こんにちは。
行徳の訪問マッサージ師 田口です。
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パーキンソン病を患っているTさん(70代男性)ですが、目立った症状は見られません。
パーキンソン病の主な症状として、次の4つがあります。
①振戦(しんせん)
本人の意思とは無関係に、体が勝手に震える症状です。
主に指先に起こります。
②筋強剛(きんきょうごう)
筋肉が硬くなるため、動かしづらいことです。
患者さん本人よりも、周りが気付く症状です。
③無動
全く動かないというよりは、”緩慢な動作”というニュアンスです。
手足だけでなく、顔の表情も乏しくなります。
④姿勢反射障害(姿勢保持障害)
体が傾いた時に姿勢を立て直すことができなくなり、転びやすくなります。
これを姿勢反射障害と呼びます。
座っている時にも姿勢を真っ直ぐ維持できず、斜めに傾いたり、前や後ろに倒れてしまいます。
ただ症状が見られなければ、次第に忘れてしまうかもしれません。
病気なんてそんなものですよね。
先日Tさんとリハビリ中に話していて、少しだけ注意するようお願いしました。
上記④の症状についてです。
Tさんは「部屋でスリッパがちょっと脱げても、あまり気にしていない」と話していたからです。
私はそれが気になったので、姿勢反射について話をしたのです。
すると「え?そんなの知らなかった」と答えが返ってきました。
Tさんも主治医から説明されたと思いますが、自覚症状がないので気にならなかったのですね。
場合によっては、生命の危険があるので注意が必要なのです。
上記では「転びやすくなる」と書きましたが、その転び方が問題なのです。
みなさんが何かにつまずいて倒れそうになったときを想像してください。
その場合、手をついたり体をひねったりして、極力ダメージを避ける動作が出るはずです。
その動きは、頭で考えずに出る『反射』です。
パーキンソン病の患者さんは、この反射が出なくなるのです。
つまり、倒れ始めるとそのままの状態で倒れて、頭や顔面を打つ危険性があるのです。
幸い今のところTさんは、姿勢反射障害もほぼ見られません。
ですがこうした危険性があるということが頭にあれば、あまり無茶なことはしなくなります。
足元に気を付ければ、転倒の危険性も減りますからね。
少しの注意で大きな事故の予防ができます。
姿勢反射障害の話は、健常者にはピンとこないと思います。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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