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行徳の訪問マッサージ師 田口です。
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今みなさんの目の前に背もたれのない椅子があり、そこへ座ったとします。
おそらく最初のうちは、背筋が伸びた”良い姿勢”でしょう。
しかし長時間座っていると疲れて、”楽な姿勢”になってきます。
”楽な姿勢”とは、あごを突き出して背中が丸くなり、お腹がへこんでいる状態になっていることと思います。
実はこの姿勢は骨格でバランスを保っているだけで、あまり筋力を使っていません。
つまり、お勧めできない姿勢です。
ここで言う”筋力”は、体幹の筋力を指します。
体幹とは、体の幹である腹筋・背筋のことを言います。
体幹は普段の生活の中で、ある程度自然に鍛えられているのです。
日中の活動時間は、大多数の人が立つか座るかの姿勢で過ごしています。
立つにしても座るにしても、体幹が地面と垂直になります。
腹筋も背筋も、体を縦に走っていますよね。
縦に走る筋肉が、縦にかかる重力を受けることで刺激されて、自然な筋トレになっているのです。
これはある意味、人の基本姿勢とも言えます。
しかし体を横にすると、体幹の筋肉の向きに対して、重力は横からかかることになります。
こうなると重力の刺激を受けられず、体幹の筋肉が鍛えられなくなってしまいます。
この状態が続くと、段々と体幹が弱ってきてしまいます。
すると筋力で体を支えられなくなるため、上半身を立てると、骨格でバランスを保つような姿勢になってしまうのです。
つまり、上記の”楽な姿勢”ですね。
以上を踏まえて、こうしたことが言えるのです。
座ったときに”楽な姿勢”になるか否かは、体幹が弱っているか否かを判断する目安にもなります。
脳梗塞や脳出血の患者さんは後遺症によって、うまく動けなかったりします。
そのため、立って歩けるにもかかわらず、横になっている時間が長くなる患者さんもいます。
体を横たえる時間が長くなると自然な筋トレができず、体幹は弱る一方です。
結果として、背筋が伸びた良い姿勢を、自力で維持できなくなる怖れがあります。
せっかくある程度動けるのであれば、最低限の筋力は維持したいですよね。
”楽な姿勢”を改善する近道はありません。
毎日数分でも、座る姿勢を作る時間を設けることが大切です。
体幹に縦方向の重力がかかる状態を、思い出させるのです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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