J・F・ケネディが最も尊敬する政治家として挙げたのが、


没落した上杉家を17歳で受け継いだ上杉鷹山である。


大赤字の藩なのに、プライドの塊で豪勢な祭りごと、リストラも出来ない問題児を、黒字化させるV字回復劇は、三枝匡氏のV字回復3部作に匹敵する名作でした。



「上杉鷹山の経営学」の画像検索結果 著者:童門冬二氏


上杉謙信で有名な名門上杉家の家督を継いだのが若干17歳。

全盛期(謙信の時代)120万石から時を経て、鷹山が継いだ時にはたったの15万石。それなのにプライドを捨てることができず、家来は5000人のまま。かつての一部上場が零細企業になったのにリストラ一つしていない赤字企業「会津藩」をV字回復させた鷹山の改革手法とその底にある哲学から、経営とマネジメントについて学べる一冊でした。


変革の火ダネを広げろ!


今の会津藩は例えてみれば冷えた灰だ。その中には濡れている灰、湿っている灰、火のつくのを待ちかねている灰、もしくは火種があるかもしれない。


目標達成出来ない職場、変化出来ないこう着状態の職場、

よくある状況だと思います。

こういった組織を任された時、メンバーとして変えていきた時、

必ず感がる必要があるのは、『火のつくのを待ちかねている灰』は必ずあると信じて、誰なのかを見極めること。


ここで人選を誤ると変革は失敗する。(V字回復の三枝氏も同様のことを述べている。)


まずは自分たちが火種となり、周りにうつす。その火がいずれ燃え出し変革が起こる。




学問と今日は二つの道ではない


幼少から博学だった鷹山が、17歳で一国一城を任され、学問と現実での無力さを実感。

現実に役立たない学問は学問ではないという鷹山の哲学。

学んだことは実践しできて学問と言える



過ちで改むるに憚ることなかれ


過ちだと気付いた時は、遠慮せずに謝って覆せば良い。

朝令暮改と言われても、間違ったと思うことを進めることの方が危険極まりない


言い切った言葉に対して、どうしても固執してしまうことがあるが、これは大きな間違いである。

初志貫徹とは別の問題で、間違いだと気付いたら、一時間後だろうと方向転換する勇気を持つべきだ。



<鷹山の改革が成功したポイント>


1. 適切な人選をした


2. リーダーとして「未来」を明確に示し続けた


3. 率先垂範 で行動した

 「先例に背くことが私の改革の第一歩だ。」と皆の前で前例を覆した。

  例:野宿、馬から降りて入城 等


4. 例外を認めなかった


改革の目的を「民富」と明言し、全ての行動で一貫してこれに従い、非情とも見える決断をし続けた。


5. シンプルな戦略


封建時代に「民富」をうたい、リストラを断行し、武士に刀を置かせて農業をさせた。

変革や変化を嫌う人や、旧来の形式主義に生きる藩士からは非難轟々、シラけ組も多数

その中で20歳前後の若者が変革を成し遂げる苦労は想像を絶します。

生半可な信念では成しえないことを、「『民富』を愛と信頼で成し遂げる」という信念・ロマンを持ち、未来を語り、自らを「機関」として役割を担い、やるべきことを断行し、変革を成し遂げた



組織を良くするために必要な情報が盛りだくさんの一冊でした。