神奈川県横浜市にある水族館「横浜・八景島シーパラダイス」。
101 横浜・八景島シーパラダイス(180716/神奈川県横浜市金沢区)
横浜・八景島シーパラダイスでは、先日、イルカのフォースが死亡しました。
繁殖によって生まれたものの3年5ヶ月?で死亡。
— トロ (@toro6221) April 13, 2023
エンリッチメントなんて言ったところで水族館がいかに不自然な環境でイルカにとって相応しくない場所なのかがよく分かる。水族館という限られたグループ内での繁殖を繰り返す事で近親交配が生じ、多様性が維持できないという問題も発生する。 pic.twitter.com/mU5a1LetK3
フォースは、2019年11月8日に、水族館の繁殖によって生まれました。
しかし、生まれてからわずか7か月後の、2020年6月に体調を崩します。
↑2021年11月8日の投稿を最後に、フォース関連の投稿はなくなった模様です。
そして、2023年4月11日に、化膿性髄膜炎により死亡しました。
わずか3年5か月の命でした。
横浜・八景島シーパラダイスは、フォースの死亡の記事をすでに削除したようで、お知らせの一覧から消えています。
都合が悪いことは早々になかったことにしたいのでしょう。
このように水族館では、イルカを繁殖させては死なせる、ということを繰り返しています。
以下は、2018年から2019年9月27日までに水族館で死亡したイルカたちのリストが載っています。
このリストだけで、わずか2年足らずで、23頭もイルカが死亡しています。
さらに③の注釈を見てもらえば、太地町立くじら博物館では1年間で17頭死亡しているとありますから、
それを加えると、40頭死亡していることになります。
しかもこれはアニマルライツセンターが把握したケースのみで、ここに載っていないケースも多くあります。
先ほどの横浜・八景島シーパラダイスのように、水族館側は死んだ記事を即削除したり、公表すらしない場合も多々あります。
実際はこれよりかなり多くのイルカが死んでいると考えて間違いないでしょう。
以下、リストの23頭の中で、「繁殖」と書かれたイルカの死亡年齢を並べたものです。
①3歳
③0歳
⑤5歳
⑦0歳(生後5日)
⑧0歳(死産)
⑪2歳
⑫0歳(生後1日)
⑬1歳
⑭5歳
㉑21歳
㉒0歳(生後2か月)
㉓11歳
さらに以下、リストになかった、水族館で繁殖されたイルカも加えておきます。
㉔2018年4月12日、沖縄美ら海水族館で生まれたマダライルカ「リラ」が、0歳(生後12日)で死亡。
㉕2019年9月1日、おたる水族館で生まれたネズミイルカが、0歳(出産直後)で死亡。
㉖2019年10月4日、名古屋水族館のバンドウイルカ「カイ」が、5歳で死亡。
㉗2020年9月13日、青森・浅虫水族館のバンドウイルカが、0歳(死産)で死亡。
㉘2020年1月21日、アドベンチャーワールドのカマイルカが、0歳(生後6か月)で死亡。
㉙2021年7月21日、登別マリンパークニクスのカマイルカが、0歳(生後4日)で死亡。
㉚2021年8月7日、京都水族館のキアが出産したバンドウイルカが、0歳(生後5時間)で死亡。
㉛2016年9月14日、しものせき水族館海響館のバンドウイルカが、0歳(生後4か月)で死亡。事故死。
まだまだあるでしょうが、こんなものにしておきます。
以上、20頭の死亡したケースのうち、
0歳で死亡したのは、12頭(60%)。
5歳以下で死亡したのは、18頭(90%)にのぼります。
水族館で繁殖されたイルカは、子供のイルカが多く死亡しているのが分かります。
水族館での出産1年後の赤ちゃんイルカの生存率は20%。
すなわち、死亡率は80%。
いおワールドかごしま水族館のイルカの赤ちゃんの生存率は、なんと11%。
つまり、死亡率は89%です。
言うまでもなく、これは水族館という場所が原因です。
水族館という不自然な環境が、これほどまでにイルカを死亡させているということです。
野生のイルカは死んだ魚を食べません。
なので、 トレーナーたちは、イルカに死んだ魚を食べさせることから調教します。
その際、無理やりタオルで口をこじ開けられることがあります。
日本の映像です。
イルカが嫌がって鳴いている様子が見てとれます。
シャチなどの大型になると、鉄の棒でこじ開けることもあるそうです。
死んだ魚は水分を含んでいないため、口にチューブをさしこみ、水分を与えます。
↑横浜・八景島シーパラダイスの動画です。
業界はこれを補液などと呼んでいます。
死んだ魚を与えられることにより、ビタミン不足になり、
1日65kmを泳ぐイルカは、水族館の狭く不自然な環境や、
やりたくもないショーの調教などによって、常にストレスを抱え
体調を崩しやすく、免疫が下がり、感染症にかかりやすくなります。
そのため、ビタミン剤や、胃腸薬や、抗生剤などのあらゆる薬が必要になります。
****************引用****************
日本のある水族館でイルカに使用している薬品等の種類は、61種類でした。
ビタミン剤 5種類
カルシウム剤 1種類
飼料(微量栄養素含有) 1種類
眼薬 1種類
胃腸 15種類
肝臓薬 1種類
尿 1種類
抗生剤(抗菌剤) 22種類
抗真菌薬(カビ) 1種類
抗炎症 解熱鎮痛剤 3種類
貧血 2種類
鎮痛剤 3種類
止血剤 4種類
不明 1種類
薬漬けです。
胃腸系の薬と、抗生剤が飛び抜けて多いことから、
イルカたちが胃腸の疾患と、細菌による感染症に苦しめられていることがわかります。
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水族館のイルカは、人間のせいで薬漬にされるのです。
また、プールの水の中には感染対策のために塩素が大量に入れられています。
研究により、水族館では、野生化のイルカには見られない、
餌の吐き戻し、顔や体の壁への擦り付け、長時間の静止があることが分かっています。
こちらは、のとじま水族館のカマイルカの長時間の静止の様子。
こちらは、越前松島水族館のイルカの長時間の静止の様子。
知識がないまま静止しているイルカを見ると、イルカが休んでいるなどという感想をもつのでしょうが、
これは精神異常からくる異常行動であり、野生化ではほとんど見られないのです。
異常行動は他にもあり、
ぐるぐると同じところを泳ぐ、常同行動。
無気力状態で浮かびプールの底に頭をぶつける、自傷。
こちらは、香川県高松市の「新屋島水族館」のイルカ。
Dolphins in captivity often exhibit self-harming behaviors due to psychosis. This dolphin banging their head against the glass repeatedly is a prime example.
