メアリは、1916年まで、「ワールド・フェイマス・ショー」サーカスで飼育されていたメスの象でした。
1916年9月12日。
メアリがスイカを食べようとしていたところ、新任の調教師エルドリッジが、メアリの耳の後ろにフックを引っかけて突きました。
これに怒ったメアリは、暴れて、鼻でエルドリッジの身体を捕まえて水のみ台にぶつけました。
そして、彼の頭をその足で踏み潰して、エルドリッジを殺しました。
メアリはその後落ち着きを取り戻し、「象を殺せ!」と叫ぶ人間たちに突っかかることはありませんでした。
ある鍛冶職人は、メアリを殺そうと、銃で20回以上撃ちました。
この銃では、メアリは死にませんでした。
新聞は「人殺しのメアリ」を大々的に報道しました。
そして、「ワールド・フェイマス・ショー」サーカスは、市や町の有力者から「メアリがいるなら興行を許さない」と脅されました。
事態の解決のために、サーカス団長は公共の場でメアリを処刑することに決めたのです。
1916年9月13日。
テネシー州アーウィン。
メアリは、2500人以上の群衆の前で、鎖に首をまきつけられ、重機で吊り上げられました。
体重が5トンあるメアリを支えきれず、1度は鎖が切れ、メアリは落下し、腰を打撲しました。
打撲したメアリに構うことなく、二度目の絞首刑が行われました。
そして、メアリは亡くなりました。
(wikipediaより)
以下は、個人的見解です。
サーカスの調教は、虐待によって行われていることは、何度も伝えさせてもらっています。
メアリも、もちろん例外ではなかったでしょう。
日々の虐待で、ストレスが溜まり、精神的にも疲弊していたと考えられます。
そんな中、わずかな楽しみの食事の時間を、顔なじみのない人間に無下にされたことにより、張り詰めていた糸が切れてしまったのではないでしょうか。
冷静になってからは、誰も襲っていないとのことですので、本当に限界で自分を抑えられなかったのだろうと思います。
処刑の日、自分の身に何が起こるかはメアリはさすがに分かっていたのではないでしょうか。
これまで自らを虐待してきた人間たちです。
その人間を殺し、多くの人間が罵声を浴びせ、銃まで放たれています。
そして、重機が置かれるただならぬ雰囲気で、大勢が自分に注目しているわけです。
象は非常に知能が高い動物です。
自分が殺されることくらいは、分かったはずです。
しかし、メアリは処刑の日、されるがままだったそうです。
生きようと必死で暴れることもせず。
サーカスの象は、心を壊されるところから調教されるのです。
メアリはアジアゾウです。
ふる里のアジアで、仲間と一緒に暮らしていたところを拉致されたのでしょう。
拉致された時に、仲間が殺された可能性も十分あります。
また、仲間と一緒に暮らしたい、ふる里へ帰りたい。
そんな希望はとうの昔に捨てたのでしょうね。
この話は決して、昔の話で終わらせてはいけませんよ。
動物問題の多くは、今も昔も本質は全く変わっていません。
今は公開で絞首刑なんてできないでしょうが、今も野生動物達は拉致され、虐待によって調教されています。
そして、無知な客がサーカスにお金を払い、サーカスは潤い、また新たな動物達が犠牲となっていきます。
木下大サーカスのHPでは、ライオンと、ムチと棒をもった団員の姿がうつっています。
こちらは2017年の木下サーカスのバックヤードの様子です。
ブルフックをかざし、象を脅しています。
こちらも2017年の木下サーカスのバックヤードの様子です。
象が収容されている場所は、左にある小さなコンテナです。
木下サーカスは動物達を家族などと謳っていますが、家族をこんな狭いところに入れるわけがないでしょう。
これらを見るだけで、賢明な方々であれば、日頃からどれだけひどい扱いをされているのかがよく分かるはずです。
いかに表向きで仲良しアピールをしていたとしても、裏ではこのようなことを行っているのです。
これがサーカスなのです。
遠い昔からこの繰り返しです。
表で行われるか、裏で行われるかどうかの違い。
消費者が賢くならない限り、動物虐待は永遠に終わりません。
タイクも
ケニーも
サーカスの被害者です。
動物利用のサーカスには絶対に行かないでください。
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