塩原 耶麻動物群 2 | 上総層群

上総層群

上総海盆・古東京湾海底谷の生物たち

この産地に関しては、もう何も言わなくともみなさんはご承知だろう。ほぼこれだけが多産する。しかも保存状態も分離もすこぶる良い。かたや、模式地である塩原からも多産するものの、殻が見事なくらいに分離しない、ところが、ここより東方に向かう棚倉では、茶褐色の見事なものが産出する。共に含まれる層は礫岩である。礫とこいつとは相性が良いのだろうか。こいつのその後が知りたいが、イノウエになったのか、それともミウラに化けたのか。そしてセンダイ、サトウへと続いたのだろうか。横に並べた現生種のアズマニシキやヒオウギと見比べながら、無言の問答が続く。