織田信長から豊臣秀吉の時代にかけての大名の“区分け”というか
“色分け”で、戦闘能力や戦術面に優れた大名を武断派、その反対
に、戦いの面ではそれほどでなくても、現代の官僚のように、仕事を
そつなくこなすのが文治派と呼ばれています。
1600年の関ケ原の戦いは、豊臣と徳川の戦いと理解している人が
多いと思いますが、決してそうではなく、豊臣秀吉政権の下で、現代
でいえば「大臣」クラスとして働いていた徳川家康や毛利輝元、「事務
次官」クラスだった石田三成らに加えて、秀吉子飼いの政治家だった
福島正則や加藤清正、小西行長らが大きく二手に分かれて争ったも
のです。
秀吉という大物総理が亡くなった後の“派閥争い”という側面もありま
すが、秀吉による朝鮮出兵の際に先陣を切った加藤清正ら「武断派」
と、その手柄をよしとしない石田三成ら官僚タイプの「文治派」との感
情的な対立に徳川家康がつけ込み、それが家康を大将とする東軍と
三成を大将とする西軍の天下分け目の戦いに発展していったわけで
す。
![城代家老のブログ](https://stat.ameba.jp/user_images/20130704/19/chitose-bus/9a/db/j/t02200165_0800060012598416705.jpg?caw=800)
《あなたは武断派? 文治派?》
現代にも武断派と文治派はいて、政治家でいえば、石原慎太郎や橋
下徹は武断派。安倍晋三総理は文治派に近いかな?
ハマコーのように武断を超えた「武闘派」もいましたが・・・
さて、企業経営者はどっちのタイプが成功を収めるか? また、人心を
掌握することができるか?
社長が旗振る「いけいけどんどん」タイプでは、確かに業績は上がっ
ても社員がついていけない場合があるでしょうし、文治派の社長のも
とでは、手堅くても伸びしろがなくて面白味がないかも知れない。
どちらかに偏りすぎてもよくないですが、両方の要素を備えたスーパ
ーマンはなかなかいないかなと。
ただ、どちらでもない経営者は一番困ります。