東京日本橋から東海道53次を徒歩で巡り、一度も帰宅せずに京都を目指す無謀旅
(3日目 沼津ー興津編)
前書き
- このブログは、私が一人旅にて行った東海道五十三次を徒歩で巡る旅の記録。
一番の目的は後で見返してニヤニヤする自己満足用だが、偶然見つけた人も読めるように、できるだけ自分目線だけでなく書こうと思う。 - そもそも何をしたかったは、この辺↓
1.東京から京都を目指して、東海道53次をオッサンが一気に歩く無謀旅 (1日目 小田原ー箱根編)
2.東京から京都を目指して、東海道53次をオッサンが一気に歩く無謀旅 (2日目 箱根ー沼津編)
今回の経路全体は、赤矢印部分。
ガイド上は156km。
「一気に京都まで」は、できなかったが結果には大満足。
長旅なのに、天気が安定しない
- 3日目は沼津での朝。
今日は、ようやくすっきり晴れ。
今回の旅は5/15に始めたが、その時点で先の2週の天気がかなり悪そうだった。
3つの予報アプリを何度も見比べたが、予測はかなりバラバラ。
それでも、連続長期の雨予報なら、素直に中断して帰れば良いだけだと気楽に考えて開始したのだが、幸い沼津の朝から数日くらいは、どの予報アプリでも晴れか曇り。
ま、先の事心配しても仕方ないので、とりあえず前進だぁ!!
- この日のホテルは朝食付き。
漁港が近い沼津らしい鯵の開きのご飯。
うまかった。
徒歩旅の特徴:
今晩どこまで行けるかは足次第。
当日朝でもわからず、宿泊先が決めにくい。
- 朝の日課、足のぐるぐる巻きテーピング工程をしっかり終え、今日、どこまでいくかをあらためて見直す。
もともと旅行前に考えたのは、桜エビで有名な由比の旅館。
採れ立て桜エビ料理の夕飯とかだったら最高だ。
だが予約サイトでは空き無し。
ネットでも、宿泊施設が少ない地域と書かれていた。
- そうなると手前の吉原、蒲原あたり。
でもそれだと近過ぎ、多分時間を持て余す。
- 由比の一つ先の興津には健康ランドがあり、疲れるこの旅には最適。
だが、そこに辿り着くには、東海道3大峠のひとつ、薩埵峠(さった峠)を終盤で越えなくてはならない。
- ここは悩みどころだったが、健康ランドなら割と直前でも予約できそうだし、もしもっと手前で泊まるなら時間もあるのでじっくり見極めればよい、と楽観的に考え、宿を決めず出発。
- ただ、この健康ランドまでの徒歩は、Googleだと8時間。
AppleのMapだと、
なんと・・・10時間以上。
10時間の移動の終盤に峠越えとは、いくら何でも厳し過ぎる。
うううっ・・・
と悩みながらも出発してしまった。
- ちなみに、箱根越えではこの二つの地図アプリに加え、登山向きのヤマレコというアプリを試したが、設定したルートから逸れると声で警告してくれるのが便利だった。
- 時間予測については、箱根の実績ではヤマレコが一番近く、Googleも二番目で、まあまあの予測。
Apple地図の予想時間は、私の場合には実績よりかなり長過ぎだった。
ただ、ヤマレコは平地に向かず、ルート設定が使いにくそうなので以降はGoogle Mapメインで見ていく。
今日も、せめてAppleでなくGoogleが正しい事を祈りながら出発!
それでも8時間は長いが・・・
この旅で初めての富士山
- 沼津のホテルを出ると、小田原を出て以来、3日目で初めての富士山が見える。
沼津駅からの富士山は頂上付近の一部だけ。
今後、私の旅ではぐるりと90度以上富士山を回り込むことになるはずだが、本当にそんな事ができるのだろうか?
- 沼津には、漁港や周りの飲食・土産物店。
千本松など見所もあるが、私は以前も訪れているので今回は寄り道せず。
- 朝の通勤ラッシュの大渋滞の列を横に見ながら、ひたすら西に進む。
- ここの一里塚は元の塚はなく、民家の傍らに石で残っている。
江戸から31里だから約124kmか。
- 私が歩いた時期は、ちょうど静岡県では選挙の時期で、ところどころに候補者のポスターが掲示されていた。
政治的なことを書く気はないが、東京都民のひとりとして、また日本に明るい話題が少しでも欲しいと思う私は、リニアは進めて欲しいところだ。
”コンビニ+富士山”は静岡にもある
- 最近、山梨方面のコンビニで、富士山の写真を撮るための観光客のマナー違反がマスコミで報じられている。
ただ、今日私が歩いた範囲でも”コンビニ+富士山”は10か所はあったと思う。
全然珍しくも貴重でもない。
- 道に人が溢れるほど一ヵ所に集中しなくても、別のところで迷惑を掛けずに撮ることができないものだろうか?
(もちろん私は私有地や道路に入らず撮ったし、そもそも撮ってる人どころか周りに人が誰もいなかった)
- それに、そもそも、”富士山と一緒が似合うもの” など、コンビニじゃなくても沢山ある。
せめて、ローソンに集中しなくても他でもいいじゃないのか?
