3.そして突然ハマった。 | FOXGODへの道

FOXGODへの道

定年間近のあるテレビマンは、1枚のFAXをきっかけにある3人の女の子に出会った。その瞬間から彼の人生は一変する。そして全くの異業種に転職。彼が営む大人の秘密基地の名は、「FOXGOD TOKYO」

 

その時、もっと恐ろしい光景?を

この後見ることになるとは

想像もつかなかった。

 

2014年7月8日。

 

前夜、家に帰れないと電話した後、

帰らなくていいことを理由に、

会社のそばの居酒屋で食った。呑んだ。
時間を気にせずに呑めるという解放感で

呑みすぎた。

 

夜11時過ぎ、会社の仮眠室で朝3時に鳴る

アラームをセットして寝たのだが、

起きたら既に3時45分だった。
開演は4時。あと15分しかない。

一瞬このまま行かずに寝てしまおうかと

思った。

もし寝ていたらこのブログもない。
何度も味わったあの感動もなければ、

生きがい、幸福感、言葉では表せない

あらゆる事を失うところだった。
今思うと仮眠室を飛び出して走って

本当によかった。

 

Zepp東京には開演5分前に到着した。
受付で名前を言うと、ちゃんと連絡して

くれていたらしくすんなり中に入れた。

関係者席は2階だという。

全体で200人程のライブハウスを

想像していたが、2階だけで

200席くらいあった。

そこにポツポツと20人程が座っていた。

話しかけられたら面倒くさいので

自分は大きく空いている所を選んで

一人ポツンと座った。

 

そして1階のフロアを見て愕然となった。

黒いTシャツを着た人たちが、

寸分のスキもないほど

ぎっしりと詰まっていた。

2000人程いるだろうか。

完売は嘘ではなかった。

朝4時でこんなに入ってるの。。。

想像していた規模と遥かに違った。

 

そして、会場に流れている曲を聴いて

またビックリした。メタリカの

「マスター・オブ・パペッツ」だった。
直前の予備知識としてベビーメタルの

写真だけは見ていたのだが、

やっぱりアイドルなんだと思った。

だから、ユーチューブ等の動画は、

見るとがっかりする可能性があったので、

あえて見ないようにした。
しかし、この黒い軍団は、

メタリカの曲に合わせ
「マスター!」「マスター!」と叫んでいる。
なんだ、ここにいる連中は

アイドルファンだけではなくメタルファンも

かなりいるんだ。ちょっと安心した。

 

音楽が終わり大歓声があがると

全身ホネのスーツ?タイツ?姿の

男2人が舞台に登り、軍団を煽りだした。

別の全身ホネ男2人は旗を掲げて

フロアを走り回っている。

もう待ちきれないかのように、軍団たちは

両手を挙げベビーメタルコールを始めた。
ほぅ。メロイックサインもするんだ。

本格的だな。
あれ、指の形がどこか違う、この形は何?

 

そしてついに、ロンドン・The Forumと

中継がつながった。  
英国の観客は・・凄い。満員だ!

日本人が見当たらない。
屈強なメタラーらしき男たち。

コスプレしている女の子。
ぎっしりと詰まったあらゆる人たちが

日本の軍団と同じあの指の形を挙げて

開演に向け大歓声を上げている。

 

自分も業界人のはしくれだから、

日本のアーティストの海外公演は、

ハク付けが目的で、ファンクラブの

観戦ツアーや現地の日本人会に無料で

チケットを配りなんとか見栄えを

つくろって、いかにも海外人気という
ステルスマーケッティングしていることを

知っている。

 

しかし、この2000人程の観客は

本当に今か今かとベビーメタルの

登場を待ち、大歓声を上げている。

Zepp東京のフロアもそれに負けじと

大歓声で返す。
ロンドン・東京の計4000人が

ひとつになっている!
なんじゃーこの光景は!

目から鱗とはこのことに違いない。

 

するとステージ前に張られた白い幕に

ナレーションと共にスターウォーズの

ような映像が映し出された。

このちょっと小バカにしたような

始まり方も気に入った。

 

おっとロンドンで日の丸を振っている

観客を発見。

日本から遠征しているファンもいるのか。

ロンドン・東京共にボルテージは

最高潮となった。

 

自分にとってロックの最大の醍醐味は

バスドラの音だと思っているが、

そのバスドラの音と共に前奏が始まった。
なんとダブルバスドラム、ツーバスだ!

体に突き刺さってくる!

 

白い幕に女の子のシルエットが浮かんだ。

ベタな演出だが、初めて生で女の子を見る

観客にとっては、ドキドキするに違いない。

不覚にも自分まで映像なのに

ドキドキしてしまった。

 

そして、白煙の噴射とともに白い幕が落ち、
ついに3人の女の子が現れた。

 

(第4話へ)

 

 

※DVDを見ながら原稿を書くと、

今の感想になってしまいますので、

見ずに書いてます。

3年前の記憶ですし

いくつか勘違いがあるかもしれません。

ご理解下さい。