知的資産経営マニュアル -6ページ目

知的資産経営マニュアル

知的資産経営について調べた内容をご紹介します。

今回は知的資産報告書を見る側からの評価についてです。
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1.全般について
・全体的な経営方針や経営哲学と整合的な価値創造のストーリーが示されているか。
その名用が他の開示情報や報告書でも説得的か。

・固有の知的資産の存在と、それを組み合わせたバリューチェーンが明確になっているか。
・それを裏付ける指標や説明によって、価値相続のストーリーにどの程度信憑性のあるものとなっているか。
・指標などが内部管理の対象となっていることなどによって、実質的な意味のあるものとなっているか。

評価者は、企業に対して不明確な点や改善の余地がある点などを指摘することにより、企業との間で情報のキャッチボールを行うことが望ましい。

それが企業による気づきとなって、経営の改善や開示情報の精度の向上につながったり、評価する者にとっての分析の精度を向上させることにつながる。

2.本体部分について
基本的な経営哲学は、価値創造のストーリーの全体の基本原則となる部分であり、その信憑性を判別する。
信憑性の判断に当たっては、経営者自身の日常的は発言ぶりと一致しているか、各種媒体で示されている企業としての方針や考え方と整合的なものであるかどうか、それが実践されているかなどが材料となる。

また事業の性格の概要については、客観的なデータから入手できる情報と比較して確認する。

その他には、ストーリーをよく説明する指標が使われているか、算出、引用の根拠は何か実際に十分に説明しているか、同業他社等が開示している当該指標との関係はどうかなどにより、ストーリーに信憑性があるかどうかを判断する。
今回は、知的資産経営報告書作成の注意点です。
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■信憑性の確保
将来の利益の源泉である企業の固有の価値・利益の想像の市からを明確にし、その存在・維持・発展の信憑性を高めることが重要。

内部管理や監査についても、そのやり方を記述することにより、開示内容の信憑性を高める。
企業の価値創造のストーリーは多種多様であるため、ストーリーの信憑性を高めることが共感を得るポイントとなる。

■誠実さ
ステークホルダーは、価値創造や利益に関するストーリーとその信憑性に多大な関心を有している。
そのためストーリー自体が理想的なものでも、信憑性がなければ信頼を失い、評価を下げる可能性もあり、企業は誠実に自らの実態や将来についての考え方を示すことが重要である。

■他の報告書との関係
すでに様々な開示をおこなっている企業の中には、知的資産経営報告が形成全体の基本的な指針を示すものとして他の報告書との関係で横串を通すようなものとなれば、知的資産経営報告が信頼されるものとなる。

■開示の持続性
開示の内容の経年的な比較はストーリーの裏付けにとって重要な意味を持つことから、会計年度という単位に限らないが、継続的な開示によって信頼性を高めることができる。

■敵対的M&Aとの関係
知的資産経営によってそれに賛同するステークホルダーの集まりとしての企業を作っていくことを意味する。その点において、技術的な防衛手段よりも強力なM&Aへの対抗策となりえる。
今回は前回の続きです。
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4.現在から将来
今後の収益の源泉として期待できるものについて説明する。
参考とするのは、企業の強みや固有の価値創造のやり方及びそれのコアとなっている知的資産及び有形資産について記述し、数字的な裏付けを示したもの。

なお過去の取り組みが十分な成果をあげていない場合には、企業が目指す理想的な価値創造のやり方を記述する。
その際具体的な要素が必要不可欠である。

また将来の収益にとって不確実性となる要素の認識が必要である。
不確実な要素に対してどのように管理・対応していくのを示したうえで、それに活用する知的資産について記述する。

以上の内容をふまえたうえで、知的資産の持続・強化のために必要な事を追記する。
最後に今後の目標となる将来の利益やキャッシュフローを示す。
ステークホルダーの関心を踏まえて、時間軸ごとに説明するとわかりやすい。

将来事項なる部分については、すでに有価証券報告書における将来に関する事項の記載等においても警告されているように、環境のの変化による変動の可能性があることを前提として示す。

5.裏付けとなる指標について
知的資産報告書には、裏付けとなる指標が欠かせない。
こうした内部管理による信憑性があることが重要である、実質的に実行管理を行うことを考えれば、その数は5~10程度が一つの目安である。
ただし、裏付けとして重要な情報であるが、秘密にする必要があるものや、内部管理指標にとどめておきたいものまで示す必要はない。
そういった際には、抽象的な説明が必要となる。

なお数値には、同業他社の平均値なども有効である