昨日の 「体位の話(7)」 の続きです。

 

前回は、「膣奥に当たりやすい体位」「イクのに適した体位」 をご紹介しましたので、今回は、主に 「Gスポット」 攻略に向けて、「膣口を刺激する体位」 をご紹介します。

 

まず、「膣口を刺激する体位」 の話をする前に、多くの人は、分かっているようでいて実は全く分かっていないので、「まずはどうやって膣口を刺激するのか」 を説明します。

絵が下手な点については、ご容赦ください (どなたかイラストが得意な読者の方がおりましたら、過去の挿絵も含めてご協力ください(笑))。

 

Gスポットの刺激の仕方

 

Gスポットは、膣口から膣上方にかけて存在する性感帯ですが、気持ち良く感じる 「点(スポット)」 は、人によってあったりなかったりしますし、強く刺激をすると移動してしまったりしますので、コツが分からないと探し出すのはちょっと困難かも知れませんので、最初のうちは、おおよその位置と面で捉えて下さい。

 

Gスポットが何であるのかは、まだ解明はされておりませんが、「スキーン腺」 説が濃厚になってきています。

そして、この 「スキーン腺」 があるのは、膣口から膣の上方に掛けて数センチの部分。

 

 

膣口から指を入れると、膣口の裏手に位置するような感覚のある場所ですが、女性は興奮してくると、その部分が次第に 「唐辛子」 のようにぷっくりと膨れて来ます。

オーラルの場合は、指の先ではなく、「指の腹」 で刺激しますが、始めはゆっくりとしたスピードで、ソフトに触れるようにします。

 

では、此処の部分を、男性自身でどのように刺激したら良いのか。

絵が下手で、解りづらいかも知れませんが、最初の絵は正/常位、次の絵は後/背位(バ/ック)からをイメージしています。女性は右手に頭があり、上を向いて寝転んでいる状態です。

 

正/常位の場合

後/背位の場合


 

男性自身で 「Gスポット」 を刺激する場合、重要なのは男性自身の 「雁」 の部分です。抜こうとする際に 「雁」 の 「雁首」 が女性の 「Gスポット」 を刺激するのです。

 

このため、女性の 「Gスポット」 を集中的に刺激する場合、「浅く入れること」 が重要になってくるのです。女性の膣口から亀の部分が抜けるか抜けないか、ギリギリのところまでゆっくりと引き抜き、ゆっくりと挿入する

しかし、挿入するのは、亀の部分が全部収まったかどうか、その程度の深さです。また膣のアングルに沿って入れるのではなく、女性の膣壁上面に自分の亀が強く擦(こす)れるように、アングルを調整したり、抜き差しするのです。

 

「セ/ックス」 は男性自身を 「膣」 に入れる行為だと思い込んでいますので、深々と膣内に入れては腰を動かし、ピストン運動を始めてしまいがちですが、それは男性が気持ち良くなる、「男性のセ/ックス」 であって、女性が気持ち良くなる 「女性のためのセ/ックス」 ではないのです。

 

短くても 「雁高」 な人であれば、入れてじっとしているだけでも、女性は 「雁」 に 「Gスポット」 が当たって気持ち良いわけですし、お尻に力を入れて、亀を膨らませたりすれば女性は喜びます。(笑)

「雁高」 ではなくても、もちろん 「Gスポット」 には当てれます。 

逆に、ある程度の長さのある人が、「ハッハッハッ!」 と必死にピストン運動したところで、竿の根元が行ったり来たり通過するだけですから、女性は膣口では全然感じることが出来ないのです。

 

「Gスポット」 への刺激は、女性を楽しませる 「セ/ックス」 であり、男性自身が快感を楽しむ 「セ/ックス」 ではありません。自分の 「道具」 で 「女性を楽しませてあげよう!」 くらいの、相手に対する 「思い遣り」 と気持ちの 「余裕」 を以って臨んでください。

 


膣口を刺激する体位

 

「膣口を刺激する体位」 には、次のような体位があります。

 

深山(みやま)本手こぼれ松葉ことぶき本手洞入(ほらいり)本手八重椿浮橋

 

 

【深山本手】 は、「みやまほんて」 と読みます。ミヤマクワガタのミヤマです。これは、女性の太腿の裏に手を当てて、脚を折り曲げるようにする感じの屈/曲位です。女性の太腿を押すと自然とお尻が浮く感じになります。男性は、膝(ひざ)をついて直立に近い半立ちの状態になります。

 

深山本手

 

 

【こぼれ松葉】 は、男性が女性の太腿の上にまたがり膝(ひざ)立ちする形になりる 【松葉崩し】 の変形版で、男性は、仰向(あおむ)けに寝た女性の一方の脚を両脚で挟み込むようにし、もう一方の脚は男性の上体の上に逃します。

【松葉崩し】 の状態で、女性が仰向けになり、男性が横に寝転んでも、この体位になります。

男女が共に横になれる、【松葉崩し】 のバリエーションのうちのひとつです。

 

こぼれ松葉

 