美しい景色、人が少なかった宿場町
- この辺は宿で言うと、原宿から吉原宿。
- 現在の富士市のあたりだと思うが、もうどこからでも富士山が良く見える。
さすが市の名前にしてるだけあり、凄い!
というか、この場所で他の名前、つけにくいよな。
- 逆に、左に数百mそれれば、本当にきれいな駿河湾。
5月なのに暑かったこの日は、海がかなり緑色っぽく輝いていた。
- ただ、商店街に入ると閉まっているところが多く、平日だということもあるのか、人はまばら。
狙って撮ったわけでないが、後から見ても人が写ってない。
やたらと、英語以外の外国語看板が目立った。
- この日のランチは吉原宿、富士市のルート上にあった庶民的な食堂。
かなりのお歳のお祖父さんがやっておられ、ランチは500円と超格安。
私はBランチをいただいた。刺身、エビフライ、そばがついて800円。
安っ!
もうちょっと値段上げても良いのでは。。。
- こんな綺麗な景色が至る所にあり、滅茶苦茶安くて美味しい食事ができるのに、この辺では観光客をあまり見かけない。
外国人観光客など、もっと見かけない。
箱根では、800円では枝豆一皿しか食べられないが、ここでは立派なランチが食べられる。
わずか2日前に見た、あれ程の外国人客であふれる箱根との違いは何なのか?
、、、と綺麗な景色を見て、安くて美味しい料理を食べるたびに、複雑な気持ちになった。
絶景だらけ
- その先を更に進むと富士川を渡る。
江戸時代は橋でなく、渡しがあったところだ。
- そこで再び絶景に息をのんだ。
まさに、雄大。
思わず「おおおっ。。」と声が出てしまう。
- 高速を越える橋の上からも、その先の古い宿場町の通りからも、綺麗な富士山が大きく見える。
"絵に描いたような" とは正にこのことだ。
この景色をみると、日本人が昔から富士山に魅了されてきたのも納得がいく。
- 箱根でごった返してた外国人観光客さん、順番待ちしてコンビニ撮ってる観光客さん、
まだまだ、事前リサーチが全然足らないよ。
新幹線と徒歩旅
- この付近で、新幹線の下をくぐった。
上の新幹線は時速280km。
下の私は時速5km。
日本の鉄道技術はホントに素晴らしい。
でも、早ければ見えなくなるものもある。
それが、この旅行で見ている多くのモノだ。
時間がゆっくり流れる宿場町
- 蒲原宿のお休みどころで、冷たいアイスコーヒーをいただいて、一息ついた。
地元の方が作った工芸品、染め物などがたくさん並んでいた。
時間がゆったり流れてる気がした。
- そこから更に海沿いの狭くなる平地を進むと、今度は桜エビが有名な由比の宿。
日本橋より39里の一里塚を通る。
- 私が由比で楽しみにしていた正雪紺屋は、何と江戸時代創業の染物屋だそう。
でも、また運悪く休業だった。残念。。。
- 徒歩旅でなければ、絶対にお土産にエビを買っていただろう。
300年前の人が見たのと同じ絶景
- 由比の古い街並みを右に逸れると、だんだんきつい登りになる。
いよいよ、さった峠だ。
琵琶や柑橘類の畑の中を、どんどん上る。
農家さんも大変だな。
- やはり今日は距離的に無理し過ぎたか?と少し弱気になり、ぜえぜえ息をし、
「何でひとりで、こんな坂道を登ってんだよ?」と、
やることを決めた自分に文句を言いながら、ようやく峠の上に出た。
- 今日、何度目かの絶景。
有名な歌川広重の浮世絵の世界が、そのまま目の前に広がり、疲れが吹き飛ぶ。
とにかく綺麗だ。
絶景のあとの落とし穴
- ただ、きれいな景色を見た後に、落とし穴が待っていた。
峠から宿泊先方面に向かう下り道で、道路が崩落したとかで箱根に続いて再び通行止めだ。
- やむなく大きく迂回路に回る。
それでも、こんな回ってられっか!っと、少しでもショートカットしようと
迂回路からホテル方面に向かいそうな道を見つけて少し行ってみると、、、
そこには何と「熊出没注意」の看板・・・
酷すぎる。。。。
- いつもなら平気だが、既に30数キロ歩いてきた私には熊と戦う元気は無く、
素直に遠回りをして疲れ切って宿泊先に辿り着いた。
- 今日は、完全に足をやられた・・・・
- 今日は健康ランドで温泉三昧。
そして、とにかくエビ気分! の前に、まずビール一杯。
- うーん、いくら何でも歩き過ぎた。。。
- ヤバい。
テーピングの下がどうなっているか、見るのがちょっと怖い。
5/17 ApplewatchとiPhoneのヘルスケアアプリより:
1.ワークアウト時間:9時間41分
2.歩数 :61,173歩
3.ウォーキング距離:47.6km
累積距離 105.2km
フィットネスアプリ:44.4km
(今日だけは、江戸時代の人より歩いているかも)
四日目:興津から府中(静岡)へ
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五日目:府中から島田へ
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六日目:島田から見附(磐田)へ
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準備編
ーそもそも体力は?
ー泊まるところはどうする?
ーどういうカッコで、何を持っていけば?
ーお金はどうする?