愛知県犬山市の骨董店 「珍品家」 です。
今日は、小雨の中、岐阜県養老町の珍品センター「珍品城」に行ってきました。
この店は、東海三県(愛知・岐阜・三重)以外の方々には、あんまり知られていないと思い、仕入れも兼ねて立ち寄ってみました。
しかし、行った時間帯が悪く中国語が飛び交っている最中に入店です。
富裕層の中国人中年男性3人が、ど派手な格好をした20代の中国人女性3人を連れたグループとバッティング。
嫌な感じがしたのですが、案の定、中年3人は、骨董に知識も興味もない女性3人がキャーキャー言いながら、あれやこれやと持ってくる骨董品を、よっしゃよっしゃと買っているんです。
まあ、富裕層の方々と珍品家とでは、格好も万札の数も違い過ぎますので、こそこそと店内を物色しながら写真を撮っていますと、60代後半のおばちゃんが
「写真も良いですけど、一つ位買って下さいね」
と、安っぽく見られてムカムカでしたが、超プライドの高い珍品家は、ハイハイと写真を撮り続けました。
では、店内を一望(60%位)できる二階から撮影です。
それでは入口から紹介です。
入って、左側はこんな感じです。
陳列は圧巻ですが、製作時代は若く江戸後期から明治頃の物でした。
下の写真
入って右側の奥です。
数は多いですが、古い物は無く、高価な物も無いですね。
入って、右側です。
下の写真
店中央の左側です。
現代の作家者の絵や碁盤です。
店の中央です。
下の写真
古い常滑の壺(室町時代)もありましたが、この大きな壺の間に猿投(さなげ)の小さな4~5万円の須恵器(古墳から平安までの土器)が隠れていましたが、その方が価値を感じました。
下の写真
中央の壺の中に数点だけ古い物を感じましたが、陳列品の中に一つか二つ良い物を混ぜると客の探す意欲と購買力が増すそうですので、店側の知恵ですかね。
下の写真
このガラスケースの中には、香炉やぐい呑み、水滴(水差し)に良い物がありました。
下の写真
香炉や香炉台です。
下の写真
掛け軸の数が半端じゃないです。
因みに珍品家は、掛け軸は分かりません。
下の写真
数点、時代の有る良い仏像がありました。
火縄銃のコーナーです。
下の写真の4区画は、委託販売コーナーです。
一番手前のブースの中央の桐箱に2頭の獅子に乗る釈迦如来立像がありましたが、これは良かった!
6万円の値札でしたが、ちょっと足りなくて断念。
下の写真(委託販売コーナー)
円空仏が5体ありましたが、何れも贋作でした。
ここも委託販売のコーナーです。
販売額から20%位徴収されるんでしょうが、古く見せようと時代付け(土に埋めたり、お茶、コーヒーに付け込んだり)したものが多かったですね。
では、2階です。
仏像も若く現代のものです。
木彫は皆無で、殆ど金属製でした。
下の写真
人間国宝作の作品が陳列されていました。
大皿類は、古くて江戸中期頃の作が多かったですが、コンディションの良い(ヒビ割れなし)価値のある皿もありました。鍵付きの陳列棚に入れるのはやっぱり資格が要るんですね。
ごちゃまぜです。
下の写真
中国の良い青磁がありました。
60分位歩き回りましたが、立ち止まったのは3点、1点目は、先ほどの如来像、他2点は
緑の服を纏った寿老人です。
無形文化財の作家物で髭(顎)部分が割れて補修されていましたが、ご縁がありました。
もう一点は、室町時代の石製の狛犬です。
狛犬は2体セットで、一体離れて(1対のみ)いますので断念しました。
どうでしたか、凄い規模でしょう。
とにかく、数が多くて楽しめますが、よく見ると時代の古い物は少なく感じました。
やっぱり、お客は派手なブルジョア(中国人)相手の商売なんですかね。
現代の中国政府が、中国共産党と国民党の蒋介石(しょうかいせき)との争いの最中に、
「中国から日本等に持ち出された中国の美術品を買い戻せ」
との厳命により、中国人バイヤーが方々に散らばって、買い漁ったのが昨今の話ですが、最近は、少し落ち着いて、日本の骨董買い漁りは、若い女性を同行させる餌になっているようですね。
珍品城は、欲しいものは必ず見つかる店ですが、値段設定が高すぎるし、店員が商品について何一つ答えられない。
商品jも鑑定士による鑑定後に、店側が勝手に値段を付けているような感じでした。
自己責任で買って下さいという店の方針のようです。
レジ待ちが大変でした。
珍品家は、作家者寿老人(じゅろうじん)を一つ買うのに、例の中国人グループの勘定が先になり、従業員総出の梱包で一点買いは、後回しにされ40分待たされました。
大型の段ボール4箱、店員も物と商品が合わなくなり、包装を解いたり、再包装したりで、ムカムカの仕入れになりました。