雪積姫 その後 | 千歳日記

千歳日記

この先にある未来を…

たとえどんな未来でも私は見届けてみせる

最後まで…必ず

記録的な大雪の為に外出を許可されない私でしたが…今日ようやく屯所の周りを散歩する事が許されました。

土方さんが冗談のようにつけた『雪積姫』のあだ名ですが、伊達ではない気がします。


小さな蕾が見えていた白木蓮はこの通り。

白く冷たい雪を纏っています。


初夏には美味しそうな実を付けていた枇杷は、雪の重みで囲いから飛び出していました。

やがて気温が上がり、雪が雨に代わり雪解けを迎えます。

屋根雪の落雪には十分お気をつけください。

なんて日記を書いていると

ドサドサー

ドーン

いきなりの爆音に、身体がビクッと震えました。

「新八っさん!危ねえだろ!」

「平助こそ屋根下でちょろちょろすんじゃねぇ!おらおら!どんどん落とすぜぇ!」

どうやら永倉さんが屋根の雪を降ろしているようです。

私は筆を置き、庭へ出てみました。

「永倉さん、落ちないように気をつけてくださいねー!」

「おー千歳ちゃん!後で雪合戦でもするか?」

「ふふっ…楽しそうですけど、土方さんに怒られますよ。雪降ろしに集中してください。」

「任しとけ!全部落としてやるぜ!」

「熱いお茶を用意しますねー!」

「おぅ!ありがとな!」

ドサドサと雪が落ちる音を聞きながら、私は勝手場へと向かいました。