日本に2つしかない、ファーム・アニマル・サンクチュアリの1つ「オープンセサミ」。
サンクチュアリとは、畜産動物と呼ばれる動物達を中心に保護し、
人間に利用されることなく、穏やかに暮らすための安住の地のことです。
オープンセサミでは、馬28頭、ミニ豚1頭、鶏4羽、ウサギ1羽、保護猫50匹がいます。
野生動物の一時的なケアなども行っているそうです。
残念ながら本日、そのうちの1頭、
馬のパンちゃんという子が亡くなったと投稿がありました。
先日から倒れて弱っている様子が投稿されていました。
パンちゃんの名前は、パンナコッタ。
平成元年生まれの34歳の女の子でした。
パンちゃんは、どのようにしてオープンセサミにやってきたのでしょうか。
こちらの記事に詳しく書かれています。
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セサミには、34歳、人間でいうと130歳の高齢馬がいます。
名前はパンナコッタ 通称『ぱんちゃん』
ももさんが、ある熊本の肥育牧場を訪れていた時に、北海道から沢山の肉馬がその牧場に送り込まれてきたのですが、その馬たちの中に、ぱんちゃんはいました。
ももさんはすぐにぱんちゃんが妊娠していることに気付き、その牧場主に
「あの馬は珍しい毛色をしている。妊娠しているみたいだから、子馬を産ませたらどうか」と持ちかけました。
ぱんちゃんができるだけ肉になるのを回避できるチャンスを作りたかったのです。
その肥育牧場では毎日のように、4~5頭の馬たちが肉にされるため屠殺場に送られていました。
常時80頭近くいる馬たちが肉になるまで、そんなに日数はかかりません。
ももさんの提案をのんでぱんちゃんに子供を生ませた牧場主は、ぱんちゃんと同じ珍しい毛色の子馬が生まれたらことを喜んでいました。
乗馬クラブなどに売れば、高い金額になります。
肥育牧場で、ぱんちゃんは産まれた我が子を一生懸命子育てしていました。
しかし、温厚で優しいぱんちゃんは、他の気の強い馬から追い払われて、ごはんをなかなか食べることができません。
そのため、ぱんちゃんの子馬は痩せほそり、しばらくして亡くなってしまいました。
子馬を亡くしたパンちゃんは、生きる気力を失い、水も食べ物も何も口にしなくなり、痩せ細っていきました。
子馬を失った悲しみから毎日毎日涙を流し、その場に倒れ込み起き上がらなくなってしまったのです。
それを聞いたももさんが、肥育牧場のオーナーからパンちゃんを肉値で買い取り、ぱんちゃんはセサミにやってきました。
セサミに来てからも、ぱんちゃんは悲しみに暮れて何も食べようとしませんでした。
生きることを、拒んでいるかのように。
当時ボランティアに来てくれていたみんなで、何を食べさせたら喜ぶかなぁと、笹の葉やいろいろな物を山からかき集めて、パンちゃんのために持ってきて励ましました。
また、同じエリアにいた小雪ちゃんやチビちゃんなどのかわいいポニーたちが、パンちゃんには亡くなった子馬のように見えていたのかもしれません。
みんなの思いや、かわいいポニーたちに励まされ、勇気づけられたパンちゃんは、次第にごはんを食べるようになり、少しずつ元気を取り戻していきました。
ぱんちゃんがセサミに来てから、約13年になります。
ももさんが辛く苦しかった時も、ずっと毎日そばで見守ってきたぱんちゃんです。
悲しみを乗り越えた優しいぱんちゃんの眼差しは、セサミを訪れる人をいつもあたたかく迎えてくれます。
ぱんちゃんは宝物。
またまだ元気でおってな。
MOMO
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パンちゃんは、肥育牧場 つまり 馬肉にするために太らせる農場の馬でした。
この肥育牧場にたどり着くまでにも、競馬の馬として利用されていたかもしれませんし、乗馬の馬として利用されていたかもしれませんし、繁殖馬として利用されていたかもしれません。
何にせよ肥育牧場にたどり着けば、数日にわたって太らされた後、と殺場に送られ殺されます。
肥育牧場で子供を産んだパンちゃんは、と殺場行きはしばらく免れたものの、
大人しく優しい性格だったパンちゃんは、強い馬に追い払われ、十分な餌や水を得ることが出来ず、子供が死亡しました。
子供を失ったパンちゃんは、生きる気力を失い、ご飯を食べずやせ細り、倒れてしまいます。