【ことぶき本手】 は、女性が自分で脚を抱えたりしても良いですし、男性が女性の足を腕に掻けても良いのですが、男が手を床につく 状態の、いわゆる普通の屈曲位です。

 

ことぶき本手

 

 

【洞入本手】 は、「ほらいりほんて」 と読みます。胡坐(あぐら)を掻くように女性の脚をクロスさせた状態にして、脚を折り曲げる屈/曲位です。

こちらも、男性は女性の膝(ひざ)等に手を当てるため、膝(ひざ)をついて直立に近い半立ちの状態になります。

 

洞入本手

 

 

【八重椿(やえつばき)】 は、正/常位で女性が片足を男の背中に掛ける感じの体位と説明されている記事などもありますが、これは ”間違い” です。

【八重椿】 も 【松葉崩し】 からのバリエーションのひとつ。【松葉崩し】 の状態から、立てている上側の女性の足を取って自分の身体の横から背後に流し、男性が上体を女性の上半身に重ねようとすると、この 【八重椿】 になります。

また、この 【八重椿】 の状態から、男性が女性の下の足を挟(はさ)み取り、身体を伸ばして男女が T の字を組むように交/差位に戻ると、さきほど紹介した 【こぼれ松葉】

 

 

 

【浮橋】 は、もう、間違った情報ばかりが氾濫しています。そのせいか、上手く表現出来ている挿絵がひとつも見つかりません。女性の腰の下に男の膝(ひざ)なんか入ったら、痛くてたまりませんし、男性の両ひざの上に横になって寝転んで、挿入なんて無理と言うものです。(苦笑)

 

①   ② 

 

③   ④ 

 

⑤ 

 

上記の挿絵はいずれも、「女性が男性の双方の股に乗っている」 ように描かれていますが、これはまずあり得ません。痛いでしょ?(苦笑)

女性が上体ならびに腰を床に付けた状態で横向きに 「くの字」 に寝転び、男性が脚を八の字に開いて床に膝(ひざ)を付き、後ろから取る体位は 【いすかどり】、そこから女性の脚を取り、自分の膝を通す体位は 【松葉反り】 です。

【ことぶき本手】 や 【深山本手】 といった屈曲位の状態から、ゴロンと横に倒せば 【いすかどり】 に、そこから、折り曲げた女性の脚を、男性の横から背後に向けて逃がせば、【松葉反り】 になり、ほぼ、これらの図に近い形になります。

 

一方で 「妹背閨房考」 では、【浮橋】 の挿絵は、下図のように紹介されています。これは別名、【鴨の入り首】 とも呼ばれる体位です。

 

 

では何故、このような間違い?(勘違い?)が起きたのか。今となっては確認する術もありませんが、ひとつには、もしかしたら、【いすかどり】【鴨の入り首】 は、見た目は大きく異なるものの、かなり簡単に移行できることが関係しているかも知れません。

【いすかどり】 の状態で、女性の上の方の脚を腕で掬(つく)い、男性が女性の背後に寝転がれば、簡単に 【鴨の入り首】 になるのです。

ただ言えることは、「鴛鴦閨房秘考」 には、表に 【浮橋】 が、裏に 【いすかどり】 がありますので、【いすかどり】 が 【浮橋】 でないことは確かです。

 

そんな 【いすかどり】 ですが、【万字崩し】 での女性の上になっている脚を、下の脚と同じように横に逃がしても 【いすかどり】 になりますし、【深山本手】 でも 【洞入本手】 のような足を折り曲げた屈/曲位の状態から、女性の身体を斜め横(半身)に傾けて、女性の足を自分の身体の横から背後に逃がせば、【いすかどり】 になります。
そしてそこから、上になっている女性太腿を抱えて、そのまま女性の背後に寝転がれば、挿入したまま、【鴨の入り首(浮橋)】 の状態になります。

 

【いすかどり】 は、女性の身体が床に対して直角ではなく、男性に脚を取られている分、斜めになっていますので、確かに女性の身体は 「ゆらゆら」 と揺れますが、【鴨の入り首】 も、女性の脚の引き付け具合と、上体の開き加減によっては、【浮橋】 よろしく女性の身体は 「ゆらゆら」 と揺れるのではないでしょうか。(笑)


***

 

昨日と本日で、「膣奥に当たりやすい体位」 と 「膣口を刺激する体位」 をご紹介しました。

また、幾つかの体位については、間違った?「都市伝説」 的な情報を修正致しました。

 

また、【八重椿】 や 【浮橋】 に絡んだ体位の入れ替えは、純粋に楽しめますし、交/差位特有の深い挿入感が得られる体位です。

 

皆さんの 「夜の営み」 を楽しくし、一人でも多くの女性に気持ち良さを味わって貰うための、参考にでもなれば幸いです。

 

【参考】

【四十八手 閨の戯れ事】

閑話究題 XX文学の館 地下本雑考 態位集系譜考序説

鴛鴦閨房秘考-妹背閨房考-江戸四十八手(表)-江戸四十八手(表&裏) 比較表

愛のいとなみ

 

(つづく)

 

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