ねこだまり日記。 -13ページ目

ねこだまり日記。

好きなものは好き、と。

2011年12月末。

母の誕生日に合わせて両親の還暦のお祝いを兄と企画しました。


場所は六本木・乃木坂。

すぐ近くに東京ミッドタウンのライトがきらきら輝いて、

正面にソニーミュージック本社と真横にカツラユミのド派手な宮殿がででんとそびえ、

もう見るからに高そうな店構えの超セレブフレンチ。


なんと1人17000円。


きゃーーーっ。



厳かに始まったコースディナー。

フォアグラにトリュフ、白子に蟹にエゾ鹿肉。


これでもかという程あらゆるものにトリュフや金箔がまぶしてあって、

もういっそふりかけみたいで逆に有難くない。


向こう側にはどうやら著名な方がお食事しているらしく、

代わる代わる身なりのご立派な方々がお出ましいらっしゃる。


そんな本物のセレブ達がディナーを楽しむ中、

我々なんちゃってセレブの脇田家もさも上品そうにナイフを動かす。


「何この泡?」

「トリュフの泡らしいよ」

「嗅いでみてよ」

「うーん…、キノコの匂い」

「うん、土臭いね」


ひそひそと交わす会話も傍から見ればきっと上流階級。



そんなディナーがしばらく進んだのち、

母三枝子がおもむろに口を開いた。




「お兄ちゃんって、よく見るとキムジョンウンに似てるわね」




ねこだまり日記。





本  当  だ  !  !





それからはひたすら「うちのお兄ちゃんはキムジョンウン」の話題に尽き、

ディナーの終盤には呼び名も「お兄ちゃん」から「将軍様」に変わっていた。


興奮気味に

「将軍様」「我らの」「偉大なる」「来日」「ディズニーランド」

という単語を連発していた為、

その内周りもちらちらと兄・隼太郎を気にし始め視線を配る。

ペリエを注ぎに来たウェイターさんも、「マンセイ!」の言葉にハッとする。



その日が年内最終営業日でかつ閉店時間間際だったセレブレストラン。

上品に、厳かに、かつキラキラと華やいでいたその空間で、


「おおっ、似すぎだろ」


という隣のテーブルから聞こえた実に庶民的なささやきを、

脇田家は逃さずキャッチした事で大いに満足を得たという、

実に庶民的な楽しみを満喫したお祝いでした。




ちなみにそんな豪華な食事や10数万円のプレゼントの中両親が一番喜んでくれたのは、

私とおにいちゃんの昔と今の写真を貼った、

2000円の写真立てだったっていう、

ちょっといい話で終わり☆



マンセイ!!


気が付いたら2012年、辰年。


年賀状が底をついてどうしようかと悩んでる合間に一週間が過ぎてしまいました。


早いね!どうしよう!




