2022年3月15日(火)

 楽しみにしていたものが、私の家に郵送されてきました。

「第二級陸上特殊無線技士」の免許証です。

 

 

 きれいなデザインです。

角度を変えて見ると表面にキラキラ光るものが見えます。

偽造防止のホログラム印刷加工が施されています。

 

 

 

 富士山であろう大きくきれいな形の山、川の水の流れ、広葉樹らしき樹木、

さくらの花びらも舞っています。 

いかにも日本の免許証というデザインです。

おそらく、このまま生涯使うことになる この免許証はデザイン、耐久性、

偽造防止対策、多くの面で優れています。

 

 免許証の番号の  A BU U ××××   

 

 Aは関東総合通信局、 BUは2022年 Uは第二級陸上特殊無線技士を

意味します。  その後の番号は 私に与えられた個人識別番号です。

 

 無線の世界らしい、分類表示だと思います。

わかりやすさを重視して、必要な情報が簡潔に並べられています。

ちなみに、第二級陸上特殊無線技士のことは「ニ・陸・特」(にー、りく、とく)

と略称で呼ばれます。

まるで無線の符号のようです。

 

 この資格取得の方法は2つあります。

国家試験を受けて合格するか、総合通信局長から認定を受けている団体が実施する

養成課程講習を受講して修了試験に合格するか です。

 

 始めは独学で第一級陸上特殊無線技士に挑戦するつもりだったのですが、テキストを

見て、あまりにも専門用語が多くて、自分で調べて理解するためには相当な時間がかかる

し、こんな状態で国家試験を受験しても合格点に達する自信は皆無でした。 

(ちなみに一級の合格率は30%ほどです)

2021年12月から受験勉強を始めて2月13日(日)の試験を受けるつもりでいましたが

勉強が進まなくて受験申請を出来ないままでいました。

 

 どうするかなぁと考えて、ひとまず、一級から二級に難易度を下げて

養成課程講習を受けてみることにしました。  

専門家から話しを聞いた方が理解は深まるはずです。 

分からないことが出たとしても、質問すれば教えてもらえるはずです。

養成講習を受けるのは はじめてなので、とても楽しみに開催日を待ちました。

 

 

 2022年2月19日(土)と20日(日)の2日間

講習会の会場がある埼玉県の武蔵浦和へ通いました。

 

                     ( 武蔵浦和駅 )

 

                   ( 寒くて手袋をしていた )

 実にわかりやすい地図です。

しばらく線路づたいに歩きます。

 

 

 さくら並木の遊歩道をまっすぐに歩きました。

そして左に曲がるとすぐでした。

 

 

 googleマップに頼ることなく無事に目的地へ行けました。

 

 

 

 やはり、専門家のお話しを聞くことは面白いです。

実際に無線従事者として活躍をされてきたプロ中のプロなのですから

ひとつ、ひとつの言葉に重みがありました。

 

 法規の講義を担当されたN先生は無線技士として大型輸送船などに乗り

世界中を回った方でした。  

教科の内容よりも自身の紹介を兼ねた実際の体験談の話しの方が私には

楽しめます。 

航海輸送中に現代の海賊に銃で襲われ、日本国籍の船であるとアピール

するために国旗を船の横に出したら、そこを的にして撃ってきたそうです。

日本にいる分には安全に生きていけますが、一歩外へ出ると地域によっては

想像もできない怖ろしいことが平気で起こります。   

海外から命をかけて物資を輸送してくれる方たちがいるからこそ、

私たちの生活が成立していることを改めて感じます。

 

 

 

 講習は2日間に渡り、「法規」と「無線工学」を学びます。

講義の内容は予備知識がなくても、分かる内容でした。

2日目の最後に修了試験があります。

これに合格できれば国家試験は免除になります。

相当緊張しましたが、問題に取り組んでみると…むっ、むっ、むっ…。

2日間の講義を真面目に受ければ誰でも修了試験は合格出来るはずです。

 

             ( 昼食のパンを食べた近くの公園 )

 

 合否結果はおよそ1週間後にわかります。

この2日間、共に講義を受けた全員が合格できました! 

 

 

 そして、1か月ほどで免許証を手にすることが出来ます。   

 

 

 第二級陸上特殊無線技士 標準コース 養成課程講習会 

料金 20歳以上の一般  :  28400円 

この料金の中に免許申請手数料(1750円)、テキスト、問題集が含まれます。

免許証の申請も引き受けていただけるので、申請書類提出の煩わしさはありません。

 

 ちなみに国家試験の受験申請手数料は 5600円です。 

受験申請以外のテキスト代、問題集代、免許申請手数料は含まれません。 

 

 2021年の11月にひょんなことで、こういう資格があるのだなぁ

と知り、いろいろ調べてみると興味が湧いてきました。  

今までは自分の五感で感じたものが事実であるという

認識でいましたが、眼に見えなくても事実や真実が存在することに、

はたと気がつきました。  電波の存在であり、無線としての利用です。

眼には見えなくても私たちの生活を支え、豊かにしてくれるものです。

誰もがその恩恵に与っているものが携帯電話ではないでしょうか。

 

 しかし、無線があると便利だからと、やみくもに使用すると法律に触れます。

テレビやラジオの中継局、携帯電話の基地局、警察や消防・タクシーの無線設備

を操作するためには陸上特殊無線技士の資格を持った無線従事者がいなくては

ならないと電波法で定められています。

 

 陸上特殊無線技士は第一級、第二級、第三級と国内電信級の

4種類に分かれています。

 

国内電信級陸上特殊無線技士

 陸上に開設する無線局(海岸局、海洋地球局、航空局及び航空地球局を除く)の

無線電信(モールス電信)の国内通信のための通信操作が出来ます。

 

第三級陸上特殊無線技士 

 警察無線・消防無線・鉄道無線・タクシー無線等の基地局、MCA無線の制御局、

陸上移動局、携帯局、そして空中撮影・農薬散布などの業務用ドローンの操作

などが出来ます。

(電波の強さは条件付きで100ワット以下あるいは50ワット以下)

 

第二級陸上特殊無線技士 

 第三級の内容に加えて、コミュニティ放送局、VSAT 小規模地球局、防災行政無線、

警察の速度取締レーダー、気象レーダー、ハイウエイラジオ局、公共事業の無線局

などの技術的な操作が可能になります。

(1,606.5キロヘルツ~4.000キロヘルツの電波を使用する空中線電力10ワット以下)

 

第一級陸上特殊無線技士 

 第二級の内容に加えて、陸上の無線局(空中線電力500ワット以下)の多重無線設備で

30メガヘルツ以上の周波数の電波を使用するものの技術操作 テレビやラジオの中継局、

携帯電話の基地局、防災行政無線の操作などが可能です。

 

 無線設備の検査や点検といった業務につく可能性があれば、電気工事士の

資格を持っていると役立つと思います。

 

 今回の講習を受講している方々の半数近くはドローンの飛行を考えての

受講のようでした。

最近、需要が高まってきているドローンなので納得できます。

 

 ただ、ドローンを飛行させる際の注意点として、ややこしいことがいくつもあります。

第三級陸上特殊無線技士 以上の資格があれば業務用ドローンを自由に飛行させる

ことができるというものではありません。

これ以外に無線局免許状の申請が必要です。

航空法により、飛行不可能な地域や条件も多々あります。

他にも小型無人機等飛行禁止法、道路交通法、民法、電波法、都道府県、

市町村条例 など規制がたくさんあります。

 

 2022年6月20日から施行されるようですが、今までドローン本体の重量が

200g以上であれば、規制対象になりましたが今後は100g以上に変わります。

(現実的に考えて普段の生活をしている場所の屋外でドローンの飛行は、

ほぼ不可能だと思います。)

 

 ドローンレースのように趣味や遊びにドローンを利用するのであれば

第四級アマチュア無線技士の資格が必要になるし、業務用にドローンを利用する

のであれば第三級陸上特殊無線技士 以上の資格が必要になります。

 

 今回、「第二級陸上特殊無線技士」の資格取得で、無線通信の面白さに

触れることができました。

 