— julie 🐙 🇺🇦 (@jmcappiello) June 19, 2019
The rake marks on their body are caused by abnormal aggression of other tank mates. 🐬💔 pic.twitter.com/5OhUaR9Lad
何か叫んでいるかのように口を大きく開き、
壁に何度も激突しています。
他にも、鉄柵を噛んで、歯を割ったりすることもあります。
水族館という場所が、イルカにとってどれだけ苦しい場所なのかを、イルカ達は全身で表現しています。
しかし、ほとんどの人はそういった行動をカワイイと言い、気づく気配は全くありません。
イルカには表情筋がない、あるいは表情筋が弱いため、表情の変化がありません。
なのでイルカの顔は、人間目線では常に笑っているように見えてしまいます。
水族館に行く人たちをなおさら鈍感にしてしまう要素なのでしょう。
水族館で繁殖したイルカであっても、野生から連れてこられたイルカであっても、
水族館という狭く不自然な環境にストレスが溜まり、薬漬けにされたイルカ達は、
免疫力が下がり、病気になり、衰弱し、水族館の中で次々死んでいます。
↓⑳のマリアの生前の映像。
水槽から転落したり、人工岩に激突する事故なども起きています。
先ほどの、㉛のしものせき水族館海響館の赤ちゃんは、母親など2頭のイルカ達と衝突し、プール外に落下して死亡しています。
野生ではこんな事はありえません。
また、横浜・八景島シーパラダイスは、折れ曲がったオキゴンドウ「リティ」がいた水族館です。
八景島シーパラダイスは、折れ曲がった原因は不明、と回答。
2021年3月10日、「リティー」は亡くなりました。
八景島シーパラダイスは、折れ曲がった原因も、死んだ原因も不明と回答。
一体普段何を研究しているのやら、何の役に立たないお粗末な専門家たちです。
また、イルカが水族館で繁殖されることは稀で、ほとんどは野生から捕獲されます。
そして、水族館用のイルカを捕獲するために、多くのイルカが殺されています。
水族館のイルカは、和歌山県太地町のイルカ追い込み猟によって捕らえられます。
バンガーと呼ばれる、この鉄の棒を
カンカンと叩いて、イルカの不快な音を海に大音量で流します。
イルカは聴覚がすぐれているため、この音から逃れようとします。
猟師たちはこの性質を利用し、どんどん入り江に追いやっていきます。
そして 入り江まで追い込まれ、捕まってしまうのです。
追い込まれたイルカは、水族館向きか、そうでないかが選別されます。
水族館に不向きのイルカ達は、食用としてその場で殺されます。
殺すときは、イルカのせきずいを尖った棒で刺し、ねじり込みます。
そして、長きにわたって苦しんだ後、絶命します。
妊婦や赤ちゃんであっても、容赦なく殺され、家族皆殺しになることは日常茶飯事です。
Life Investigation Agency (LIA) - 投稿 | Facebook
2021年だけで、約500頭のイルカが追い込み猟によって殺されました。
追い込んだイルカが生体販売向きかどうかの選別作業を行うのは、イルカのトレーナーたちです。
トレーナーたちは、若いメスのイルカを好みます。
その方が従順で調教しやすく、子供を繁殖させて、さらなる金儲けが期待できるからです。
トレーナーたちは、自分達に選ばれなかったイルカが殺されることは知っています。
しかし、彼らのほとんどは追い込み猟に反対していません。
トレーナーはイルカ好きだと思っている方が多いですが、現実は違うのです。
水族館を、種の保存施設、などという人がいますが、
こんなに野生のイルカを殺す猟で捕らえられたイルカを購入し、死亡させ続け、繁殖も失敗だらけの水族館のどこが種の保存施設なのかぜひ教えてほしいものです。
そもそもとして、水族館は種の保存の役割など果たせないんですよ。
水族館での繁殖が成功したところで、野生に戻すことは不可能なので、種の保存にはなりません。
種の保存をするには、動物を一切捕らえることなく、その環境ごと保存しなければ意味がないのです。
以下は、中学生による水族館前でのスピーチ。
昨日の映像です。
子供が大人に訴えかけるという、何とも恥ずかしい構図になっているのが日本です。
何も考えずに水族館に行く大人の皆さん。
自分が楽しいからとか、自分の子供が喜ぶからとか、
自分のことばかり考えるのではなく、少しは事実を調べ、問題と向き合い、行動してはいかがでしょう?
イルカの虐待、虐殺を支援しているのは、水族館に行き、イルカショーのチケットを買う人たちです。
水族館が儲からなくなれば、追い込み猟がなくなり、トレーナーもいなくなります。
逆に言えば、水族館がある限り、イルカ達の地獄は永遠に終わりません。
すべての動物問題は、消費をなくす以外に解決はありません。
イルカショーのチケットを買わないでください。
水族館に行かないでください。
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