一年分を一週間で観る | チョコのめでたいブログ

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アメリカの田舎町に住むアラ還の日記である

療養中、ネットフリックスやアマゾンプライムで映画やTVドラマをたくさん観ました。

 

選んだ基準は、「癒されそう・内容が明るそう・良い意味で軽そう・深く考えずに見られそう・俳優陣がいい」です。

 

この日記は、レビューというより、書いておかないとどんな話だったのか思い出せない・自分が見たことすら忘れるからという理由の忘備録なんですが、よろしければ参考になさっておくんなまし。

 

 

まずは「バーベキュー」というフランス映画。

今まで健康に気を使って生きてきた主人公が、50歳の誕生日に参加したマラソンレースで心臓発作を起こす。
 
回復後、主人公は残された人生を楽しく自由気ままに生きていこうと心を決め、田舎の豪邸を借りて、仲間たちとバーベキューをしたりプールで泳いだり、ハイキングにでかけたりして楽しく過ごす。そんな長いバケーションの中、楽しそうに見えるが一人一人いろいろ抱えていて、口論が始まったり、問題が悪化したり、愛が終わったり、恋が始まったり。
 
それぞれの人生を垣間見て、「まあ生きてりゃいろいろあるわな、でも楽しもうじゃないか」という軽い気持ちになれる映画でした。
 

 

邦画、「柴公園」。
人付き合いが苦手な主人公の大学教授が、柴犬を飼いだしてからご近所に犬仲間ができる。付かず離れずの関係を楽しんでいた教授だが、同じ犬仲間の女性と個人的に挨拶を交わすようになると、いつの間にかわずらわしい人間関係に巻き込まれるようになる。「こういうのが嫌だったから散歩仲間でいたかったのに」となげく教授だが、少しずつみんなと心を通わせるようになっていく。
 
とてもほのぼのしていて、疲れたときに見るには最高の映画でした。主人公の一人暮らしの様子も、なんだかとても楽しそう。
 
都内にこんなところあったのね〜と思わずロケ地をチェック。
なるほど〜、立会川と有明ね。水のそばはやっぱり広々して見えますね。
 
 

 

次は、"A Passage to India"ー「インドへの道」

1920年代、英国植民地のインドへ、イギリス娘が婚約者に会いにやってくる。現地人たちにかしずかれながら暮らしていくうちに、娘はインド人医師と個人的に親しくなってくる。ところがある日、洞窟にでかけたイギリス娘はそこでインド人医師に暴行を受けたと訴え、傷だらけになって救助されたのだった・・・
 
感想は、まずしょっぱなからイギリス人図々しすぎ!まるで王族気取りでインド入り。
 
今ヨーロッパで移民が問題になってるけど、イギリスなんか世界中で現地人たちを抹殺したり奴隷にしたりして言語や文化を消滅させてきたんだよなあと思わされるオープニングです。だから、インド人医師が裁判にかけられるシーンで現地の人々が反イギリスのデモを起こすシーンは、まあ当然でしょという感じ(とはいえインド人たちもカーストが低い使用人を邪険に扱ってるけど)。
 
アジアの植民地でヨーロッパ人が暮らす話、人種差別と性差別、絵面は美しい、という部分が、ちょっとフランス映画「ラマン(愛人)」を思い出させる映画でした(濡れ場はないけど)。余談だけど、「ラマン」は素晴らしい話なのに、過剰表現のせいで一般家庭に広まらなかった残念な映画だと思ってます。

 

 

メリル・ストリープとロバート・デニーロの古い映画、Falling in Love(恋に落ちて)。

医師の夫と二人で、平凡だが満たされた生活を送るお嬢様育ちのモリーと、明るく楽しい妻と二人の男の子たちと4人家族で幸せに暮らす建築家フランク。
 
人生に何の不満もなさそうなこの二人が、クリスマス直前のごった返した本屋の中で買い物袋を取り違えたことをきっかけに、運命の糸にたぐりよせられるように恋に落ちてしまう。
 
メリル・ストリープとロバート・デニーロの演技はやっぱり素晴らしい!ただの立ち話からお茶友に、(友情だからいいよね)と自分に言い聞かせて会っているうち、忘れられない人になってしまう。そして車窓からの景色はとても綺麗!
 
