金沢、時が止まった場所が多い街
カフェ、薬屋、飲み屋、温泉(銭湯)…
どこも初めてなのに懐かしい
「古くてもキレイないと許されないのが京都、
古くてありのままで許されるのが金沢」
と京都の大学を出た友だちが表現したんやけど、
まさにそうやと思った
小京都と称しながら何でも金をまぶし、
ガラス張りの近未来的な駅舎に109…
目指すところが分からないのも金沢らしい(笑)
住む家に似合い、レトロ好きの友だちは
飲み屋でもカフェ(てか喫茶店(笑))でも銭湯でも
「何年前からこのまま」
っていうとこにいっぱい知ってて、
いっぱい連れてってもらった
掃除が行き届いてなくてキタナイんやけど、
なんか落ち着く…
窓とか数十年拭いてなさそうやったり、
メニュー名が昔流行った
プラスチックテープに凸凹の刻印が打てる
テープライターやったり・・・(笑)
そしてそういう店のオーナーは
みんなすごくこだわりがあっておしゃべりやったりして…
その1、とある喫茶店
「年末ですし、私、がんばらない性質なんです」
20くらいメニューあんのに4つしかできないと言われ、
ハーブティーは何のハーブと聞けば、
「今日の配合は・・・○○を1に●●を0.5、それに△△を0.5。
それを私がグツグツと煎じます…」
「…じゃあ、それで…」
そう言わざるをえない空気(笑)
そして、そこまで言ったのに材料が足りず、
結局ふつうのハイビスカスティーに。(笑)
そして干からびものが好きだというオーナーの趣味のためか、
店の中は薄暗くホコリっぽい中に
所狭しととくすんだ色のドライフラワーと・・・
干からびた野菜…
新種の野菜とか見たら、
どんな干からび方をしてくれるのかドキドキしてしまうらしい(笑)
最近のイチオシの丸く干からびた巨大エンドウ豆を見せてくれた。
「あなたたち、あと10分いますか」
「・・・…いると思います…」
「それはよかった。
私はあそこの地下に買い物に行ってきます。
店番頼みます。では」
一方的に告げて買い物に出かけていきました
ほんまのアットホームな雰囲気って
こういうことを言うんやろね(笑)
続いてその2、薬屋
なんでわざわざ金沢まで来て薬屋に行ったかと言うと、
お香を買いに行ったのです
最近お香にハマってる私に
友だちが教えてくれた老舗のお香屋さん
残念ながら休みかぁ・・・
と思いきや、引き戸の鍵は空いている
入ってみて「すみませーん」と声をかけると、
おばちゃん&おばあちゃんが
「はいはい…」
と言いながら出てきて、
電気を半分だけつけてくれた(節電でしょうか…笑)
昔はお香も薬の一種とされ、薬屋さんで売っていたそうな
天皇御用達の薬屋やったっちゅー話をおばあちゃんが語り出した。
時々大きく相づちをうちつつ、おばちゃんが出してくれるお香を
いろいろ嗅いでみる…上品な香り
しかしお値段も上品なので、
いっぱいは買えなかったものの数点お買い上げー
ところで店に入って30分、
おばあちゃんの話は終わりそうにない…
慣れたかんじにあきれつつおばちゃんが、
さぁ、行きな・・・
と目で合図。
あいづちを打ちつつも足を動かし、強引に
ありがとうございましたー
と店を去ったのでした
あれ以来、さらにお香にはまり、
毎晩お香を焚くのが習慣になりましたー
『すみれの香り』とか珍しくて、
上品な香りでおすすめ
さて、まだまだ粋なお店めぐりは続きます・・・