 今後は、第一級陸上特殊無線技士の資格に挑戦するのも面白そうだし、

第四級アマチュア無線技士の資格をとるという選択肢も見えてきました。

 

 ドローンを飛行させられるのなら、遊びで飛ばした方が楽しいです。

また、第四級アマチュア無線技士の資格があれば無線機を使い自分で電波を

発射して離れた場所の誰かとコミュニケーションをとるという事も出来ます。

携帯電話が圏外になる山地などでも通信可能です。 

山の上など周囲に障害物がない場所であれば相当広い範囲に電波を飛ばす

ことができます。 

おもしろそうな世界だなぁ と思っています。

 

 2月20日(日) 第二級陸上特殊無線技士 養成課程講習の

修了試験を終えて、まだ つぼみの状態だった さくら並木を歩き

武蔵浦和の駅に向かいました。

 

 

 講義を担当された先生の言葉がこころに残っています。

「みなさんは、この資格を手に入れることになると思いますが、

 資格を手にしたからそこで終わりではなく、これを始まりにしてほしい

 今後、電波・無線の世界の知識や技術をより深めていただきたい」

 

 教える側からの願いとも思えるし、おもいやりに満ちた言葉だと思います。

自分の教え子たちが、今後 電波や無線とかかわってくれることが、

大きなよろこびなのだろうなぁ と思います。

 

 無線の世界の扉の前に立った状態ですが、今後は自分の生活の中で

何かしら、資格取得で得たものを生かして楽しく有意義に充実した時間を

過ごせていけたらいいなぁと思います。 

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

 

  2022年2月の終わり、家の近くの公園では梅の花が咲き始めていました。

 寒かった冬も終わり、これから春が訪れるのですね。

 

 

 3月6日(日) これといった用事もなかったのですが

実家に行きました。  吹雪でした。 

 

 

 今は冬から春への季節の変わり目なので、ちょっと場所が変わるだけで

気候の差がこれほどまでに大きく表れます。

 

 

 雪深い地域なので、3月になっても家の周りには雪の壁が高くそびえ、除雪作業は

続けられます。 

 

 

 ずいぶん、差があるものだなぁと思います。

単純に生活をする分には降雪がなく、平地であればおそらく相当 楽です。

 

 

 雪が降ると、山地を含めて地域一帯に水は確保されますが、気温は下がり

空路、海上、陸の交通、日々の生活そのものに大きな影響が出ます。

 

 

 この場所にいる限り、どうにもならないことです。

「どうにもならないこと」が「あたりまえ」のことになり、それが

「日常」になります。 

 

 

 その中で多岐に渡る分野が風土の中で成熟し、培われて現在に至っています。

食の文化、特産品、工芸品が育ち、この土地ならではの

産業も継続出来て雇用も生まれ、ここで暮らす人の生活が維持されてきました。

 

 

 3月10日(木)

どこの地域でも、その場所の地形や高低差などにより、独自の気候や

環境があることがとても「魅力的」なことだなぁと思いながら江戸に戻りました。

 

 

 

 

 

 

 縦に長く伸びた島国の日本には四季があり、気候の変化があることにより、

多彩な魅力が生まれます。

日本は美しく、いい国だなぁと改めて思います。

 

 

 いつもの公園では梅の花が満開になっていました。

もうすぐ、さくらの時期がやってきます。

 

 

 最後まで読んでいただき。ありがとうございました。

 

 

 

                               (たまに遊びに行く 多摩川)

 

                        (江戸に到着)

 

 静岡出張から戻った家のオンボロ郵便受けに封筒が突っ込まれていました。

 

 

 よかった。 無事で。 

10日以上こんな状態のままだったはずです。

 

 

 中は何かといいますと…これです。

 

 

 「フードアナリスト・ベーシック 2022」の合格証です。

2022年1月29日(土) 静岡出張中に一般社団法人「日本フードアナリスト協会」

が主催するZoomでのオンライン講習(無料)に参加しました。

 

 

 1月31日(月)には検定合格通知がメールで届きました。

 

 「フードアナリスト」とは(協会のHPから)

              https://foodanalyst.jp/ 

 食の情報と情報発信の専門家資格です。

飲食店商法、食材、食品、飲料等、食を取り巻くあらゆる情報を

「読み解いて」「発信する」食の情報のプロフェッショナルです。

 食の情報をresearch(調査) analyse(分析)して情報を客観的・合理的に

説得力のある発信をするのがフードアナリストです。 と、あります。

 

                     (私のある日のお昼ごはん)

 

 プロ資格としては4級から1級までがあります。

活躍の場としては企業と連携してマーケティング・商品プロデュース

メニュー開発・レストランコンシュルジュ。

雑誌、タウン誌などのライター、メディアでのコメンテーター。

大学、認定校での講師などがあります。 

 

 

 私の手元に届いた合格証は4級の手前の入門資格です。

ここから、4級、3級、2級、1級を取得して食に対しての造詣を深めましょう

ということです。

 

                 (私のある日のお昼ごはん)

 

 私は今回、受講する事ができて、とてもよかったと思っています。

「食」の歴史、フランス料理の歴史、日本料理について。

7世紀、小野妹子ら遣隋使が中国の食法(中国の箸食)を持ち帰ったとか知りませんでした。

現在のフランス料理とフランス革命との関係、まったく知りませんでした。

タイヤメーカーのミシュランが世界の料理を格付けするようになったいきさつ。

興味深い話しをたくさん聞くことが出来ました。

 

              (レターパック520 で届いたケーキ おいしかった)

 

 私がいちばん感銘を受けたのは「フードアナリストの理念」です。

理事長の横井裕之さんの造語で「尊命敬食」というものを知りました。

この地球上のすべての生命の循環を受け入れましょうという考え方です。

いかなる食べ物もその中には「生命」が宿っています。

「食」は「生命」そのものであり、「生命」とは「食」のことです。

世の中のあらゆる食べ物に対して敬意をはらい、感謝し、謙虚でありましょう。

という考え方です。

食べ物を粗末にすることは「生命」を粗末にすることです。

 

                  (私のある日のお昼ごはん)

 

 人が大切にしていることや、真剣に真面目に取り組んでいるもの、

美味しく、楽しく食べているものを踏みにじるような行為は一切慎み、

絶対にやめよう。

これがフードアナリストの考え方なのです。  (一部要約)

 

                (ダイソーで買った おやつと文房具)

 

 あたりまえの事だと思われるかもしれませんが、果たしてそれが現実となっている

世の中なのでしょうか。 

「尊命敬食」すばらしい考え方だと思います。

フードアナリストだからということではなく、人としてこの考え方を

持っていなければならないと思います。 

 

 こういうお話しを聞くことができて、本当によかったなぁと思っています。

 

 私にこの講習の受講を勧めてくれた1級フードアナリストの@モコさん

感謝しています。 どうもありがとうございました。

 

                  (私のある日のお昼ごはん)                          

 

 合格証には「これからも日本の美しい風土と素晴らしい食の魅力を

世界に発信するフードアナリスト・ベーシック合格者としてたゆまぬ努力と

精進を続けることを願います」としたためられています。

 

 協会のホームページを見るとまだ、無料受講のチャンスがありました。

                     (2022年2月23日 現在)

興味のある方がいれば、お話しを聞いてみてはいかがでしょうか。

     https://foodanalyst.jp/foodanalyst-basic/ 

 

                      (私のある日のお昼ごはん)

 

  最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 毎朝の朝食が楽しみになっています。

 

 

 

 好物のサバの塩焼きとソーセージが毎回登場してくれます。

 

 

 

 食べられることは「幸せ」です。

おいしいなぁ。 ヨーグルトもコーヒーもあるし。

パンもご飯もおいしいし、最高だなぁ。 

 

 

 静岡駅北口 

 

 

 徳川家康像 そして、ちょっと離れた場所に今川義元と竹千代君像があります。

 

 

 

 この駅前のあたりが今の私の通勤路です。 (どうでもいい)

 

 仕事は順調に進み、けっこう自由になる時間も出来てきました。

で、行けたのです。   私が今回 一番 行きたかった場所へ。

 

 静岡駅から熱海方面への電車に乗ります。

 

 

 そして、清水駅で下車しました。 

 

 

 

 

 駅舎の中の東口付近からはすでに見えています。 富士山です。(3776m) 

 

 

 近いです。 この方角からは右側の斜面に宝永山が見えます。

いつも見ている富士山と雰囲気が違うのはこのためですね。

もう、この富士山だけで充分満足出来たのですが、もう少し移動します。

 

 

 清水駅 西口から3番線の路線バスに乗り込みます。

 

 

 知らない土地のバスに乗り移動するのは楽しいです。

眼に映るのはすべて初めて見る景色です。 すべてが新鮮です。

 

 

 30分ほどで目的地への停留所につきます。

 

 

 「三保の松原入口」 

遂にここまでやって来ることが出来ました。

私の「いつか、行ってみたい場所100選」のひとつです。(多すぎないか?) 

