紙魚(しみ)という紙を食べてしまう虫さんがいます。
紙魚さんは特に古い和紙などが好みで、
なので和綴じ本などを保管している図書館には大天敵です。
さて、先日先生の一人が長らく借りていた本を図書館に返してきました。
「ちょっと紙魚さんに食われちまって。ごめんね」
と言って渡された本が、
え?
ちょっと?
20冊貸して20冊全部食われてます先生
とか、
ページめくるとぼろぼろ崩れて読めません先生
とか、
よくへらっとした顔で返しに来たなこのおっさん
とか、
言いたい事は沢山あったけど、
何千何万の紙魚さんと数年間同じ研究室で暮らしていたと思われる先生がただひたすら怖ろしく、
文句を言ったら紙魚さんの呪いを受けそうな気がしたので黙っていました。
大人な対応です。
そして意外に貴重だったその本は、
持ち上げた瞬間にぼろぼろと大量の紙魚さんのうんちがこぼれ出て、
挙句にまだ生きてた紙魚さんがにょろりと穴から顔出してにょんにょんと踊り始めたので、
そのまま思いっきり投げ捨てました。
外は涼しい風が吹いていたのに、
全身からすごい汗が出ました。