2011年は、なんだか唇をいっぱい噛み締めて、肩にぎゅうっと力を入れていたような気がします。


30を手前にして情けなさと悔しさでばかり泣いてしまった。


人と共に生きるという事、自分の力で生きるという事、


自分の限界、その範囲の中の事、その範囲の外の事、


ぐーっと皮を引っ張って、張りに張ったいっちばん端っこの事ばかり考えていた気がします。



でもそんな中で、


叱った子どもが涙を流しながら「…あいっ」と答えてぐっと耐えた。


1年の中で確かな成長を見せた1歳児のその姿。



何にかははっきりしないけど負けたくなくて、


こなくそ!って奮起して、去年の最後に自分にとってとても大きな事を1つ成し得ました。


ずっと昔に限界を決めてあきらめてしまっていた事を、


絶対去年中にやり遂げたくて、どうしてもそれをやり遂げた自分になりたくて、


なにくそこなくそってやったら、


出来てびっくり。




どうやら私は打たれて伸びるタイプのようだ。


知ってたけどね。




なので。


1年のしこりを捨てようと思って、とりあえず年末から年始に掛けて主に我慢を捨てました。


友人に協力してもらって初めて子どもを連れてミッキーランドに行ったり、


地元の馴染みに愚痴を吐くだけ吐いてデトックスしてみたり、


ずっと出ていなかった高校の部活の集まりに参加してみたり、


ちんたろさんが生まれたから初の、ちんたろさんを置いての旅行にも行っちゃいます。


誘ってもらったご飯会やパーティは全部出るの心意気で、


自分のためや家族のためにちまちま貯めていた自分の貯金とへそくりを全部使い切りました。



そして両親の還暦祝い。


六本木のセレブディナーでは刻み海苔のように全ての料理にトリュフが掛かってなんだかもう有難みもなくなったっていうその凄さ。


食事とプレゼント計20万円。


で、結婚当時親が渡してくれた結婚資金の残りを全額返却しました。


結婚式に使って欲しかったと思うけど。ごめんよ。




そんなこんなでいろんな意味で一度全部リセットして、


全部捨てたんだからもうすっきり、ゼロからスタートしてみせてよって、


自分にプレッシャーを掛けて且つ背中を押してみる。



いけるいける。


やってみろやってみろ。


今年はあえての攻めでいきたいと思います。


世界は私が回すぜ的な攻めの姿勢が好ましい表紙の手帳も買ったしね。



2012年もどうぞよろしく!

今年出版された本でなく、あくまで私が今年読んだ本で一年を振り返る、

私のための私しか得しない賞、ブックオブザイヤー2011フォー私。


を年末に書き忘れた為年明けに。


さっそく大掃除し忘れ発見!




2011年はブクログを活用したため重複して読むこともなく、何より読んだ内容をよく覚えていたのが大きかった。


脳内の感想を一度体外に出して再び入れ直す。


なかなかいいです。


噛み締めました。




さっそく<キラキラ>部門。


ねこだまり日記。

『下町ロケット』 池井戸潤


ねこだまり日記。

『芸人交換日記』 鈴木おさむ


鼻白んだり冷めたりするかもしれない。

だって大人だもの。


でも夢を抱いていた人、

夢の途中の人、

夢をあきらめた人。


きっと熱くなるなんかがあります。


大人のキラキラをいただきました。


いくつになっても、いいよね!




続いて<巨編>部門。


ねこだまり日記。

『獣の奏者』 上橋菜穂子

ねこだまり日記。

『守り人シリーズ』 上橋菜穂子



文庫版ですが、ついに終わってしまいました…。


「大人も読める児童文学」という文句もあるけれど、

これを子どもの時読んでたらどう感じたんだろう。

感想を分け合ってみたい。

きっと違うから。


リアルなんです。時に現実よりも。


壮大で大好きな物語でした。




続いて<ほうほう、なるほどね>部門。


ねこだまり日記。

『シブリの哲学』 鈴木敏夫


あの鈴木敏夫さん自らおろした、その名の通りジブリの哲学。

ジブリで育った少年少女にはもうたまらない!


読破直後ラピュタとアリエッティが地上波で放送されて、

「アリエッティ面白くない」

と言った旦那とケンカしました。


「ジブリの事、何にも知らないくせに!」


ここ一番のドヤ顔だったと思います。



ねこだまり日記。
『砂漠と鼠とあんかけ蕎麦』 五味太郎、 山折哲雄


あの五味太郎さんの対談本。


たぶんタイトルに惹かれた人は、タイトルのままの魅力を感じると思います。


面白いなあ。



続いて<絵本なのかな>部門。


ねこだまり日記。

『アライバル』 ショーン・タン


ねこだまり日記。

『遠い町から来た話』 ショーン・タン


同じ著者で、こうも違う?


言葉を必要とせずにあんなにも人の感情を動かす人が、
言葉を持ってしてもこんなに揺るがすなんて。


びっくり。

すごいや。




そして<現実>部門。


ねこだまり日記。

『フクシマ2011、沈黙の春』 八木澤高明


「What was my name?」
表紙のわんこの言葉です。


ねこだまり日記。

『残された動物たち』 太田康介


取り残された牛舎を最後まで追った写真は、とても見て欲しいんです。




合間に<飛び道具>部門。


ねこだまり日記。
『カッコいいほとけ』 早川いくを


いろんな意味で仏すごい。




最後に<おめでとう!私的Book of the year 2011>☆


ねこだまり日記。
『ジェノサイド』 高野和明


文句なしに面白い。

映画よりもスケールの大きな小説、未読の方は読んでみて下さい。




冊数的には全然読めなくて歯がゆかったけど、

でも読みたいと思う本が背中にびっしりと積み上がってるのは気持ち良いですね。


本当はいろんな分野に挑戦したかったけど、結局偏ってしまって反省。

けどベクトルが向いた事はとてもプラス

だと思いたい。


2011年もステキな本に会えました。


今年はどんな一冊に出会えるか、やっぱり今年も楽しみ!