そして、肥育牧場オーナーから、オープンセサミの代表 百瀬さんに連絡が入り、
オープンセサミにやってくることになったようです。
幸い時間と共に、パンちゃんの精神状態や体力は回復したようです。
↑2013年の投稿。
人間でいうと130歳にあたる高齢馬だったパンちゃん。
これまでに転んで何度も起き上がれないことがあったようです。
こちらは、2022年4月の投稿。
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パンちゃん先ほど突然倒れました
お昼前に長迫さんが人参あげてる間に滑ったのかな?転がってしまっていましたが
たまたま福岡からボランティアに来てくれてたあゆみちゃん、長迫さん、ももさん、斉藤
それから長年ももさんを助けてセサミの動物たちをお世話しに毎週通ってくれているたばちゃんの5人でなんとかパンちゃんを支えて起き上がらせることができました
支える人とパンちゃんの思いがひとつになり、みんなの力がひとつに集中しなければ、約500キロの馬を支えて起き上がらすことはできません。
皆さんの日頃からの応援が現場にいる人たちに力を与え、それがパンちゃんにも伝わって今回も無事にパンちゃん立ち上がることができました
いつも応援してくださり本当にありがとうございます
とりあえず、ほっとしましたー
ももさんは寿命が縮んだーと言っております
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こちらは、2021年11月の投稿。
長時間倒れたままの状態の危険性が書かれています。
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ぱんちゃん転びました
今日は予定が詰まっていたのでいつもより早く牧場作業を始めたのですが、牧場に着くとぱんちゃんが小屋から首が出た状態で倒れていました。
ぱんちゃん倒れたまま眠ろうとしていたので、急いで小屋の柱や金属クランプに体をぶつけて怪我をしないよう布団を敷き込み、首を持ち上げながら声かけを続けること数十分。
いくら高齢で痩せているとはいえ、ぱんちゃんの体重は480~500キロ。
MOMOと齊藤が力を合わせたとしても、女性2人でその体重を支えるのは無理があります。
またぱんちゃんのような高齢馬は、脚の関節も固くなっているため、一度倒れてしまうと簡単には起き上がれません。
馬の大きな体を維持するための循環は心臓だけでなく脚を動かすことで成り立っています。
長い時間倒れたままだと、肺や心臓がその体重に圧迫されたまま機能不全となり、あっという間に弱り死に至ります。
馬が倒れた時は、時間との勝負です。
倒れたままうとうと眠りそうになっているぱんちゃんに、「ぱんちゃんお願いー起きてー」と大きな声で呼び起こしながら、届いたリンゴやバナナなどでなんとか首を持ち上げてくれるよう促すもなかなか起きる気配がないぱんちゃん。
ぱんちゃんの首を抱えまたまま数十分後、やっと起き上がろうとしたタイミングで二人で体を支え、立ち上がることができました。
嬉しくて嬉しくて、本当に良かった、立ち上がってくれてぱんちゃんありがとうというと、脚がしびれていたぱんちゃんはいつもより早足で馬場の中を歩き回りました。
馬は歩かないと生きていけない動物です。
朝から顔が青ざめ冷や汗ものでしたが、ぱんちゃんが無事に立ち上がりいつも通りモグモグ牧草を食べていてくれるのがなにより有難いことだなぁと、改めて感じました。
ヒヤヒヤしたけど、良かったよー
ぱんちゃん
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馬の巨体を維持するには、脚を動かすことが重要。
長時間倒れたままだと、肺や心臓が機能不全となり死亡するため、早々に起こさないといけないそうです。
しかし、特に今年に入り、頻繁に倒れて起き上がれない投稿が目立つようになります。
2022年8月の投稿。
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パンちゃん立ちましたー
今朝から倒れこんで起き上がれなかったパンちゃん
何度もみんなで体位変換して、水分補給や果物を食べさせたり、パンちゃんに群がるハエを追ったり、少しでも体位が楽になるように布団をしきこんだり、ミストで体温の上昇をおさえたり、励ましつづけたり。
