こんにちは、行徳の訪問マッサージ師 田口です。
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先日訪問したUさん（80代女性）が、「また転んじゃった」と笑いながら話してくれました。
「また」と言うほど、頻繁に転ぶことがあるのです。
そのときの状況は、だいたい共通しています。
「急に足に力が入らなくなって…」
これはUさんの持病とも関係しています。
その持病とは、『腰部脊柱管狭窄症』（ようぶせきちゅうかんきょうさくしょう）です。
人の首から腰にかけての骨は、円柱状の積み木が重なっているようなものです。
首から腰にかけての骨を総称して、「脊柱」と言います。
脊柱も、首は『頸椎』、胸（背骨）は『胸椎』、腰は『腰椎』と、それぞれ分かれています。
１個１個の円柱状の骨には、神経の束が通る穴が開いています。
この穴は、『脊柱管』と名付けられています。
脳から下半身へつながる神経は、この脊柱管内を通ります。
何らかの要因で、脊柱管が狭くなってしまうのがこの病気です。
脊柱管の狭くなった部分が、中を通る神経に触れて刺激します。
そのため、刺激された部分から下の箇所に、痛みやしびれが出るようになります。
症状によっては、力が抜けるような感覚も出てしまいます。
まさに冒頭のUさんの状態ですね。
Uさんはまだ、笑えるくらいだから良いのですが…
あまり頻繁に転ぶことは避けたいですね。
私から再確認の意味で、細かい注意点をお話ししました。
「腰を後ろへ反るような動作は避けてください」
みなさんも腰が辛いときには、ついやってしまいませんか？
腰に手を当てて、後ろへ伸ばすような動作を。
腰の筋肉を伸ばそうとするとき、後ろへ反らせるのが自然な行動ですよね。
ところがUさんの場合、あまりお勧めできない動きなのです。
なぜなら腰椎の脊柱管は、腰が伸ばされると狭まり、前かがみになると広がるからです。
これは人の骨の生理的な変化が原因なので、すべての人に起こる現象です。
脊柱管が普通の状態であれば、腰が伸ばされて脊柱管が多少狭くなっても、何の問題もありません。
しかし狭窄症を患っている人は、腰が伸ばされて脊柱管が狭くなることで、中にある神経が圧迫されてしまいます。
結果として、腰やお尻・足に痛みやしびれが出てくるのです。
時にはカクンと、不意に力が入らなくなることもあるのです。
最後までお付き合いいただき、ありがとうございました。
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