お昼前から激しい雨が降り始め、ヒンヤリとした空気が流れ込んできました。
それでも寒いわけではなく…私は自室で着物と袴の裾をまくり上げ、この過ごしやすい気温を満喫しています。
誰も来ませんように…
そう念じながら(笑)
題に有ります『寒蝉』とは普通は『かんぜみ』と読み、秋の訪れを告げる蝉の事を指します。
蜩(ひぐらし)が鳴き始めるのは六月中旬から七月にかけて。
なので寒蝉の正体は法師蝉(ツクツクボウシ)が正しいのでは…という説が有力なのだそうです。
しかし蜩の甲高い「カナカナカナカナ…」の鳴き声はなんだか物悲しくて、秋を思い出させますね。
『寒蝉鳴』は七十二候の一つ。
七十二候とは古代中国で考案された季節を表す方式の一つ、二十四節気をさらに三つに分けた期間の事です。
二十四節気は皆様も良くご存知な『立秋』『処暑』『白露』といったものです。
七十二候は二十四節気と違い、日本の風土に合うようにと何度も手直しされています。
古代中国では、寒蝉は蜩が正解だったのかもしれませんね。
そろそろ夕餉の時間ですね。
誰か来るかも…。
着物は直さなきゃ(笑)