すぐに駆けつけてくれたご近所でいつもお世話になっている佐藤さん
いつも駆けつけてくれる強力な助っ人いわさかハウス @iwasaka.house の中山夫妻、大森さん
セサミをずっと支え続いけてくれ、緊急時は必ず駆けつけてくれるたばちゃん
ずっと昔からセサミをももさんを支えてくれているめぐさん
照りつける日射にもめげず、みんなでパンちゃんを起こすことだけに集中して、パンちゃんも励ましにこたえてくれて、無事に起き上がることができました
本当にありがとうございます
離れていても応援してくれたみなさま、本当にありがとうございます
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そして5日前の2月12日に、パンちゃんが倒れたという投稿がアップされます。
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パンちゃんが 転んでしまいました💦
2、3日前から歩みがゆっくりになり今日は、朝から右後ろ足が痛いと言いながら 朝ごはんを食べ 日向ぼっこしてたら 寝転んでしまいました💦
みなさんのおかげで簡易のひさしが出来てパンちゃん雨にあたること無く過ごしています。
なかなか起き上がる気になれず すやすや眠ってしまいます。
前回から半年立ったままだったからなぁ~💦
どうか立ち上がって‼️みんなパンちゃんが立てる様にパワーを送ってください。
頑張れ✊‼️パンちゃん
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しかし、今回ばかりは厳しい状態が続いたようです。
2月15日の投稿。
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ぱんちゃん、厳しい状況が続いています
今日は夕方からユンボを使って身体を起こそうとしましたが、上手く持ち上げられず断念。
朝から地元の佐藤さん、和巳さん、田畑さんカップル、めぐさんが来てくれ、夕方からは@iwasaka.house のみんなや地元からの心強い助っ人秀勝さん、光明さんも集まり、ユンボを使って身体を起こそうとしました。上手く持ち上げられず断念しましたが、ぱんちゃんは元気なときと傾眠を繰り返しています。
今日はぱんちゃんの大好きな齊藤さんも遠方からぱんちゃんに会いに来てくれて、ぱんちゃんは本当に嬉しそうでした。
人参やりんご、みかんをもらい、みんなから大切にされてるぱんちゃん。
今夜はみんなが日中私たちが少しでも休めるようにとブルーシートを張ってくれた小屋にストーブをつけて齊藤さんも泊まっています。
隣でぱんちゃんの寝息が聞こえています。
ぱんちゃん明日は起き上がれるかなぁ。
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そして今日、2月17日の投稿。
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パンちゃん おばあちゃん天国にお出掛けしてしまいました
先に虹の橋で待っててね
長年 パンちゃんを可愛がってくださった みなさま本当に ありがとうございました
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子供を失ったり、おそらくは人間に利用され、調教され、乗られるという辛いことも多々あったと思いますが、
オープンセサミという安住の地にたどり着き、馬として天命を全うでき、比較的良い一生を過ごすことが出来たことと思います。
馬を娯楽の使い捨てとしか捉えていない現代では、寿命を全うできる馬は、わずか1%程度と言われています。
オープンセサミでは、人間に利用される馬たちを中心に、保護し、乗り物にするなどの一切の利用をせず、日々お世話をされています。
オープンセサミは寄付によって成り立っています。
支援方法は以下。
【オープンセサミ・ファームサンクチュアリの動物達の命は、皆様の暖かい募金や寄付、エサや医療費支援の応援の絆でまかなわれております】
ご協力よろしくお願いいたします
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