2016年2月21日発売の SK-II ジェノプティクス オーラ エッセンス をモニターさせて頂きました。
<医薬部外品> 50mL/30mL
2016年2月21日発売
以下リーフレットより引用抜粋。
> ジェノプティクス。 一新。
> シミも曇りも忘れる、オーラ美白 SK-II ジェノプティクス オーラ エッセンス
> SK-IIの新たな着眼は、紫外線を浴びた肌のメカニズム。
> ダメージの蓄積は曇りとなって肌の内側にひそみ、将来、 複数の肌トラブルの誘因になることを突き止めました。
> そこで今年、シミにも曇りにもアプローチする新成分を投入。
> 素肌と光を操るSK-IIの革新サイエンスは進化を遂げ、 肌のメカニズムの先手を行きます。
> 新美白美容液で最新鋭を体感、晴れ晴れとした輝く美白肌へ。
あいかわらず物凄く強気なコピーに痺れる。
てっぺんのゴム部分を押すと適量が取れるスポイト式で清潔に使えます。
例によって文章が冗長なので先に結論から書いていきます。
試用期間は二週間ほどなので、日焼けしてしまって黒くなった肌を白く作り変える速度はいかほどか的な意味での美白効果については判断し難いのですが、
塗布することで翌朝の肌の透明感アップを感じられるかについてはバッチリでした。
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「美白」と一口に言っても様々なアプローチ方法があります。
人間の皮膚が黒化するメカニズムをものすごくざっくり言うと、
1:表皮細胞が紫外線や外的刺激を受けると、メラノサイト(色素形成細胞)へ「至急メラニンを作って持って来られたし」という情報伝達物質が送られる。
2:チロシナーゼ酵素がメラニンと結び付いて黒色化。
3:黒色化したメラニンがメラノソームに包まれて表皮細胞に移動する。
4:表皮に浮き出て来た黒色化したメラニンが更に酸化したりターンオーバーで排出しきれずにいると、色素沈着してシミになってしまう。
といった順序です。
一般的な美白化粧品の多くは 1、2、4 あたりに着目してる印象があります。
メラニンを作れ!という情報伝達物質自体そのものをカットしたり、
チロシナーゼ酵素の活性を抑えてメラニンの有色化を防いだり、
抗酸化作用のある成分や代謝を促す成分を配合することで色素沈着を防いだり。
いずれも有効なアプローチです。
過去記事でハイドロキノンとトレチノインを使った美白について書いた事がありましたが、これはハイドロキノンでチロシナーゼ酵素の活性を抑制し、トレチノインでメラニンの排出を強力に促進して固定化を防ぐという二重の美白アプローチ。
ハイドロキノンもトレチノインも担っている役割は全然別物で、二つの違うアプローチを併用することで相乗効果が生まれ、結果的に劇的な美白作用に繋がる、といった感じです。
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今回モニターさせていただいた SK-II ジェノプティクス オーラ エッセンス は、上記の工程表で言うと3の、メラノソームの移動に着目した商品だそうです。
メラニンは「メラノソーム」という乗り物に乗らないと表皮細胞まで辿り着けません。
メラノソームをどこにも行けなくしてしまうのがジェノプティクス流の美白メソッド。
メラニンが表皮細胞に送られるのを断つ事で、シミも曇りも「忘れる」事を実現させた模様。
これを可能にしているのがジェノプティクスの主成分・ニコチン酸アミドW と、プルーン酵素分解物 。
同時に、
L-アスコルビン酸 と グルコシド でメラニンの酸化を抑制し、
イノシット と チンピ(蜜柑)エキス で抗酸化、
ビタミンE で血流を良くし、
D-パントテニルアルコール(ビタミンB5の前駆体)で代謝を促進して防ぎきれなかったメラニンの排出を助け、
おまけに ウメ果実エキス で抗糖化を行って強力にくすみを払ってくれます。
SK-II ジェノプティクス オーラ エッセンス は、現在凡そ考えうる限りの美白・くすみ防止のアプローチをフルコンプリートする勢いで網羅してある、物凄く欲張りな美白美容液だと思いました。
加えて、皮膚の2大保湿機能である天然保湿因子NMFと酷似しているというSK-IIの独自成分・ピテラと、細胞間脂質の不足を補う疑似セラミド・ラウロイルグルタミン酸ジ でしっかりと角質層の保水機能も助けるという。
