、二束三文だと言われ、肩を落とす。

報酬なしで依頼を引き受けようと2人が、王の店を出た直後、指輪を身に着けた彩夏はさらわれてしまう。

タカとユージが王を問い詰めると、あの指輪は、銀星会やロータスグループが狙っているもので、値段が付けられない代物と判明。
何故今になって出てきたのか驚いてると白状した。

あの指輪を狙うのは、かつてタカとユージが手にかけた銀星会会長・前尾源次郎(柄本明)の愛人の息子・海堂巧(早乙女太一)。

表向きは巨大ベンチャー企業『ハイドニック』の社長。
裏で横浜カジノ誘致計画に絡み、その手は大臣にまで及ぶという父親に勝るとも劣らない手腕の持ち主。
彩夏をさらったのは、海堂腕利きの傭兵、 黄凱(深水元基)。

タカもユージも身分が探偵なので、どうにもこうにも手が出ない。

2人は恥も外聞もなく港署捜査課長になった、かつての後輩・町田(仲村トオル)の所に行き、協力を依頼するのだが…

以下ネタバレです。

TVシリーズでも、過去の映画の中でも『夏子』の存在は描かれたことはないです。
お初。

前回の映画で、タカさんが定年5日前にして恋人(菜々緒)とNZに行こうとした→最凶の敵ガルシア(吉川晃司)に殺された、というオチだった。
ので夏子って誰?

…というワケ。

ネタバレつーても、ここまで書いたら一気に最後までというぐらい、中身がない(涙)

映画のOPは『トップガン』よろしくTVのオープニングテーマソングが流れて始まる。
そうそうそうなのよ、とシリーズのファンを引き込む演出。

町田ことトオルちゃんは、お茶くみの瞳ちゃん(長谷部香苗)からタカとユージがハマに帰ってきて探偵事務所を開いているのを聞いて仰天。

8年ぶりにタカとユージに再会する前は説教する気満々で『あぶ刑事ならぬ、アブタンで居ろぉー!はっはっはqqqq』と威張り散らし、今日こそ捜査課長の地位を見せてやる!と腰に手を当て鼻の穴を広げてたトオルちゃん。

が、2人を目の当たりにした途端、プリチー町田に逆戻り。

でぇっ?ボクに頼みって何ですかぁっ???
と内心ブチブチキレながらタカとユージの無理難題を聞くハメになったペーペー町田。

シリーズ始まった当時、町田透役の仲村トオル、20歳だったらしい(汗)

他のテレビでは総理大臣役とかやっても、ぺーぺー課長役になってしまうトオルちゃんウケる。



一方、SNS上には彩夏の母、夏子と名乗る人物が現れるが、何故か彼女の書き込みは金持ちの男性目当て。
胡散臭いと思いつつ、ユージはSNSで夏子を名乗る人物に、かつて本物の夏子が歌っていたラウンジバーで、現在は廃墟となっている『カプリアイランド』に来るように罠をしかけるのです。

母親が歌っていた『カプリアイランド』に初めて足を踏み入れる彩夏。
母親の歌を披露するんですが、タカとユージの頭の中は、夏子が歌ってた時代にタイムスリップ。

かつてのカプリアイランドには劉も居た。
お三方、CGでシワやらクマやら全部消して、若い時に作り替えてる???
ハリソン様の『インディ・ジョーンズシリーズ』の最新作も回想シーンは全部CGったし、 ここまで作り物感バレバレだと、無理して映画作らなくてもいいよ~…と言いたくなる。

で、歌が終わった後、突如何故か『大都会』のイントロが流れ出し、誰だよ?頼んでもいないのにステージで歌いだしている音痴のオバハンはqqqq
と思ったら

薫(浅野温子)
SNSで夏子を名乗って、金持ちの男性を探していたのは薫だった。
タカとユージが横浜に帰ったと聞いて追いかけてきた薫ちゃん。

8年前の『さらば~』のコスプレやらエンディングでウェディングドレス着てタカとユージ追いかける所といい、今回も、放映事故じゃねぇ??
大女優の部類に入るのに、何でこんなに扱い酷いの??
フツー制作会社かどこか訴えるだろ??
TVシリーズは松村課長(木の実ナナ)や同僚の鈴木さん(御木裕)が薫のストッパーになって、その掛け合い漫才が面白かったのだけど、
今回は、ホントに扱いが酷い。
放送事故(涙)
しかも音痴な歌声(?)で薫が歌った直後、またもや海堂の手先が現れる。