でも現実だったら、夫が死と向き合って働いている間、そして妻が子育てと家事をきりもりしている間、二人でホレタハレタっていい気なもんだよなぁと呆れるだろう。いい大人なんだから愛と恋愛の違いぐらい冷静に見極めなさいよって感じ。
 
 

ケイティ・ホームズ主演の「The Secret: Dare to Dream」。

夫と死別したシングルマザー(ケイティ・ホームズ)は、魚市場で働きながら二人の子供たちを育てている。経済状態はひどく、家の雨漏りを直すこともできず、健康保険もない。魚市場の上司であり地元のレストランオーナーである裕福な彼氏はいるが、頼らずに一人で健闘している。死別した夫の母親(義母)とは今でも良い関係を保っている。

 

そんなある日、見知らぬ男性が主人公の家に封筒を持って訪れる。主人公が不在だったため、郵便受けに封筒を入れて立ち去る。

 

帰宅途中の主人公は、反抗的なティーンの娘と言い合いをしながら運転中、追突事故を起こしてしまう。相手はなんと、あの封筒を持ってきた男性だった。男性は主人公を責めることもせず、主人公の車を修理すると申し出る。嵐が訪れ、家がさらにダメージを受けてしまうが、男性は屋根を直したり、子供たちと遊んだり、かいがいしく主人公に尽くすのだった。あの封筒は嵐で飛ばされてしまったが、男性が封筒の存在を明かそうとしないのには、深い事情があったのだった・・・

 

ケイティ・ホームズの、疲れたシングルマザーの演技が素晴らしいです。ロマンスあり謎解きありで、最後までどうなるのかわかりません。そして何より、人生は結局「愛」なのだ、恋愛レベルの愛ではない、もっと大きな「愛」なのだ、とちょっと感動もある映画でした。

 

 

クリスティナ・アギュレラとシェール共演の「バーレスク」。

アイオワの貧しい生活から、歌手を夢見てロサンゼルスに出てきた主人公アリー。現実は厳しく、オーディションにはことごとく落ちる。オーディションに訪れたキャバレーでやっとのことで仕事にありつく。いつかキャバレーのステージに上がることを夢見ながら、ウェイトレスとして働くアリーは、オーナーのテス(シェール)に何度自分を売り込んでも認めてもらえない。

 

ある日、アリーが暮らすボロアパートに泥棒が入り、本当の一文無しになってしまいキャバレーのゲイの(と主人公が思っている)ボーイのアパートに転がり込むことになる。

 

そんな中、キャバレーは経済難。オーナーのテスは元夫とも一番人気の踊り子ともうまくいっていない。アリーは「口パクじゃなくて踊り子が本当に歌うのはどうかしら」とテスに売り込む。

 

感想:クリスティーナ・アギュレラの声は本当にすごい。あの小さな細い体から、まるでゴスペルの歌手のようなパワフルな歌声がしぼり出されるのだ!映画の中ではシェールの歌やアギュレラの歌がたっぷり聴けます。ただしバーレスク風の曲調ではない感じなのが残念。(バーレスクとは、高級キャバレーのショーダンスのこと)。クリスティーナのコンサートみたいになっています(映画の中では大喝采だけど)。

 

ちょっと雰囲気が似ていると思ったのはレネ・ゼルウィガーとキャサリン・ゼタ=ジョーンズ共演の映画「シカゴ」だけど、あちらは殺人事件がメイン、「バーレスク」は歌と夢がメインです。舞台がキャバレーなのにショービジネスの闇やエグいシーンは出てこないので、良い気分のまま見終われる映画でした。