1.「うつ」の予防と改善【うつのメカニズム】 | 選択理論マニアのためのトリセツ

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心理カウンセラー渡辺奈都子が選択理論に関するマニアックな気付きを書いているブログです。

こんばんは。
選択理論マニアの会 代表のnatsukoです。


選択理論心理学の提唱者であるウイリアム・グラッサー博士は、

メンタルヘルス(こころの健康)について

(診断と薬物療法による)医学モデルではなく、

(教育と予防による)公衆衛生モデルが必要であるビックリマーク

と述べていらっしゃいます。


たとえば、うつについて・・・

通常、【うつ症状】の方というのは、
医学モデルの見地からすると

脳の中で特定の神経伝達物質が欠乏するダウン
(例えば、セロトニンとかノルアドレナリンとか…)


↓・・・と

鬱になるイジイジ

という見方をしています。
(ホントはこれ【脳内モノアミン仮説】っていう一つの仮説なんですけどね…)


そう考えると、

「脳の病気だから、仕方がない…」と


一般市民(?)は言ってしまいたくなるでしょ?むー



しかし、グラッサー博士は、

「私たちが落ち込みを選択するときに、
セロトニンが減少することは正常な生理反応である」


と言います。(『グラッサー博士の選択理論』より)


ん???顔

どういうことでしょうか?


全行動のシステム   車を使って考えてみます。


選択理論では、私たちの行動を四つの構成要素からなる【全行動】として捉え、
これを車の四つのタイヤを例えにして説明していますくるま

これによって

前輪である【行為】と【思考】は、
ハンドルに直結し、コントロールできるものであり、

後輪の【感情】と【生理反応】は、
直接コントロール出来ないもので、前輪が向かう方向にがついていく・・・

というシステムを表しています。

参考記事クリック「ユウウツという選択」




例えば、汗をかき、息を切らして、部屋に入ってきた人を見たら・・・焦

通常、私たちは、

「走ってきたんだろうな…ダッシュ!

「時間に遅れて焦って来たんだね…ヤバー!

と、その人の
【生理反応】に先立って行われた【行為】や【思考】
を推察することが出来ます。


しかし、上記にあげた、
うつに関する脳内モノアミン仮説 の立場からすると

脳内のモノアミン(セロトニンやノルアドレナリン)が
減少したので【生理反応】



・会社や学校へ行けなくなったり【行為】
・楽しいことを考えられない【思考】
状態になってしまう・・・

という論理です。



このトリック・・・・お分かりになります?え?


同じ論理で、
先ほどの汗をかいて息を切らしている人を説明すると、

汗をかいたり、息をきたしている【生理反応】ので



・走ったり【行為】、
・「まずい!」と思ったり【思考】した

ということになります・・・何ですと?


ロシアン え!バーマン え!キジトラ え!!!

ね? おかしいでしょ?汗


グラッサー博士の言う

「私たちが落ち込みを選択するときに、
セロトニンが減少することは正常な生理反応である」
とは、

自分の欲求を満たさない方向に(しかも長期間に渡って)
前輪である行為や思考を向けていたら、
後輪である感情や生理反応は、それに付随して
不快な状態を知らせるためのシグナルを送るんですよ…

ということを意味しています。



グラッサー博士は、うつの予防として

「自分の欲求充足に責任をもつこと運転

そして、健全な欲求充足のために

「自分の大切な人との人間関係を良好に保つこと仲良し

を、選択理論を通して教えています。


メンタルヘルス(こころの健康)を保つ(回復する)ために、
専門家に頼ることなく、自分で出来ることもたくさんあるのです。


2.「うつ」の予防と改善【食べ物の選択】 につづく・・・。

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