八幡浜って読める?「やわたはま」と「やはたはま」 | 食卓の向こう側

食卓の向こう側

ひとと地域・食といのちのつながりをつむぐ。
「日刊うみの食卓」の向こう側から、
現在の暮らしぶりをお届けします。

今日は平日ですが、お弁当はいらないというので、自宅で八幡浜ちゃんぽんを食べることにしました。

ロンドンさんの麺とスープを使い、家にある具材を追加して野菜マシマシです。



八幡浜ちゃんぽんは、全国的に有名な「長崎ちゃんぽん」愛好家からはちゃんぽんじゃないという声もありますが、そもそもが違うものなのです。

長崎のちゃんぽんは、豚骨ベースで白濁した濃厚なスープであるのに対し、八幡浜ちゃんぽんは、鶏がら・鰹・昆布などでだしを取った黄金色のスープで、あっさり風味が特徴です。

また、麺は太目の中華麺を使用するお店が多く、たっぷりの野菜に豚肉、それに八幡浜の特産品である蒲鉾・じゃこ天など水産練り製品が具材として使われており、魚のまち八幡浜らしさを表現しています。
※八幡浜市HPより

八幡浜の呼び名は、やわたはまですが、全国には八幡を「やわた」と呼ぶ地名(全国20か所)と「やはた」と呼ぶ地名(全国14か所)に分かれます。
※地方自治体で八幡を冠するのは「八幡市(やはたし)」と「八幡浜市(やわたはまし)」のみ。

購読している八幡浜新聞を読んでいると実に興味深い内容が書かれており、勉強になったので少し紹介させていただきます。

八幡浜はもともと、矢田の浜若しくは八幡神社が転じて八幡浜市になった説が有力ですが、当初の読みは「やはたはまし」でした。

平安時代に起こり一般化したハ行転呼(はぎょうてんこ)により語頭以外の「ハヒフヘホ」は「ワヰウヱオ」に音韻変化し、さらに現代では、「ワイウエオ」になり、「やはたはまし」は「やわたはまし」と呼ぶようになりました。
※「やわたわま」にならない理由は、八幡と浜に分けた最初のやわたがタ行で終わっているためハ行転呼が起きません(他行でもあり、また例外もあり)。
※明治政府も歴史的仮名遣いを採用していましたが、戦後の1946年「現代かなづかい」が内閣訓令として交付されてから表記が「やわたはま」に統一されました。
※資料は、八幡浜新聞掲載「八幡浜地名考」(曽我 健氏寄稿)より抜粋させていただきました。

旦那に、「やわたはま」と言えているか?と聞かれたことがありますが、今でも私は「やあたはま」と呼んでいることに新聞記事を読んで再発見しました。

そう日常的に柔らかい発音しているのはどうやら私だけではないようです。



そんなこと、お通はどうでもいいようですが…(笑)