職場で大きなミーティングが計画されました。
パンデミックのせいでずっとオンラインミーティングだったので、久しぶりの(1年半ぶり!?)対面式のミーティングとのことでした。
この職場は今のところ97%がワクチン接種済みで、現時点でコロナ陽性で隔離中なのは0.4%以下で、ワクチン接種済みの人も未接種の人もいますが全員軽い風邪かアレルギー程度らしいです(じゃあワクチンの意味は・・・)。
全体的な雰囲気としても徐々に元に戻りつつある感じなので、今回対面式のミーティングが予定されたのです。
私の個人的な意見は、せっかくオンラインでもミーティングができる世の中になったのに、なぜわざわざ元に戻すのか?なんですが、久しぶりに同僚に会えるのを楽しみにしている人たち(とくに年配者)もいるようでした。
年配者たちは、仕事そのものは「オンライン化しろ!コロナが怖い!」と大騒ぎしていましたが、「ミーティングを対面式に決定してくれてありがとう。実際に仲間と会うことの大切さを思い出そう」と主催者に感謝メールを出してました(メールボックスが混むから全体にCCしないでほしい)。
ところがそれに噛み付いたのが、子育て世代の女性たちです。
「まだワクチン接種ができない年齢の子供を抱えている私たちを危険に晒すのか!」
「パンデミックはまだ終わっていない!」
「まだデイケアが完全に再開していないのに午後の変な時間に対面式のミーティングなど開かれたら子連れで出席するしかない」
ミーティング主催者がすぐに返事を書かなかったため、メール上でどんどんエスカレートし、
「あなたが黙っているというのが、そのままあなたの答えなのか」
「私たちの多くが欠席でも、ミーティングを開く意味はあるのか」
「このミーティングは幼い子供を抱えた人たち、とくに母親の人権を無視している」
「まだまだ家にいなくてはいけない母親に対する冒涜だ」
「女性蔑視だ!」
「アンチ・ファミリーだ!」
と、すごいことになりました。
最初のころ対面式に賛成していた老人たちも、そのころには黙り込んでいました。
今アメリカでは、人種カードと女性カードと性的マイノリティカードを出したら絶対勝てます。
これは、今まで虐げられていた人たちがやっと発言力を持ち、人権が守られるようになった素晴らしい動きであると同時に、有色人種で女性である私でさえ、ちょっと濫用されているような気がすることもあります。
こういう動きは全体が理解しあうためで、権力の奪い合いのためじゃないはずなのに・・・
あまり濫用するとその反動でまた陰で差別がひどくなるからさ〜、そしてそういう時とばっちりを受けるのが、大声でマイノリティカードを振りかざさないおとなしいマイノリティたちなんだから。
といっても今回のミーティングの主催者も白人女性でレズビアン(見た目が男っぽい)なので、マイノリティっちゃマイノリティなんだけど。
結局ミーティングは、対面とオンラインの同時進行になりました。対面に反対していた人がZoomのチャット機能を担当するとかって出たから可能になったそうです(いや最初からチャット機能禁止に設定しとけよ)。
それにしても、女性差別とかアンチ・ファミリーなんて理由じゃなく、コロナをきっかけに新しい時代に突入したという理由にしてほしかったわ。そして今後はミーティングは全部オンラインにしてほしいよ。
時代の流れ・・・
なんだかすごいカオスの中にいるなあと毎日思います。こういうとき新しい波にわりとすっと乗れたのは、私たち外国人でした。ずっと地元にいる人はなかなか動かないね。これはどこの国も同じでしょうね。
余談なんだけど、この「女性差別だ」と言い出した女性はフェミニスト活動家なんだけど、同僚女性のご主人にちょっかいを出して、略奪婚をしたくわせ者です。フェミニストが聞いて呆れるわ。
以上、カオスなアメリカの職場からでした。