このあめーばという場所に来てから、もうすぐ一ヶ月になろうとしています。
ここには同じ姓、同じ名のまったく違う人がたくさんいるのですね。
私と同じ『雪村』の姓を名乗る人をたくさん見かけました。
多く見受けられたのは『千鶴』という名前の人達です。
『鶴は千年亀は万年』というように鶴は長寿の象徴とされ、千羽の鶴を糸で綴じて束ねた千羽鶴は、長寿だけではなく病気快癒の願いを込められたものです。
長生きして欲しいという願いと共に、人を癒し愛する気持ちを持って欲しいと…そう願いを込めてつけられた名前なのでしょうね。
残念ながら私は『千鶴』ではなく『千歳』です。
勘違いされてる方もいらっしゃるようですが(微笑)、一文字だけ違います。
私は『千羽の鶴』ではなく『幾千の歳を重ねる』の千歳です。
七五三のお菓子でおなじみの『千歳飴』もこのような意味を含んでいるんですよ。
これは先日近藤さんに教えていただきました。
だからとてもよい名前なのだと…。
その言葉をいただいて、この名前をもっともっと大切にしようと…そう思いました。
千歳飴とは親が子の長寿を願い、細く長い飴におめでたい紅白の色をつけたものです。
飴を入れる袋は、もちろん鶴と亀が描かれています。
今も昔も、親が子の成長を祝い、長生きして欲しいと願う事は変わらないのですね。
「千歳という名は『幾千の歳を重ねる』という意味を込めてつけたのだ。長生きして欲しいという思いももちろんあるが、長い年月を重ねる中で、大切なものをたくさん見つけられるように…」という思いを込め、母さんと一緒に決めたのだぞ。」
父様から教えてもらった、私の名前の意味。
千羽の鶴がその背にたくさんの希望を乗せ、あの青い空へと舞い上がると言うのなら
私は幾千もの歳を刻む中で、私が見つけた大切なものを一つ一つ重ねていきましょう。
この日記に記した思い出が私の中で重なるように
ひとつひとつ
宝箱のような思い出を
けして失わないように
大切に…