探偵なのでタカとユージに銃はない。
そこに運?よく現れたのが、港署Z世代刑事、早瀬(西野七瀬)、宍戸(小越勇輝)、剣崎(鈴木康介)。

銃持ってるのに撃つ方向指示しないと命中すらしない+銃撃戦現場でやらかした薫の取り締まりで逆ギレされ殴られている男2人に対して、
『口説かれる前に手錠かけて下さいって命令なんですっ!』とタカにきっぱり言える西野ちゃん。

プリチー町田は、同じ頃、県警の会議で一連の捜査から撤退する様指示されてしまうのです。

ま、まぁその前に同僚の八木沼県警刑事部長(杉本哲太)から、リッチな定年を迎えたいのか、あの2人に巻き込まれて一生棒に振るのかと脅されます。

がっ!
そこは、あぶ刑事+タカとユージに洗脳されてしまったプリチー町田なので(涙)

県警のお偉いさんがズラっと居る前で、八木沼をブン殴るという暴挙に出て(唖然茫然)全責任を取り、海堂を捕まえる!とタンカ切ってしまいます。

爆破テロを繰り返し威圧的に勢力を拡大する海堂のやり方についていけず、劉は計画から降りようとします。

しかし目の前で子分は殺され劉も撃たれ瀕死の重傷に。
後をつけてきた彩夏は見つかり、プラスチック爆弾の詰まれた車の荷台に載せられ閉じ込められてしまいます。

…マヌケだと思うのが、彩夏がスマホのGPSをオンにしていたので、タカやユージが居所を掴めたという話。

普通他の刑事ドラマなら敵のラスボスがいち早く気づきスマホ没収になるだろうと。

劉が海堂にやられて瀕死の重傷を負った後、タカは『お前ならこんなのかすり傷だろうが』と泣く。
タカは『ステラは夏子なんだろう』と最後に答えてくれと懇願する。

ようやく劉がタカに『…違うよ…』と笑うのは、わざとだった+台本になかったかもしれない、ですよね。

港署捜査課面々が犯人を逮捕していく中、海堂だけが逃げる。
そこに現れたのが

F31レパード

乗ってきたのはプリチー町田。
トランクに押収した銃器ブっこんで、手には『1日限定委託契約あぶ刑事復活』の辞令。

シリーズ通して小間使い+便利屋なポジを確保してるプリチー町田。

F31レパードが出た当時、トヨタのソアラが人気で『あぶ刑事』の劇中車として使われなかったら日の目を見ることがなかったろうな~…というぐらい存在感のない車だったレパード。

『西部警察』における裕次郎が乗っていたS110ガゼールと同じで、ン百万というプレミアがついてるらしい。

話を戻す。

海堂の目を盗みステラが彩夏を助け、共に逃げるのだけど海堂に、すぐ見つかるのです。

命狙われてるのに彩夏が、1人で逃げられるみたいな面倒なコトを言ってダダこねて ステラに平手打ち喰らいます

その後、ステラは彩夏を抱きしめ、自分が海堂の標的となり死んでしまうのです。
母とは明かさないけれど、無言のうちに伝わる、察するってシーンでしょうねぇ。
こういうシーンで『説明してくれなきゃわからない』だの察するって何?という人、無理。

海堂は死に物狂いで、タカとユージ、どちらか道連れで死のうとするのです。足を撃たれて爆弾を積んだ車を這う這うの体で運転して。

あっけなくハーレー+ショットガンのタカにブっとばされ、海に爆弾ごと沈みますが。

タカのハーレー+ショットガンの撮影シーンは、横浜では撮影許可が下りず、神戸になった曰く因縁のシーン。
しかも神戸入りするはずの日が、'23年1月末の、大寒波。
雪で新幹線が動かなかった日だったそうで。

後日、プリチー町田の元に、彩夏のDNA鑑定結果が。
へぇっ?という意外そうな町田の顔。

一方、彩夏は父親を探すのか、タカとユージの元を離れていく。

思うに母親は夏子(ステラ)だったんだろうけど、父親はタカでもユージでもない。
全然別の人だったんじゃーなかろうか??

夏子に逢えたからよくねぇっ?

探偵事務所に戻ったタカとユージを迎えたのが、またもや薫(おい)

『美人秘書が必要かと思って~』怪物キャラを売り物にしている薫(号泣)そんなのでいいのか薫。

間に合ってます(断言)

…というので映画は終わります。

大事な伏線

彩夏が持っていた夏子の指輪(銀星会やロータスグループの資金源になるもの)は、どこから来たのか

全然回収しとらんのですが??