 

 写真で見たり、お話しを聞いたりはしていましたがやはり自分の眼で

見たかった景色がそこにあるのです。

 

 

 住宅地を抜けると御穂神社があります。

 

 

 

 

 社殿は徳川家康によって整備されものだそうですが寛文8年(1668年)に

火災で焼失、その後江戸時代中期に仮宮(かりみや)として建てられたものが

現在まで続いている のだそうです。(wikiより)

 

 

 境内の中にたくさんの神様がいました。

挨拶をしてから本命の場所へ向かいます。

 

 

 「神の道」 ここを歩いてもいいのでしょうか。

参道になると思うので、控えめに端っこを歩きながら海岸へ向かいます。

 

 

 

 樹齢300年から400年ほどの 松の樹が500メートルほど続きます。

 

 

 

 

 松林の向こうに海が見えました。 

日差しを受けてキラキラと輝く駿河湾です。

 

 

 きれいな海だなぁ。 

 

 

 そして、ゆっくりと視線を左へ移すと、そこには富士山が見えています。

私が待ち望んでいた景色です。 憧憬。  

 

 

 こ、これが三保の松原からの富士山なんだ。

左手には松林、そして遠くまで砂浜が続き、更にその向こうに日本一の高さの

富士山がそびえています。

 

 

 

 まるで絵画です。 

見えているものの中であからさまな人工物はごくわずかです。

これほどまでに雄大で美しい風景が世の中に存在していたのですね…。

 

 

 波が騒ぎ砂が動く音。 青い空と光を受け輝く海面。

不思議に時間の流れを感じません。

 

 

 今が2022年であれ、1600年代であれ、見えているもの 聞こえてくるものに

あまり違いがないように思えます。

 

 

 いつの時代から人々はこの風景を見てきたのでしょうか。

万葉の時代や徳川家康もこの富士山を見ているはずです。

歌川広重も様々な角度から。 

清水の次郎長親分もここからの富士山を見ているはずです。

歴史上の人物だけではなく、本当に多くの人がこの場所からの富士山を

見ているはずです。

みなさん、何を思いながら、この富士山を見るのでしょうね。

 

 

 たくさんの方たちの思いの先に富士山があります。

富士山には、多くの祈りや願望を受け入れられるだけの大きな器があるのです。

「すばらしい風景」などという表現ではおさまりません。

見る人のこころを動かす「絶景」です。

 

 

 砂浜の砂は黒っぽいです。

安部川から運ばれた土砂によるものだと思います。

砂の上は足を取られて歩きにくいのですが、ただただ富士山に近づきたい

一心で海岸沿いに三保半島の先端へ向かいました。

 

 

 どこの場所から写真を撮ればこの絶景の魅力を収められるのか?

ここかな、ここかな。  

いつも以上に写真を撮ります。 

 

 

 砂浜をジョギングする人がいます。

犬を連れた方や学生グループも。 

贅沢な事ですよね。

日常の中に「こんな絶景」が存在しているなんて。

絵画の中で生活を送っているように思えてきます。

 

 お昼の時間です。

砂浜に出てから2時間くらい歩いた場所で大きな石に腰掛け、コンビニで

前日に買っておいたパンを食べました。 

 

 

 今日は空には雲もなく、いい天気になりました。

風も強くはなく、寒さも感じません。

いい条件の日に、ここに来る事ができたな。

 

 

 そろそろかな?  いや、きっと もう現れているのかも…。

 

 空を、見上げてあたりを探しました。

私が探し求めているもの、おわかりですよね。

そ、「天女」です。 

 

 

 かつて、白龍という漁師が浜で休んでいる時に

天女に遭遇しています。 (伯梁・伯良の表記もあり)

松の枝に羽衣をかけ、天女は水浴びをしていたのだそうです。

その羽衣をみつけて持ち去ろうとしたのが白龍です。

天女はその羽衣がないと天に戻れなくなるので返してほしいと懇願します。

白龍は「天女の舞を見せてくれたら返しましょう」と。

天女は白龍の前で舞を踊り、天に戻ったというお話しです。

 

 

 白龍の天女に対する態度には共感できませんが天女が無事に天に戻る

ことができてよかったなぁと思います。

 

 

 天女が羽衣をかけた松(現在三代目)です。

普通、海岸の松は海側からの風を受けて陸側へ傾斜するはずです。

 

              (陸側に傾斜した松の木)     

 

 

 しかし、不思議なことにこの羽衣の松は、海側に傾いていました。

どうすれば、こんな事になるのでしょうか。

何かしら原因はあるはずですが、私にはわかりませんでした。

 

 

 羽衣の碑(エレーヌの碑) 

「羽衣伝説」に魅せられたフランスの舞踊家

エレーヌ・ジュグラリスさん(1916年-1951年)の碑です。

 

 

 三保の松原を訪れることを夢見つつ、35歳の若さで夭逝したのだそうです。

ここには遺髪が納められています。

 

                    (清水灯台)

 

 

 歩き始めておよそ3時間後、遂に天女を見つけました。

羽衣をたなびかせて、優雅に舞いながら大空を飛翔しています。

 

 

 三保の松原で天女の姿を確認出来てよかったです。

 

 

 砂浜に転がっている石にこのようにしま模様の入ったものがあります。

石のまわりに白い帯がくるりとひと廻り入っています。 

まるではちまきをしているように見えることから

「はちまき石」と言われています。

地元ではこの石にお願い事をすると叶うとされています。

(砂や石は持ち帰りできません。)

 

 

 清水灯台の先で思わぬことを知りました。

なんとこの浜地に滑走路があったのです。 

1900年代から不時着用として使われたそうです。

現在は静岡県と赤十字飛行隊の非常用離着陸場となっているようです。

 

 

 数十台の大型トラックが動いていました。

何をしているのでしょう。

 

 

 この浜の砂がどんどん失われているのだそうです。

波に削られ、駿河湾の底に沈むのだそうです。

その補填のために安部川からの砂を撒いているということでした。

 

 

 

 この絶景は失いたくはありません。

日本人だけではなく、人類の宝なのです。 

 

 

 平成25年(2013年)6月に富士山世界文化遺産の構成資産に登録されました。

登録されたのは自然遺産ではなく、文化遺産である点が重要なポイントです。

 

 

 静岡県と山梨県にまたがる富士山の周辺にある神社、湖、遺跡など信仰や芸術に

関係のある文化財を合わせて世界遺産となりました。

富士山の形そのものも美しいですが、それと同時に文化的な価値が高いということです。

 

 

 羽車神社(はぐるまじんじゃ) 御穂神社の離宮です。

願いが込められた石がたくさん奉納されていました。

 

 

 すべての願いが叶えられるといいですね。

 

 

 

 

 この砂浜に私は約5時間半いました。 

砂浜と富士山を見ながら、歩いたり、石を探したり、天女を探したり、パンを食べたり、

これほどの時間をこの場所で過ごすとは自分自身思っていませんでした。

 

 

 

 

 急いでホテルに戻る理由もありません。

この特別な空間から離れるのがもったいないような気持ちでした。

 

 

 

 この日 三保の松原からの富士山を見ることができて本当によかったです。

静岡出張に感謝しながら、三保の松原を後にしました。

 

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

                              (JR 静岡駅 南口)

 

 2022年1月29日(土)静岡に来て1週間経ちました。

出張です。 1週間、まじめに働き ちょっと区切りが付いて今日は休みです。

やっと、知らない土地をほっつき歩けます。

私の出張時の最大の楽しみです。

 

