おはようございます、philosophiaです
今朝は先日行った「生誕250年―大北斎展 」を観て、
ドラッカー博士の日本画蒐集家としての側面が、
その著書の言葉が日本人に響くその謎解きに
少しお付き合いください
ドラッカー博士が著書の中で、
「なぜ明治維新と明治時代の日本人評価が高いのか?」を
以前よりいろいろ考え調べ研究してみて、
日本人のルーツとそのDNAにヒントが隠されているのではと思い、
『日本を創った12人』(堺屋太一著)、
『決定版 菜根譚』(守屋洋著)、
『ドラッカー 日本への言葉』(望月護著)を読んでみて、
ひとつのヒントを見つけました!
儒仏道の統合、西洋文化の日本化という独特なアプローチで、
自然との共生(感謝と畏怖)を図ってきた歴史があるということ、
そして、それをハレとケレに象徴されるように日常生活は質素で忍耐強く、
一方、能・儀式や寄席・祭りといった解放があり、世阿弥の「風姿花伝(花の哲学)」や
千利休の侘び寂びを井伊直弼が「一期一会」と称したように、
日本人が好きな花の代表格「梅⇒桜」に象徴されているようです。
そのヒントとは、「日本画」ではないかということです。
(実際、ドラッカー博士もロンドン美術館で初めて日本画に出会ってから、
後はコレクションするほど造詣が深かったようですし…バーグコレクションの紹介
「アメリカ人の日本美術蒐集家:第2次大戦後の日本美術」の中で、
アメリカパワーズ(教科書会社経営)、プライス(若冲の熱狂的ファン)、
そしてドラッカー博士の名前が出てきます。)
「生誕250年-大北斎展」の展示の中で、
「東海道名所一覧」(江戸日本橋~京都までの地図)
という鳥瞰図を観たとき、
「あ、これかも!」って気づきました。
それは、
「総体は、部分の集合より大きくないかもしれない。しかし、部分の集合とは基本的に異なる」
(『すでに起こった未来』)の言葉がピンときました。
鳥瞰図は、西洋の遠近法ではなく、
全体図の中に位置とその関係性が立体的な3Dで描いてあり、
当時は上空から見る手段としての飛行機はないわけですが、
なぜか風景画としてまとまっており、決して距離感は正しくはないのでしょうが、
全体的、体系的、感覚的にわかるという感じです。
特に、「浮世絵」は、錦絵、摺物、版本挿絵、絵手本、肉筆画など
有名な風景画の他にも、宗教画、武者絵、花鳥風月などもあり、
江戸~明治に至る当時の粋の文化や風刺・流行を知る上で
貴重な文献なんだと改めて感じました。
個人的には、江戸末期の明治転換期前の國芳の
風刺が効いていて動的なダイナミックな画風が好きなんですが、
写楽の版元であった蔦屋(重三郎)が、
葛飾北斎の日本画も手掛けていたのを
その屋号で絵の中に見つけたときは、ある意味発見でした!
そういう意味では、版元の蔦屋(重三郎)は、
今で言えば出版社の経営者でもありプロデューサーって感じで、
絵師を育てる役目もあったんですね!
まさに、「マネジメント」したんだなと思いを馳せました。
「生誕250年-大北斎展」(福岡市博物館)は、
今週末の5/22(日)まで開催ですので、
ぜひ「世界のHOKUSAI」の本物に触れてみてはいかがでしょうか?
きっと、ドラッカー博士の言葉
「Increasingly we will balance the conceptual and the perceptual
しかし、今後は論理的な分析と知覚的な認識の均衡が必要となる。」
(『新しい現実』)を、
北斎の日本画をつうじて実感し、明日への創造のヒントがきっとあると思います。
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