どういう事???
映画最大の悩みどころでした

映画のロケ地は、以下の通りです。

8年ぶりにニュージーランドから帰ってきて、横浜の夜景を楽しんでいた場所が、 横浜ハンマーヘッド(新港埠頭):タカとユージが、8年ぶりにNZから帰り(というか出禁になり)、ハマの夜景を楽しんでいた場所。

レストラン『Bar Polestar』:定年退職後、情報屋になった『落としのナカさん(ベンガル)』の所にタカが足を運ぶシーン: 中華街『華正樓』付近:タカがフェイロン(岸谷五朗)の経営する中華料理店に向かうシーン

宝石店『SILVER OHNO』:夏子の形見の指輪を鑑定するシーン

ホテルニューグランド:横浜新カジノ構想が発表されるパーティー会場

横浜ロイヤルパークホテル:タカとステラ(吉瀬美奈子)がホテルのバーで語り合うシーン

ポートアイランド、住商の倉庫:ハーレーのアクションシーン

タカさんのバイクシーンは、条例?かなにかで、横浜で撮影が出来ないで神戸で撮影になったんすが、運悪く、この時、'23年1月アレだ、大寒波で新幹線止まって、
撮影どころでなかったらしい。

映画のBGMはお馴染みのテーマソングが流れてくるのはグッドだったんすが、あともうイチオシ欲しかったかなぁ~うん。

『FUGITIVE』か『WAR』どちらかは大音響で流してほしかったぞ。

観ないで何か言うより観た方が、少しでもいい点探せるかな~と思いお金だして観に行きました。

どうしても許せんかったのが、ヒロインと悪役がどうしようもない+港署の脇役が役不足だったこと。
いやはや、刑事ものの配役で肝心なのはそこでしょうよ、という所がボコボコ抜けている。

ヒロイン役の土屋太鳳に、1mmの悲壮さもない?

役柄では、生まれた時から親はいない。
ハングリーに育ち、唯一の肉親がなくなり、右も左も判らないままハマに出てきてしまったという。
母親は見つかった(でも自分を庇って死んでしまった)けど、
タカ、ユージどちらの娘でもなかったじゃんってオチ。

郷ひろみと共演したPVの時は『これは美女になる!』と思って期待してみてたのに、今回出しゃばり倒す姿を観たら、売れない地下アイドル必死で応援してた感じで、裏切られた感ハンパない。

どんな感じの役でしたか~と言われても、『あんた邪魔よ!』+出てきても出てこなくても、どうでもいい役でした(涙)

何というか『私幸せですよ、皆さんどうですか~ホメてぇ~』ってウザいぐらい顔に描いてあるので役柄に相応しい悲壮感やハングリー感がない。
どうしてなんだ!と思ってこのレビュー書いてる途中で知った。
そういう事か~
後出しジャンケンでも なんでもなく、こりゃダメだ。
浅野温子以上のミスマッチだ。

早乙女太一も何しに出てきたんだろう??
『六本木クラス』で一代で会社を作った香川のボンクラ息子を演じたあの役とほぼ一緒じゃねぇっ?

主役に負けない悪役って探すのは、そんなに難しいんだろうか?

その点をクリアしたのが、吉瀬さんと岸部さんなんだろうなぁ…と思って観てたこの映画。

吉瀬さんが、おおう?こんなに綺麗だったのか~、と再発見ふふふ。
タカさんに現在過去未来愛されるいい女の役。
適役ではないか。
最初から最後まで彼女が演じるステラ=夏子だとバレバレなんすが
彩夏の年考えたら孫だわ、孫qqqqq

彩夏の設定は、吉瀬さん自身の生い立ちとカブる所があるのですが、それだけに思い込みで行動する彩夏に平手打ちした後抱きしめるシーンは名演技。

長寿化している刑事モノは脇役がシリーズの魅力を支えているのですが
『あぶ刑事』は

港署脇役俳優引退の危機

…に晒されてるので、これ以上映画作ってもポンコツの量産になるんではと思います。

今回出てきたレギュラー港署脇役は『落としのナカさん(ベンガル)』と薫ぐらいで。

パパさんこと吉井さん(山西道広)は前作では、港署退職して、おでん屋台兼情報屋として出演してたけど引退。

少年課の鈴木さん(御木裕)も引退。
少年課課長→松村港署署長(木の実ナナ)も舞台で怪我が相次ぎ前作で引退宣言。

好きなシリーズのハズなんですが、モヤっとする理由の最たるモノといえば

主演俳優2人が仲良くなりすぎた

…ってコトじゃないでしょうか。
年くって丸くなってるのもあるだろうし。
共通の話題=あぶ刑事ってのもあるだろうし。

共演した当時はお互い30代後半、性格も私生活も違い、もっとギラギラしてたと思います。
『ハマの『マイアミバイス』』を作るというので始まったTVシリーズ。

人気がでて映画にもなって、そろそろお開きにしてもいいのではないでしょうか。