多くの人は、「人の指」 の刺激を軽視しているように思いますが、その理由は、もしかしたら 「おざなりな愛撫」 にあるのかも知れません。
大事なことは、その人の 「気持ち」 がこもっているかどうか。
気持ちのこもっていない 「手」 や 「指」 で、いくら触られたって気持ち良くはなりません。
不思議なもので 「情念」 は伝わるのです。
電車の中で触れられて、あるいは仕事先のお尻を撫でられて、背筋が凍り、悪寒を覚えるのも、それは 「痴漢」 や 「セクハラ上司」 の情念を感じるから。(^^;
逆に 相手に 「情念」 を感じさせることが出来れば、「指」 も大変有能な 「性具」 に化けるのです。(笑)
お互いに 「触れる」 ということは、やはり、「セ/ックス」 の基本中の基本。
「舐める」 という行為も、舌だったり唇で触れること。
唇を這わせたり、足をからめたり、触れ合い方にいろいろありますが、
基本は肌を触れ合わせ、指で相手のカラダに触れること。
感じる触れ方
もし男性の読者であれば、ほっそりと滑らかな、白魚のように美しい女性の指に、アソコをゆっくりと撫ぜられるのを想像してみて下さい。
女性の読者であれば、指が長く美しいイケメンの指でも良いですし、血管が浮き出ていて、ゴツゴツとした節のある職人のような指が、自分の背後から回り込み恥骨の周辺をもぞもぞと撫でているのを想像してみても良いでしょう。
そこで大事なことは、「触れる」 度合いと、「動かす」 スピード。
「小刻みに早く動かす」 ような動きは、消しゴムでゴシゴシしたり、黒板を指で拭き拭きしたり、ちょっと間違えたときに誤魔化す動き。そういった動きには 「情念」 はこもりません。
以前、「愛撫の話」 のところでも書きましたが、触れるときのスピードは 「ゆっくり」 が基本です。
触れる指を動かす速さは、「秒速3~10cm」 の範囲。
そして、一番気持ちの良い速度は、「秒速5cm」 と言われています。
最近の 「神経科学」 によると、人の肌には、「C触覚繊維」 と呼ばれる神経細胞があり、他人に触れられたときに 「心地良い」 という信号は、この繊維を介していることが分かってきました。
「めくるめく触覚の世界とその裏側 『触れることの科学 なぜ感じるのか どう感じるのか』|今月の「HONZ」推奨翻訳書レビュー1」
話が少し横道に逸れますが、
かれこれ今から40年近く前、某電気メーカーでアルバイトに入ったとき、製造現場で指導役の社員の人に連れられて、工場の中を案内してくれたのですが、そのときにその人から教わったのが、女子社員に対する 「良いお尻の触り方」 と 「悪いお尻の触り方」。(^^;)
触れるか触れないかの感覚で、素早く 「ササッ」 と触るのですが、これが良い触り方で、強く握ったり、ゆっくりと触るのは、イヤらしい感覚がするので 「悪い触り方」 だと教わりました。
まあ、いきなり予告もなくお尻を触られるので、女子社員にとっては 「恥ずかしくて嫌」 なことには変わりないのでしょうが、もしかしたら、これから話す 「C触覚繊維」 を刺激しない 「感じない」 触り方だったのかも知れません。(苦笑)
C触覚繊維
触覚の神経線維の伝達速度等を細かく調べていくと、それぞれ役割に応じて異なる信号を伝えていることが分かってきました。
この 「C触覚繊維」 とは、一部の 「痛覚」 を担っている部分で、下図では 「自由神経終末」 と記載されている部分です。
「スキンシップケア-c触覚線維/スキンシップケア(C触覚線維)」
種類 | 役割 | 直径 (μm) |
伝導速度 (m/sec) |
Aα | 筋紡錘からの求心性情報、骨格筋支配 | 15 | 100 |
Aβ | 触覚、圧覚 | 8 | 50 |
Aγ | 筋紡錘への遠心性情報 | 5 | 20 |
Aδ | 痛覚(一次疼痛)、温覚、冷覚 | 3 | 15 |
B | 交感神経節前線維 | <3 | 7 |
C | 痛覚(二次疼痛)、交感神経節後線維 | 1 | 1 |
ムダ毛と快感との関係
そして、この 「C触覚繊維」 は、体毛の末端に繋がっているそうで、2018年3月29日の日刊現代の記事 「ヘルスケア+」 によると、
「C触覚線維は有毛部にしかなく、手のひらと足の裏以外は全身に分布しています。ですから、きちんとした実験報告はありませんが、脱毛をすると皮膚をさすったときの気持ち良さの“幸せ度”は薄くなると思います。それにC触覚線維の刺激は脳の島皮質に直結しているので、あまり若いうちに体毛を脱毛や剃毛すると自己意識が希薄になる可能性があります」