 静岡で行きたいところが2か所あります。

まずは近くの場所へ向かいます。

 

              (静岡市役所前)

 

             (静岡県庁 別館)

 

 静岡県庁。 

21階に展望ロビーがあります。 

天気が良ければ、ここから富士山が見えるはずです。

土曜日の入館は10時からです。

せっかく、静岡に来ているのです。 

立派な富士山を見ずして江戸に戻るわけにはいきません。

 

 ちょっと時間が早かったので、県庁のすぐ近くにある駿府城公園に

寄ることにしました。

 

 

   ↑  巽櫓(たつみやぐら) 

駿府城二ノ丸の東南角に設けられた二重三階の隅櫓です。

 

                       (東御門橋)

 

                    (東御門)

 

 

 東御門 おそろしく立派な建材が使われていました。

1996年(平成8年)に伝統工法により復元されたものだそうです。

 

 

 駿府城公園は徳川家康がかつて大御所時代に居城とした駿府城の跡地を

公園として整備したものです。 広―い敷地です。 

 

 

 

 

 坤櫓(ひつじさるやぐら)

築城当時、南西は未(ひつじ)と申(さる)の間であるために

こう呼んだことが由来だそうです。

 

 

 大御所時代の家康像です。 

家康は65歳から75歳で亡くなるまで、この駿府で暮らしていました。

左の腕に鷹が佇んでいます。 鷹狩の時の家康なのでしょうね。

 

 

  天下をとった男の背中です。 

 

 

 目の前に小さい家康が現れました。

 

 

 ひょっとしたら、これから天下をとるかもしれない子供です。

刀を携えているので武士の子かもしれません。

 

 

 家康像の斜め前にみかんが植えられています。

鎌倉時代に中国から渡来した紀州みかん(コミカン)の一種でホンカンとも

呼ばれているそうで、家康自身が植えたものとされています。

 

 

 

 公園内では駿府城跡天守台 発掘調査が大々的に行われています。

 

 

 家康が慶長十年(1605年)に将軍職を息子の秀忠(第二代征夷大将軍)

に譲り、この駿府城に入った時に天正期の城を拡張修築しました。

 

 

 この発掘調査の現場では天正期の石垣と慶長期の石垣 両方を同時に

見ることが出来ます。 石の積み方に違いがあるのです。

 

 

 慶長期の石垣の工法は加工した石を積む「打込接」(うちこみはぎ)と

いうもので、天正期は自然石を積む「野面積み」(のずらずみ)という

ものです。 工法により、石材の大きさも変わり強度も変わります。

家康は慶長の時代に、より頑強な石垣をもった新しい城を築きました。

 

 

 

 

 で、県庁の展望フロアからの富士山なのですが、実際に行ってみたら…。

 

 

 

 コロナの影響で2月20日まで閉鎖になっていました。

なんだ、そりゃ。 まぁ、いいか よくないか…。

 

 こんな富士山を見たかったのですが…無念。

 

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

 

                        (高尾山口駅)

 2021年12月31日(金) 

6時26分 私はすでに京王線高尾山口駅に着いていました。

この日のために前日から準備をして、早く寝て、4時過ぎには起きて

電車に乗り、やる気満々でここまで来ていました。

自分自身が実現したいことのひとつを叶えるためです。

高尾山から陣馬山への縦走です。 

 

 

 山の尾根をつたい歩くことを縦走といいます。

高尾山の山頂から稜線を歩き、陣馬山山頂まで目指します。

ずーっと以前からこういう登山の方法があることを知ってはいましたが、

登山の知識や経験もそれほどなくクマさんとも出会いたくないために

今まで実現出来ないままにしていました。  

けれども、やりたいと思うことはやらないと悔いが残ります。

 

 12月30日(木)朝 「もう今年も終わりだなぁ」と思いながら公園を散歩していました。

今回は寝正月になるのかな?  それだけは嫌だなぁ。 

「自転車で相模湖まで走ろうかな」などと考えているときに妙案が浮かびました。

31日から元旦にかけて、京王線が終夜運行をすることを知りました。

ということは、夜中に電車で移動をして、夜明けに合わせて高尾山に登れば

山頂から初日の出を見られるかもしれません。 

 

 

 これはなかなか、いいアイディアだと思いすぐにネットで周辺情報をかき集めます。

すぐに計画は消滅しました。

 

 

 なんと、31日17時から元旦7時まで高尾山山頂周辺への立ち入りには規制が

入っていました。  新型コロナの影響で昨年に続き今年もでした。 

確かに感染症対策はしっかりととるべきです。

ということで、この計画はやめにして次の事を考えます。

高尾山と陣馬山とは縦走できる登山道が整備されています。 これにするか!

 

 新年早々の元旦に決行するのもいいかもと思ったのですが、高尾山に多くの人が

朝早くから集まるのは想像できます。 わざわざ、新型コロナウイルスやオミクロン株を

もらいに行くことになるのかもしれません。 で、あれば31日だ…。

 

                  (12月31日 高尾山登山口)

 

 6時30分 まずは高尾山山頂を目指しましょう。

私は4号路が好きなので、この日も1号路から入山し、途中から4号路に入ることにしました。

 

 

                  (ケーブルカーの駅)

 

 7時11分-7時15分

 ケーブルカーの駅を越えたあたりで朝日が見えました。

きれいですね。 

 

 

 

 2021年を締めくくる今年最後の朝日です。 

今年もいろいろあったな…。 それなりにがんばった年だったな。 

失敗も多く、取れない資格もあったけど、まぁいいか…。

 

                      (サル園)

                (タコ杉)

                    (タコ杉)

 

 

 サル園、タコ杉を通過して、薬王院への山門はくぐらずに右に折れます。

 

                   (1号路から4号路へ)

 

 

             (私のお守り クマよけの鈴 取付完了)

 

 

   4号路には「みやまばし」という吊り橋があります。  

 

 

 

 

 登山道の周りの樹木は杉だけではなく広葉樹もありいい感じです。

 

 

 8時03分 高尾山頂上の展望広場(599.15m)に到着です。

富士山は見えるかな?と探したのですが裾野は見えるものの山頂は雲に隠れたままでした。

 

                   (江ノ島方向を見る)

 

 コーヒーを飲んでちょっと休憩をしてすぐに出発します。

余裕をもって、のんびりとゆっくりペースで歩きたいし、明るいうちに下山したいからです。

 

 

 陣馬山山頂まではおよそ5時間かかるのか、けっこうあるな…。

雪も積もっていないし、低山のハイキングコースなのですから大丈夫でしょう。 出発!

 

 

 登山道には要所要所に道標があります。 道に迷うことはありません。

道も整備されていて歩きやすいです。

 

 

 8時26分  もみじ台 (551m) 

 

 

              (富士山 山頂部は見えませんでした)

 

 

 

 こんなプレートがありました。

「シモバシラ」のことが書かれてありました。 

 

 

 根から吸収した水分が押し出され、外気に冷やされて凍ると霜柱が出来るのか…。

これは「シモバシラ」という植物に出来る霜柱のことです。(なるほど)

よく見かける霜柱は地面に出来るものですよね。

 

                        (霜柱)

                       (霜柱)

 

 8時52分  一丁平 (555m)

 

 

 

 春には桜を見られるポイントです。

時間も早いし、登山者も少ないし、歩きやすいです。 

 

 

 

  尾根を歩くのは初めてなので、景観が楽しいです。

立て続けに山のピークを通過できるのだなぁと考えると楽しくなります。

 

 

 

 

 

 9時15分   小仏城山 (670.3m)

 

 

 

 

 

 たくさんのテーブルがあります。 一度にすべての席が埋まる時期もあるのでしょうね。

大きな天狗が置かれてありました。 2021年6月からあるようです。 

 

 

 

 

 

 

 

                      (相模湖が見える)

 

                       (相模湖)

 

 

 

 9時57分  小仏峠 (548m)

 

 

 古びた感じの東屋風の大きな建物や茶屋のような建物があります。

瀬戸のタヌキが3匹いました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 10時30分  景信山 (727.1m)  

 