まさに美白のフルコース。
なのでまあ当たり前のように、翌朝すぐに「抜けるような」透明感を実感出来ました。
なるほどこれがオーラ美白か!と。
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地味に 抗糖化作用 がある成分が入ってるのが嬉しいですよね。
「糖化」とは、顔を黄ぐすみさせ、乾燥させてゴワゴワにして、弾力を奪い弛ませるという恐ろしい老化現象です。
不規則な生活(睡眠・運動不足)を送りながら糖分をじゃんじゃか摂取し、UVケアを怠っているとどんどん「糖化」が進行します。
そして人体は一旦「糖化」してしまうと、もう元には戻らないそうで…。
アンチエイジングっていうととかく「抗酸化」ばかりが注目されがちですが、「抗糖化」大事過ぎる。
まあ抗糖化については化粧品に頼るよりも、食生活を改善して(過剰な糖分を控えて)、野菜をいっぱい食べて、よく運動するのが大事だし確実だとも思いますけどね。
スポーツ選手の肉体年齢が若いのは、食事の栄養バランスがしっかりしていて、かつ沢山運動しているからなんでしょうし。
身体動かすのが好きな人って、紫外線だって浴びまくってるはずなのに、お肌が綺麗で溌剌とした若々しい人ばかりですよね。
甘いものは生活の潤いですし、お米も大好きなので、私にとって糖質オフはとても難しいけれど、せめて頑張って運動はしよう。
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気になる点がひとつだけ。
この美容液、ちょっぴりパール材(雲母チタン)が入っていて、ごくごく軽いメイクアップ効果があるんですよね。
ちょこっとだけキラキラしてるの判りますかね。
様々な美白フルコース成分により導き出される強力なくすみ抜け効果と合わさると、その照り感の存在感がものすごく引き立つんですよね。
かくいう私も、初めて試用した日の朝、鏡の前で「自分の肌がジェノプティクスの瓶のようなオパールの艶を帯びている?!」とか思ってめちゃくちゃテンション上がったんですよ。
(すぐに、あ、パール材のおかげもあるか?と気付いて我に返りましたけど。)
基礎化粧品にパール材を入れることについては賛否両論あると思うので、この部分をどう捉えるかは個々人の判断によるのかなと。
雲母チタンは敏感肌の人が使うミネラルファンデーションの材料にも広く使われているものなので、肌刺激とかはあまりないとは思いますが。
でもまあ気分的な問題もありますしね。
でもこう「起き抜けのすっぴんなのに私の肌が!すごく!綺麗!透明感!すごい!」みたいに思って手放しで喜ぶ瞬間って、美容においては絶対的に必要なものだとも思うのですよね。
それが積み重なればスキンケアが楽しくなるし。
楽しくなれば面倒なお手入れもサボらなくなる。
逆にそういう瞬間がなきゃ、年を経るごとに鏡を見るのが嫌いになって来て、「肌のお手入れとかもうどうでもええわー」みたいになってしまうわけじゃないですか。
ましてや美白ってモチベーションを維持して長期的に続けて行くことが何よりも一番大事なので、この軽いメイクアップ効果で毎朝「続けるぞ!」っていう気持ちが奮い立たせられるのであれば、それは間違いなく有用だとも思うんですよね。
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総評としては、これ1本で保湿も、美白も、抗酸化も、抗糖化も期待出来るので、コストパフォーマンスはかなり高いんじゃないのかなと思いました。
繰り返しになるけど抗糖化成分が嬉しいですよね。
糖化ケアに特化した美容液とかも持ってるんですけど、夜とか疲れてて眠いのに、何個も何個も化粧品重ねて塗るのめんどくさいじゃないですか。
全部が一本で済むなら、こんなに嬉しい事はないです、ズボラ的には。
美白に特化して考えるなら、個人的にはチロシナーゼ酵素の活性を抑えるものをもう一品併用したい気はしますけど、こればっかりは1シーズン使ってみないと判断が出来ないので保留。
ともあれ、即効性も感じられるし、毎朝明るく前向きな気持ちにさせてくれるので、とても偉い美容液だと思いました。
美容が楽しいと思える瞬間はプライスレスなので。
それを作り出せる化粧品がいちばん偉いんだ!と思う今日この頃です。