今日は十三夜です。
十三夜は旧暦九月十三日から十四日の夜にかけてお月見をする事。
この国では、十五夜と十三夜の二回、同じ場所でお月見をする事を良しとし、片方しかお月見をしない事を『片身月』と呼び忌み嫌っていたそうです。
この理由には諸説あります。
中でも面白いと思った説は、江戸の遊里・吉原の客寄せの一環という説です。
十五夜を吉原で過ごせば、片身月を避けるため、当然十三夜の夜も登楼(吉原に遊びに行くこと)しなければけません。
吉原に関するこんな川柳が残っています。
月宮殿へ二度のぼるいたい事
吉原ではお正月・盆・五節句・十三夜・十五夜を『紋日』と呼んでいました。
『紋日』は特別な日。
客を迎える遊女達の気合も高まります。
そして客は普段以上に祝儀を出さなくはいけません。
だって『紋日』は特別な日なんですから。
しかし、二度も吉原で大判振る舞いをすれば、心は満たされても、お財布の中は相当な痛手を負いますね(笑)
今晩も月は見えるのでしょうか。
私は今宵も一人、ここから月を眺めてみようと思います。