 

 天気が良くて遠くまで見通せます。 

 

 

 

 スカイツリーも見えました。

ここを通過した後から、私の左膝の外側にちょっと違和感が出てきました。

段差を下るときに軸足にすると痛みます。 なんでだろう。 

 

 

 

 

 

 

 道標に書かれてある「まき道」というのはゆるやかな勾配の道ということです。

多少、歩く距離は伸びますが左右どっちに行ってもこの先で合流します。

もちろん、私はまき道を選択します。

 

 

 

 

 

 

 

 堂所山 (731m) 縦走路から外れて少し登る場所になるようです。

今回は向かわないことにしました。

 

 

 

 

 

  登山道からは眺望の抜けがよくなってきた感じがします。

標高700m以上の場所を歩き続けるのは気持ちがいいです。

 

 

 

 

 

12時15分  明王峠 (738.9m) 

 

  

 峠の茶屋のテーブルでお昼ご飯にしようかと思っていたら小雪が舞いだしました。

風はないのでそれほど寒さは感じませんが、気温はだいぶ下がっているようでした。

お昼ご飯は陣馬山での楽しみにすることにしました。

 

 

 

 

 

 

 12時45分  奈良子峠 (728m)

 

 

 眺望の良い景色が続きます。

日常の生活から離れて、自然の中に身を置いていることがとても贅沢に

思えてくる瞬間です。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 見覚えのある道標が目に入ります。 前回歩いた場所です。

ということは…。

 

 

 

 

 13時24分 陣馬山山頂 (857m)

 

 白い馬が嘶きながら私を迎えてくれました。

高尾山から陣馬山、縦走達成です。 

 

 

 約10.3キロの尾根の道のりを歩くことができました。

6時半に高尾山に入り、とことこ陣馬山まで約7時間かけてここまで

やってきました。 

 

 

 白い馬の近くのテーブルが空いていたのでそこにお弁当を広げます。

眺望の良い場所でのお弁当はかくべ…、すごく冷たいです。  

風も出てきています。  気温は0度前後です。 寒いわけですねぇ。  

 

 

 おにぎりは食べませんでしたが、冷たく凍りかけているお弁当をとりあえず完食しました。 

あまりのんびりしていると身体が凍りそうなので、下山することにしました。

ご飯を食べている間は何も感じませんでしたが、立ち上がり歩き出すと左膝に

大きな痛みを感じました。 これはまずいなぁ。

 

 

 14時09分  新ハイキングコースを経て陣馬高原下のバス停を目指します。

ハイキングマップでは簡単に書かれてあるので大したことはないだろうと

思っていましたが、実際は木製の階段が延々と続きます。

これには左膝の外側の靭帯が悲鳴を上げました。 

痛くて階段を降りられません。 

 

 前回、陣馬山山頂で小学生たちが先生に引率されて来ていて、新ハイキングコースに

消えたのを見ていました。 子供が歩けるくらいなのだから、それほど急こう配の

険しい登山道ではないのだろうと思ったのです。

(普通の状態であれば何でもないかもしれませんが…今の私は違います)

一歩、一歩、身体を横にして一段一段に両足をついて降りる形で降りました。

途中、陣馬高原下バス停への近道と書かれた道標がありましたが、近道ということは

急な勾配なのだろうと考え、その道は選択しませんでした。

痛みをこらえながら、ちょっとづつ降りて行くと、バス停まで4キロと書かれてある

道標を見た時には気が遠くなりました。 

こんな感じで4キロも歩くのかよ。 

年内にバス停にたどりつけるかどうかわかりません。 

携帯電話を見ると電波が届かない場所のようです。 

そんな時に「熊出没注意」の看板を目にしてしまいます。 

前にも後ろにも登山者の姿は見えません。 こういう時にクマさんは出てくるのだろうな。

冬眠しないで日々がんばっているクマさんもいるかもしれません。

もし、そういうクマさんがいたら、ある意味 偉いと思いますが、間違っても出会いたくは

ありません。 武器になりそうな太めの木の枝を手して、クマ避けのひみつの歌を口にしな

がら先を急ぎます。 

 

        (余裕が全くなかったので画像は1枚もありません)

 

 14時30分 しばらくすると階段の下方に駐車している車が見えました。 

階段が途切れていました。 よかった。  

広い駐車スペースがありました。 

 

 

 階段から解放されて振り返ってみると、「直登コース山頂まで15分」と

書かれてありました。 

今の私が最も避けるべき道を選択していたようです。 とほっ。

 

 

 14時36分 和田峠 案内板を確認するとバス停はこの場所から約40分ほど歩いた所にあるようです。

40分か…。 階段ではない舗装された峠道なので普通に歩けました。

ただ、距離を感じます。 歩いても歩いても峠道は続きます。 

 

 

 何とかなるのかな。  途中、2組の登山者が私を早足で追い抜いて行きました。

バスは1時間に1本だけです。 

今、私も早足に切り替えれば15時25分のバスに乗れるのかもしれません。

でも、私の今の足では無理です。 のんびりと歩きましょう。

 

 

 人生を歩む中での波は何度も繰り返し訪れるはずです。(気が狂ったのかな?)

今、その波に乗れなくても、いずれ来る次の波に乗ればいいのです。

(サーフィンとかしたこともないくせに、よく言うよ)

 

 

 山に入る度に思うことがあります。

ひとつは自分の無力さです。 本来、自然の中でもたくましく生きていたはずの

人間が非力になったこと。 自分が気が付かないだけで常に誰かに守られていること。

文明のありがたさを知ります。 

 

 

 自然の中で、ほんの一部分を構成するだけの自分。

地球を食べて、地球を飲んで日々生きている自分。

すべてのものに感謝をして、もっと謙虚にならなくてはいけません。

などなど、考えるには充分すぎる時間がありました。

 

 

 

 

 

 

 

 

 15時37分 陣馬高原下バス停にたどり着きました。 

 

 あと、45分待てば次のバスが来ます。  寒いけど、まぁ、いいか…。

 

 

 

 私がバス停でぼんやりとしている間に2人の男性登山者が陣馬山から降りてきました。

しっかりとした、登山用の装備で身を固めています。 

一人の方といろいろと、お話しをすることができました。

私と同じコースだったようですが、高尾山ではケーブルカーを使い、降りたのがその時点で

11時頃と話していました。 私はケーブルカーの駅の近くで日の出を見ています。

この差って…何?  5時間近く後に出た人がこのバス停で私と一緒になりました。  

休憩をしないで歩いてきたとは言っていましたが…。

 

                   (表示板の富士山)

 

 もう何度もこのコースを歩いているそうですが、季節は冬がいいと言っていました。

低山は夏に登ると熱中症になると言っていました。 (そうかもしれません)

丹沢の方とか、登山ツアーにも参加したりもしているようで私にも勧めてくれました。

生意気に私が藤野駅からのコースもいいと思いますよと話すと、全然知らなかったようで

興味を持っていました。

私が持っていた藤野駅の観光案内所でみつけたハイキングマップを差し上げました。

 

 

 37分ほどでバスは終点の高尾駅に着きます。  高尾山口のひとつ手前の駅です。

その方は東京行きの電車に乗りました。 

お礼を言って別れました。

私は京王線乗り場へ向かいます。  か、階段かよ。

今日の登山の最大の難所です。(標高およそ15m) 直登コース。

まき道はないのかよ。

足を動かさないでいると、固まってしまうのか、やたら左膝が痛くなります。 

手すりにつかまりながら一段一段、上がりました。 

2021年の最後の日、なんだかすごくみじめで虚しい感じでした。

(何をしても、どうなっても自己責任ですから、しょうがないんですけどね)

ですが、どこか心は清々しく、充実していました。

 

 

 17時09分 新宿行きの準特急に乗り、帰宅しました。 

 

 左膝の痛みをネットで調べました。

症状からして私の場合は「ランナー膝」といわれるもののようで

正式には「腸脛靭帯炎」(ちょうけいじんたいえん)となるようです。

過度な負担をかけるとなるということでした。

 

 寝正月を避けるために縦走登山を計画しましたが膝の痛みがあるうちはおとなしくして

いなければなりません。 

 

 ふと、思いましたが、今日出かけても、出かけなくてもお正月は寝正月になることは

決まっていたのでしょうか??  