とあります。
自分は過去にも 2016~2017年の時点で、背中やうなじ、脚などの 「ムダ毛処理の弊害」 について解説してきましたが、後からこれが学説的にも確からしいことが証明されたようなものです。
確かに 「ムダ毛」 が毛深いなど、悩みを抱えている人の場合は、この限りではありませんし、夏に水着を着る上で、Vゾーンのお手入れは必要だと思います。
しかし何も 「ツルツル」 にまでする必要はないと言うこと。
女性も、唇の上に薄っすらと産毛状のヒゲが生えてくる人もいますが、これは剃りますし、うなじの後れ毛などは男性の揉み上げと同じで部分的に残したりするように、手入れをして剃る毛と残す毛がありました。
昔は 「陰/毛」 と言いましたが、今で言う 「Vゾーン」 のムダ毛も、無駄に長いと 「セ/ックス」 のときに巻き込んで、「毛切れ」 の原因となったり、口に毛が入ったりといろいろと面倒なためか、江戸時代は男も女も適度な長さに整えていたようですので、剛毛の場合は、適度な長さに揃えたり、お手入れするのは 「有り」 だと思っています。
「C触覚繊維」 は、有毛部にしかなく、手のひらと足の裏以外の全身に分布している神経細胞とのことですから、ムダ毛の処理も、やはり 「性感」 のことも考えて行ったほうが良いと思いますし、永久脱毛などには手を出されない方が無難だと思います。
触り方を使い分ける
そして、この 「C触覚繊維」 に効果的な刺激は、手のひら全体を使って触れることと、軽くさするのではなく、やや圧力を掛けて触れることがポイントなのだそうですが、これはあくまでも、スキンシップを目的としている場合と思われます。
「スキンシップの効果~自律神経を整える方法は "前腕をゆっくり撫でる" と良いと判明」
「軽く擦る」 タイプの刺激は、本来であれば、虫が身体を這っているときの刺激であったり、あるいは、皮膚には接触していないものの、逆立つ毛に何かが触れているような 「不快」 な信号と映るはずなのですが、「セ/ックス」 においては、逆にその 「ゾクゾク」 するような感覚が、より人を興奮させるのかも知れません。
「セ/ックス」 の前のマッサージは、身体を 「リラックス」 させる上で大変有効だと思われますが、しかし、「セ/ックス」 とは、「リラックス」 の対局にある行為ですので、そもそもの 「触れ合い方」 が違うと理解した方が良いと思います。
むしろ、「セ/ックス」 の前戯や 「セ/ックス」 の最中は、「興奮」 を誘う焦らすようなタッチが重要であり、マッサージ的なタッチは、「セ/ックス」 の後戯として施すのが適当だと思います。
大事な点は、指の動きは 「秒速3~10cm」 の範囲であり、一番気持ちの良い速度は、「秒速5cm」 辺りであるということ。
「ク/リトリス」 への刺激も、ク/リの周囲を円を描くように触れるのであれば、だいたい1秒間で3回くらいのイメージで。筋に沿って指を動かすのであれば、だいたい1秒間で1往復から2往復のイメージで、実際にやってみると、かなりスローな動きであることが分かると思います。
***
実際のところ、その程度 「感覚」 に違いが見られるのか。
男性であれば、感じるのはやはり、竿の裏筋から鈴口に掛けてのところでしょうか。
女性であれば、ク/リ周辺や、ク/リから膣口に掛けての部分辺りでしょうか。
自分の指で、確認してみるのも良いと思いますし、カップル同士で確認してみるのも悪くないと思います。
―――
ご夫婦やカップルでのセ/ックスの向上、セ/ックスレス対策、性教育等の参考として、ご利用ください。
但し、個人的な利用に限定されます。
一緒でも別々でも構いませんが、お二人が同じ記事を読まれることをお薦めします。それにより、お二人が 「性について」 話す時間も生まれますし、お互いの 「性」 に対する考え方や理解、性癖や価値観を話すキッカケにもなります。多くの方が、幸せで気持ちの良いセ/ックスを経験し、有意義な時間をおくれるようになると良いなと思っています。老若男女を問わず、質問や相談も受け付けています。アメーバーのメッセージもしくは コチラ からお問い合わせ下さい。イイね や コメント は大変励みになりますので、どうぞお気軽に。
過去の記事
旧ブログのアーカイブ (18/禁 別のサイトにジャンプします)
Copyright © 2018-2019 チョビワルおや路(chobie926) All Rights Reserved.