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行徳の訪問マッサージ師 田口です。
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脳卒中と並ぶ脳の病気の一つに、『パーキンソン病』があります。
パーキンソン病は簡単に言うと、体がスムーズに動かなくなってしまう病気です。
このパーキンソン病を患っているTさん(70代男性)には、目立った症状は見られません。
日常生活は、何でも自分でできる人です。
そんなTさんに、私はお願いしてきました。
「短い距離でよいので、毎日歩いてください」
リハビリの意味ということもあり、Tさんはそれを実行するようになってくれました。
ただ歩き始めてから、右のお尻付近に痛みを感じるようにもなってきたようです。
Tさんはパーキンソン病の症状とは別に、以前から『坐骨神経痛』を訴えています。
そのため、「歩き始めたら悪化した」と思い始めたようでした。
坐骨神経は腰からお尻を通って、足の指先にまで伸びています。
お尻を通る過程では、何層も入り組んだ筋肉の隙間を通ります。
坐骨神経痛の多くは、お尻の深い場所にある筋肉が硬くなることで発症します。
お尻の筋肉が硬くなると、隙間を通る坐骨神経を圧迫します。
神経が圧迫されれば、そこから先に痛みやしびれを生じます。
Tさんの筋肉を触って確認したところ、やはりお尻の筋肉が張っていました。
この原因は、歩き始めたことと関係していると思われます。
みなさんは久々に運動した後、筋肉痛になりませんか?
あれは普段使っていない筋肉を、急に動かしたことによる筋肉の疲労が原因です。
その際には、筋肉の表面が硬くなっています。
ただし同じくらいの負荷をかけ続けていると、その負荷に体が慣れて和らいできます。
Tさんの体も、まさにこの最中なのですね。
実際にお尻の筋肉を動かしたところ、急速に和らいでくることがわかりました。
ですので、もうちょっと辛抱すれば、体が歩くことの負荷に慣れてくるはずです。
「痛みが出る」マイナスな現象ですが、体が良い方向へ向かっているサインなのですね。
Tさん宅から徒歩数分の所に、複合商業施設があります。
ブラブラ見ているだけでも楽しい環境があるので、リハビリというより軽い気持ちで行って来れると思います。
それが、私が「歩いてください」とお願いした意味でもあるのです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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