これが「さだめ」というものなのかなぁと思いながら布団に入り、今日の縦走を

反芻しました。

 

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 2021年12月11日(土) 8時前には秋葉原にいました。

消防設備士の講習を受けるためです。

令和2年(2020年)2月3日に乙種四類 消防設備士の資格を取得しました。

消防設備士とは建物へ取り付けられた消防用設備の工事・整備・点検が出来る

国家資格です。

火災が発生した時に警報器やスプリンクラーなどが正常に作動するように

資格を持った者が管理をすることになっています。

私は乙種四類なので主に自動火災報知設備などの整備・点検を行うことが

許されています。

 

          (消防技術試験講習場)

 

 この資格は講習を受けることが義務付けられています。

消防法第17条の10 

消防設備士は総務省令で定めるところにより、都道府県知事

(総務大臣が指定する市町村長その他 他の機関を含む)が行う工事整備対象設備等

の工事または整備に関する講習を受けなければならない。

とあります。

 

 

 

 新規の取得者は交付後の最初の4月1日から2年以内、その後は5年以内ごとに

受講することになります。 

義務なので、受講しないと違反になります。 

1年ごとにマイナス5点が加算されます。  

3年間の累積がマイナス20点になると免状返納命令が下されます。

(資格を仕事に使っていなければ免状返納はないようです)

 

 

 私は今回が初めての講習でした。

自動火災報知設備などの規制は火災や事故に敏感に反応して改正が行われます。

時代に沿った最新の情報を確認する意味でも講習は重要な意味があります。

 

 

 

 コロナ禍の中での講習でした。

入り口には扇風機で広い教室内の換気をほどこし、消毒液もフロアの

あちらこちらに用意されていて感染症対策は万全です。

2人掛けの机で2人の間は、アクリル板で仕切られています。

窓は少し開けられているため、ちょっと寒いです。

(私は上着を着たまま講習を受けました)

 

 

 講習の申し込みを済ませたのは4月1日でした。

講習が行われる回数は多いのですが、土曜日の開催は少ないため

早めの申請でこの日を選択しました。

 

 

 土曜日であれば、仕事を休める可能性が高いからです。

 

 

 受講費用は7000円です。 

講習費用の中にテキストも含まれます。

 

 

 朝の9時から夕方の17時まで、休憩時間やお昼休みはありますが、

じっと座っているのはしんどいです。 

教室内は私語厳禁だし、誰とも話しをしないまま一日が終わります。

 

 

 講習の最後に効果測定という試験があります。

地域差があるのかもしれませんが、東京は20分間の制限時間で

10問の問題が出ました。

5つの中からの選択で、答えを1つ選びます。

試験中はテキストを見ることが許されますが、あまりじっくりと見ていると

時間がなくなります。 

 講習中に「このあたりが重要です」などと講師の先生が教えてくれるので

大体の問題には答えられるはずなのですが、あいまいな部分があると先に

進めなくなります。  

20分で10問ということは、1つの問題にかけられる時間は2分間となります。

問題を読んで、5つの答えの中から1つを選び、テキストを見て答え合わせを

しようとしても、なかなか出来ませんでした。 

試験勉強という時間もなく、講習を受けた直後の試験なので講習を受けている

最中に重要な部分を頭に入れていないと、すんなりと答えられません。

(有資格者なのですから、全部の問題を答えられないといけないのでしょうけど)

採点結果はすぐに出ます。 

 

 おそらく、30~40パーセント以上の正解で合格ではないかと思います。

合格しないと「講習済み」の印が押された免状を返却してもらえません。

合格基準に達していない場合は居残りとなります。

 

 

 

 次は5年後です。

自動火災報知設備の仕様の変化もあるだろうし、規制もまた変わるはずです。

実際の現場に出るかどうかは別にして、今後も可能な限り受講していきたい

と思っています。 

 

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

 2021年12月1日(水)前日の夜から土砂降りとなった雨は明け方になっても

まだ、降り続いていました。 

一日雨かなぁと思っていたのですが、8時過ぎくらいから青空が見えだして、

結局この後は晴天になりました。

 

              (新宿駅)

 

 こんな不安定な天気の日はきっと人の出足は鈍るだろう。

行くならこんな日がちょうどいいのかな。

 

 

 自動車運転免許更新のお知らせハガキが届いていました。

今回は鮫洲運転免許試験場に向かいました。

 

 

 

 家の近くの警察署でも更新の手続きは可能ですが、わざわざ鮫洲運転免許試験場に行った

のには理由があります。

 

 

 

 新しい免許証に、持参した写真を使用するためです。

今までは更新の際にパチッと写真を撮られたものを次の更新まで使用していました。  

この写真撮影がなんか苦手でした。 

 

 

 基本、写真に撮られること自体、魂が抜かれるようで好きではありません。

自分の気持ちなどとは関係なく、愛着の持てない写真になるのです。

 

 

 こんな自分の写真を身分証明用として人様に差し出すことなど、恥ずかしくて出来ません。

(ハンサムくんや絶世の美女さんには理解できないことかもしれませんけど…)

 

 

 で、あるならば、自分で撮影した写真を使った方がまだ ましです。(諦めがつきます)

資格取得申請などで写真を用意することも多いため、この数年間は自分で撮影したものを

証明用写真として使用していました。

デジタルカメラとパソコン(またはスマートフォン)があれば簡単なことです。

背景には100円ショップで売られている模造紙を使えばいいし、証明写真作成用の

アプリケーションも無料で使用できます。 

(運転免許証用やパスポート用、各種サイズに合わせて作成できます)

プリントアウトもコンビニの精度の高いプリンターを使えば1枚30円で済みます。

写真館で撮るプロが撮った写真にはかないませんが、全部自分でやってもそこそこの

ものは作れます。 (それで充分なのです、私は…)

 

     (10年以上前に 鮫洲運転免許試験場で買った 私のピーポくん)

 

 持参した写真を使用できる試験場は限られています。

都内であれば 府中運転免許試験場、鮫洲運転免許試験場、江東運転免許試験場

の3か所です。 (更新・再交付・併記手続きのみ)

サイズを間違えず、規定内に収まるようにしないとせっかく用意した写真が無駄になります。 

規定では頭の上を3mmほどあけるとなっています。

感覚的には詰めてしまいそうな部分ですが、厳守しないと使用不可になると思います。

 

             (警視庁 HPより)

 

 写真を持参したからといって、更新手数料が安くなるわけではありません。

免許証を新たに作成してくれる方にしてみれば、ひとてま作業が増える事になるのかも

しれません。 (このような対応をしてくれる事に感謝いたします)

 

 

 

 予想通り、この日は人がまばらでした。

並んで順番を待つこともなく、受付を終え、手数料を納付して、適性視力検査を受け、

書類を提出して、講習を受けて、新しい免許証を手にすることが出来ました。

 

 

 講習を受ける事はとても有意義だと思います。

「安全」をどう維持し続けるかということは、車を運転してもしなくても常に頭から

離してはいけないことだと思います。 

「きっと安全だろう」と自分勝手な判断で行動するよりも、「危険かもしれない」と

考えて慎重に行動するだけの違いで結果は大きく変わります。

 

 

 車両の事故が起きないように、ケガをしないように、命を失わないように。

安全第一でいきましょう! 

 

 

 試験場の片隅に置かれたショーケースの中を見て驚きました。

そこには明治時代から現在までの歴代の免許証が陳列されていました。

 

 

 明治40年の免許証は木札を使用していたのだそうです。 

大正初期には銅板のものを車の車体につけたということでした。

 

 

 

 大正8年ころから紙ではありますが、顔写真付きの免許証が登場しています。

この頃に免許証の原型が整ったのですね。

 

 

 

 

 昭和41年の免許証は女性のものでした。 

鹿児島県 出身の方で江東区で運送関係の仕事をされていたようです。

女性ドライバーの先駆けではないでしょうか。

 

 

 颯爽とハンドルを握る姿はすごく格好良かったと思います。

どんな人生のドラマがあったのでしょうか、ご健在であれば今年90歳になられている

はずです。実際に会って話しが出来たら様々な面白い話しを聞けるでしょうね。

 

 

 平成6年(1994年)のころの免許証はサイズが大きかったのですね。

現在の免許証はだいぶコンパクトになりました。

本籍はプライバシー保護のため表面の表記から削除され、ICチップも内蔵されて

情報がデータ化されています。 

これにより、偽変造免許証の作成が非常に困難になります。

免許証も時代と共に大きく変わり、進化を遂げてきたのですね。

 

 たいへん貴重なものを見ることが出来ました。

鮫洲運転免許試験場に来た甲斐がありました。

 

 

 試験場に入るときにマスクまでいただきました。

「交通安全」を願う気持ちが、このような形になり、私のところにやってきました。

車や自転車を走らせる時、歩いている時も、本当に気を引き締めて「交通安全」

に努めたいと思います。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 陣馬山(じんばさん)は東京都八王子市と神奈川県相模原市の境にある

標高854.8mの山です。

高尾山と並びお手軽なハイキングコースとして多くの方に親しまれています。

時間ができた17日(水)のんびりと散策に出かけました。

 

 

 

 陣馬山登山の拠点駅 JR中央本線の「藤野駅」に到着したのは10時17分です。

 

 

  駅前からバスに乗り、登山口の近くまで行けますが、せっかくのハイキングです。

徒歩で行きましょう。

 

 

 藤野駅の改札を出て左手方向、「高尾駅」方向に向かいます。

少し歩くと左手に踏切があるので渡ります。  

まっすぐに行くと正面にトンネルが見えます。 澤井隧道(さわいずいどう)

沢井トンネルです。 狭いトンネルです。 大型車輛が通過しないことを祈り

トンネルに入ります。 ひんやりとする空間を足早に進みます。

 

 

 調べてみると、このトンネルは1944年に着工されて12年の歳月をかけて完成した

ものだそうです。 長さは298m だそうですが、実際に歩いた感覚では400m

近くに感じました。 中央自動車道の下に位置しています。 

 

 

 このトンネルが出来たおかげでこの界隈で暮らす人々の生活がずいぶん変わった

はずです。  山をくりぬく技術を持っている人間の力はすごいですね。

 

 

 トンネルを通る車を見ていると、暗黙のマナーがあることに気が付きました。

出入口の部分が若干幅広の道路になっています。

もし、前方に自分の方に向かってくる車が見えたら、その幅広の道の部分で

待機してその車を通してから自分が進んでいくようでした。

安全を重んじる運転を見られると、気持ちがいいですね。

 

 

 トンネルを抜けるとそこには、紅く色づいた山並みが見えました。

 

 

 道路沿いに沢井川が流れています。 清らかな水がたくさんの紅葉した葉を

運んでゆきます。 流れる水と紅葉の山、すごくいいです。

 

 

 

 流れの中に魚影を見つけました。 身体の模様の特徴からヤマメだと思います。

こんな里を流れる川でヤマメを見られるのですね。 

 

 

 秋という季節の中に身を置いて、山を感じ、水の音に時間を忘れます。

「徒歩」ならではの発見がいくつもありました。

(先を急げ! 早く登山を始めないと日が暮れるぞ!)

 

 

 藤野駅から徒歩30分ほどで陣馬山登山口に到着です。

沢井簡易郵便局がある手前の道を左に進みます。

 

 

 

 陣馬山の登山コースはいくつかあります。

 

 

 この日、往路は「一ノ尾 尾根コース」にしました。

なだらかな登山道で最も無難なコースです。 

 

 

 

 紅葉の山を見ながら、のんびりと歩きます。

平日ということもあって私以外、誰もいません。

 

 

 山の中に独りだけなのか…。

ふと、頭に浮かぶものがありました。 

あの道標の下にチラッと見えていたものです。

 

 

 そりゃ、いるだろうなぁ。 山だものなぁ。 

今年はブナの実が不作だとかヤフーニュースに出ていたな。

クマさんはお腹を空かせて山の中を歩き回っているのかな…。

 

 

 「クマ出没注意」の表示を確認しているのに私は山に入りました。

この先、私がクマと出会って襲われたとしても、すべて自己責任ということになります。

クマと出会ってしまったら、もう家には帰れないのだろうな。

 

 

 

 私の身を守ってくれるのは今のところ、クマ避けの鈴しかありません。

 

 

 とりあえず、頑丈そうな枝を手にしました。 いざという時は戦います。

(もちろん、そーっと逃げるのを第一に考えます…)

 

 

 と、同時に常に逃げる場所を考えながら歩きました。

この場で出くわしたら、あの木によじ登ろう、とか太く登りやすい木を常に眼中に

置きながら歩きます。 

その道を曲がった先に奴がどーんと座っているのではないか?

山に入ってからしばらく経つのに誰とも会わない…。

 

 

 正直、不安になり精神的にすごく疲れます。

クマ避けの鈴をガンガン鳴らします。 枝で石や樹木を叩いて意味もなく

「ペッ」とか「テッ」とか言いながら歩きます。(完全に意味不明)

 

 

 クマが見ていたとしても、単なるアホにしか見えていないはずです。

 (好んで関わりたいとは思わないでしょう、きっと)

 

 考えてみれば、山は野生動物の暮らす場所ですからね。

ずかずかと山の中に入る方が悪いですよね。  

邪魔だからと山の生物たちを排除したら、地球上の生態系のバランスが崩れて

ゆくゆくは、そのツケが人間にまわってきます。 

人間のエゴで今まで多くのものを失っていますよね…。

ニホンオオカミ、ニホンカワウソ どこかでひっそりと生きているといいですが。

 

 この山は保安林として杉がやたら植えられています。

杉の木立を歩くのはあまり楽しいとは思いませんが、登山道は整備されてあり安全です。

そして、広葉樹が少ない分クマさんと出会う確率はちょっとは低くなります。  

「自然そのもの」と「人間による開発」とを考えながら、今の自分の立ち位置を含め

つくづく、自分の臆病さを思い知りながら、複雑な心境のまま歩き続けます。

 

 山に入ってから1時間後、やっと他の登山者とすれ違うようになりました。

街中で人とすれ違っても絶対に生まれない「妙な安心感」がここにあります。

 

 

 落ち葉が敷き詰められた登山道は歩く足にもやさしく、この日だけの特別な

絨毯が用意されているようです。

 

時折吹く山の風は少し汗ばんだ身体に心地よさをもたらしてくれます。

陣馬山は今、秋から冬の入り口に差し掛かっています。

 

 坂道を登るのは大変ですが、それ以上の何かが自分を待っていてくれます。

普段見ることの出来ない眺望だったり、精神的な感動だったり、達成感だったり

単なる疲労感だったり…。  

 

 

 山に入ってからおよそ2時間後、陣馬山山頂に到着しました。

(普通に歩けばもう少し早く着くと思います)

 

 

 白い馬の像が建っています。 

これは1960年代後半に京王帝都電鉄(京王電鉄)が観光促進のために建てた

ものだそうです。

 

 

 山頂は広く平坦なために陣馬高原とも言われています。

この場所にいると、あまり高い場所にいる感じがしません。

でも周りの山並みを見ると、今いる場所の高さを実感できます。

 

 

 陣馬山のセールスポイントは「360度のパノラマが楽しめる!」です。

富士山を見たかったのですが、この日はちょっとガスっていて遠くが

見えませんでした。 

 

 

 手ぶらで行っても、売店があるので山頂での飲食は可能です。

 

 

 豚の角煮、フランスパン、シューマイ、ピザ、かき揚げ天ぷら 

景色のいい場所での食事は格別です。 

 

 

 帰りは「栃谷(とちや)尾根コース」にしました。

 

 

 

 

 

 

 里近くになった山の斜面に果実の販売所がありました。

キウイフルーツ 8個で200円でした。他には梅干しも200円 柚子は100円。

 

 

 

 

 すぐ近くには畑がありキウイフルーツの実が成っていました。

すごく甘くておいしかったです。

 

 

 

 藤野駅→(徒歩30分)陣馬山登山道入り口→一ノ尾尾根コース→

(のんびりで120分)山頂→栃谷コース→(のんびりで80分)登山道入り口 

 →(徒歩30分)藤野駅 

 

 

 のんびりと歩いた陣馬山。 

完全に山の中を歩くことよりも、人里の道を歩いているほうが自分は愉しめます。

 

 

 

 不安を抱いているよりも安全が確保された中で生きる方が楽だからです。

臆病だと言われてもかまいません。  

自分の身は自分で守らなければなりません。 

 

 

 

 

 

 

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。

 

 

 

 

 

 

 2021年9月27日(月)やっとのことで第二種電気工事士の免状を手にしました。

ここまでの道のりは長かったなぁ。

 

 

 この資格に挑戦しようと思ったのは、昨年の4月 新型コロナのパンデミックが

押し寄せて、自分の仕事や生活に大きく影響しはじめた頃でした。 

1回目の緊急事態宣言が発令され、国民に10万円の給付金が出ることになりました。

私の受験費用を国が持ってくれるという事です。私にはそうとしか思えませんでした。

 

 この資格取得には結構お金がかかります。

以前から挑戦したいと思ってはいたのですが、受験にかかる費用のことで先送りに

なっていました。

 

 第二種電気工事士の試験には筆記試験と技能試験があります。

筆記試験だけであれば、テキスト代・受験申請の費用・証明写真代など 諸々の手続きに

かかる費用だけで済みますが、技能試験に合格するためには技能試験で使用する工具が

必要です。

すでに現場に出て電気工事の仕事に従事されている方であれば専用の工具一式を

持っていると思いますが、何の知識や経験もなく、まっさらな状態から資格取得を

臨むのであれば必要なものを全部揃えることになります。

 

 

 そして、技能試験で使用されることになる電気器具、ケーブル一式などの材料を

買い揃えて技能試験に出る課題の回路を自分で施工できるように練習していきます。

合格するためには金銭的にも技術的にも大きな壁を乗り越えないといけません。

 

 2020年4月に最低限の工具がセットになっているものと電気器具とケーブルが

セットになっているものを購入しました。 

 

 

    テキスト      筆記用     2090円  /     2090

                        実技用     2090円   /     4180 

   技能試験用  工具一式     11000円  /    15180   

     技能試験用 練習キット   12000円   /    27180  

       (1回分)

  受験申請                  9300円  /     36480   

 

 2020年10月4日(日)筆記試験 

かろうじて合格出来ました。(自己採点でギリギリです)

 

 2020年下期 技能試験は12月12日(土)。

寒い部屋の中で雪だるまのように厚着をして実践を繰り返しました。

初めてUber eatsを利用したのもこの頃でした。(SUBWAYのサンドおいしかった)

         

            (2020年 下期 技能試験で出た課題 1番)

 

             (2020年 下期 技能試験で出た課題 1番  実践)

 

 合格出来るはずの問題だったと思います。 

が、ひとつ大きなミスをして不合格になりました。

 (このあたりのことは2021年1月の記事にまとめています。) 

 

  悔しくてたまりませんでした。 自分が情けなくて救いようがなくて。

どうにもならなくて、これまでかけた時間とお金が・・もったいなくて。

技能試験を終えて、家に帰ってインスタントラーメンを作って食べている時

中島美嘉さんの「オリオン」をしんみり聴きました。

 

 技能試験の問題は事前に公表されます。

13種類の単線図が用意され、そのうちのどれか1つの問題が出るのです。

制限時間は40分間、この時間内で問題の単線図を実際に施工して完成できれば

合格です。  

 

 技能試験の合否判定はとてもシビアです。

かつては減点方式だったようですが、現在では例え些細なミスが1つだけでも

不合格になります。

 

 しかし、救済処置ともいえるものがあります。

電気工事士の技能試験は1回目の受験で不合格になった場合、次回の

受験では筆記試験が免除になります。 

一度、技能試験に失敗しても、次回 受験するのは技能試験だけでよいのです。

(申請をしなければまた筆記試験からの受験になります)

 

 2021年2月に今年の技能試験の課題が2020年と変わっていないことを確認できました。

同じ問題であれば、また13個の実践を練習すればいいし、持っている練習用の電気器具

もそのまま使用できます。 (施工条件は変わると思いますが)

私にとっては、好条件でした。

 

 2021年2月中旬には技能試験練習用のケーブルを揃えました。

但し、予算の都合でケーブルの長さは13問の課題を実践できる1回分だけです。

前回、残っているケーブルと合わせて使います。

 

 

 ケーブルを結線するリングスリーブは使いまわしがききません。

家から15Km離れた場所にあるホームセンターまで自転車で走り購入してきました。

 

 私にとって2度目となる技能試験は2021年7月17日(土)。

この日に向けて、私の雪辱を果たす戦が始まりました。

 (相手は自分自身なのかもしれませんが)

 

 2月から毎日 単線図を複線図に描く練習を続けました。

どの問題が出たとしても4分から5分で複線図が描ければ残りの35分を施工に使えます。

30分で施工が完成すれば5分間の最終チェックと修正をする時間を作れます。

5か月間、朝と夜、どんなことがあっても毎日複線図を描いていました。

 

 7月からケーブルを使っての実践開始。

 

                       (課題 10番)

 

                    (課題 10番 実践)

  ストップウオッチが壊れました。

 

                       (課題 6番 実践)

 

                        (課題 11番)  

 

 ストップウオッチで時間を測りながらひたすら続けました。

用意したケーブルは、それぞれの課題を実践できる1回分の長さしかありません。

13個全部を1巡すると2巡目以降は当然ケーブルが短くなります。

 

                                        (課題 4番 実践 ガムテープ)

 

                 (課題 13番 実践 ガムテープ)

 

   ガムテープでケーブルをつないで練習に挑む(貧乏くさい)。

 合格基準には到底及ばないケーブルの長さですが作業工程は練習できます。

(継ぎ足しのケーブルは作業しにくいので、あまりお勧めは出来ません。)

 

                                   (課題 9番 実践 ケーブル短い)

 

                                         (課題 12番 実践 ケーブル短い)

 

 で、7月17日(土) 日差しがきつい 暑い夏の日に技能試験を受けました。

 

 

          (2021年上期 技能試験 出題された課題 8-1番)

 

                    (課題 8-1番 実践)

 

                                            (課題 8-1番 実践)

 

 合否発表は8月20日(金)午前9時。  

 

 

 自分の受験番号が合格者一覧にあることを知った時は本当にうれしかったです。  

 

 

これまでの受験費用              /  36480    

  (以下、2回目以降の技能試験費用)

練習用ケーブル 等     7000円   /  43480  

2度目の受験申請      9300円   /  52780   

    (書面での申し込みは9600円)         

    受験事務手数料   300円   /  53080   

免状発行手数料       5300円      /  58380   

受験地までの交通費     +α   /  およそ 60000円 

 

 1回の受験で済んでいればおそらく経費は4万ちょっとくらいで済んだと思います。

筆記試験が免除になるとはいえ、その分 受験料が安くなるわけではありません。

なるべく、お金をかけないで独学で資格取得を目指している割には

正直、お金がかかったなぁと思います。 

 

 この資格は私の仕事上で絶対に必要なものではありません。

人によっては無駄な出費と時間と考える人がいるかもしれません。

しかし、この資格はいつか私を助けてくれるかもしれません。

お金を出せば、それで手に入る単純なものではありません。

知識と技術が認められなければ手に入れることはできないものです。

この免状には私の1年半の時間が凝縮されています。

 

 2021年の上期、全国での受験申請数は11万2798人 

合格者数は4万7841人です。    

 

 第二種電気工事士 

一般住宅や小規模な店舗、事業所など電気会社から低圧(600ボルト以下)で

受電する場所の配線や電気使用設備等の一般用電気工作物の電気工事に従事できる。

 

 

 人間の生活が電気に支えられている限り、需要のある資格です。

資格を実生活に生かす、生かさないは別にして、マスクをしながら自分なりに

がんばって、免状を手にすることが出来てとても大きな達成感を感じています。

多少のお金がかかっても投げ出さずに最後まで粘ってよかったと思います。

 

 最後まで読んでいただき、ありがとうございました。