誤嚥性肺炎のこと | 気ままな管理栄養士の勝手にアウトプット

気ままな管理栄養士の勝手にアウトプット

今までで学んだこと・復習したいこと等を気ままにアウトプットしていきます。
※ほんとに気ままに発信しているので、参考になるかどうかはご自身で判断下さい。(責任は負いかねます…。)

今回は誤嚥性肺炎についてつぶやきます。

 

本記事は、筆者が独自で調べたものに加え、管理栄養士として働いた経験を併せたものです。出来る限り根拠のある情報を心がけていますが、筆者自身の誤解や知識不足により間違いがあるかもしれません。この記事を見てそのまま何かに活用したり、判断したりすることはオススメしません。

 

  誤嚥性肺炎について

誤嚥性肺炎は、高齢者で何度も見かけたことがあります。

最近思ったエピソードがあって、最近かなり気になっています。

 

そのエピソードとは、とある患者さんに熱がある理由について先輩に相談した所、誤嚥性肺炎1択であったこと。

そしてそれが、根拠として成立するという。

 

ワタクシ「熱=誤嚥性肺炎は、根拠は薄いんじゃね?」

 

なんて思ったことがありまして、改めて誤嚥性肺炎についてちょっと整理してみようかなと思った次第でございまして。

ちょっとだけ考えてみます。

 

はじめます。

誤嚥性肺炎は、食物や唾液が誤嚥することにより発症します。

健康な人なら誤嚥してもムセこむ程度ですけど、高齢者などで嚥下機能が低下していたり、神経疾患があったりすると、そのまま肺炎を起しやすい。

 

 

誤嚥性肺炎の1つとして「メンデルソン症候群」ってのがあって。

(メンデルソンなんて言ってる人聞いたことないですけど、こういういい方もあるらしいんで一応用語としてつかってみてますw)

 

これは、嘔吐した多量の胃内容物の誤嚥により発症する化学肺炎。

phの低い胃酸により、肺は浮腫・出血を起こし、急性呼吸促拍症候群(ARDS)に進展することもあります。(そんなに頻度は大きくないもよう。ちなみにARDSは重度の呼吸不全のこと。)

 

あとは不顕性誤嚥といって、唾液が口腔内の細菌と共に知らないうちに肺へ入ってしまい誤嚥するやつがあります。

脳血管性障害やADLの低下した高齢者に多くみられるんですが、これがまぁ曲者で。

症状は基本的に通常の肺炎と一緒ですが、食欲低下・全身倦怠感・失禁など、肺炎と想定しにくい症状も少なくないんですねコレが。

 

 

誤嚥性肺炎の可能性のある所見といえば

  • 発熱
  • 激しい咳、膿性痰(黄色い痰)
  • 肺雑音
ただ、こういう所見があまり見られない不顕性誤嚥のやつだと
  • 元気がない
  • 食事時間が長くなる
  • ボーっとしている事が多い
  • 失禁するようになった
  • 口腔内の溜め込み
  • 体重減少
  • 夜間のせき込み
こういった症状しかない場合もあるんで、ほんとやっかいですよね。
高齢者だと、熱とか出にくかったりするんで、そういう所で見れないと分かりにくいですよね。
 
ただ、何かしらいつもと、いままでと違うなって所見があったりするんですね。

 

ちょっと一息

 

 
誤嚥性肺炎が疑われた場合は、胸部エックス線(立って背中側から撮るアレ)で肺炎像で確認されます。
あと肺炎は炎症であるので、血液検査でもWBCとかCRPとかあがったり、そういう所も見ながら先生方は診断されるんですね。
 
そして誤嚥性肺炎になったら、いったん食事は中止し、薬物療法。
またすぐに食事が開始できればいいんですが、誤嚥性肺炎になる人は嚥下障害がある場合が多いので、慎重に進める必要があります。
 
ただかといって慎重になり過ぎると、どんどん経口摂取が難しくなったりしますからね。
VF検査とか出来る病院だと、経口できそうならすぐ検査して、今のレベルを見れるんですけどね。(あとVE検査とかね)
 
正直外側から見る嚥下って、経験上で何となくわかるものもあるけど、結局はブラックボックス的なところもありますから。
正確な検査見たい所です。

 

  まとめ

 

今回の話の要点としては

  • 誤嚥性肺炎は食物や唾液が口腔内の細菌とともに肺に入り炎症を起こす
  • 嚥下障害、神経疾患がある、免疫低下している方に起きやすい
  • 嘔吐したものによる誤嚥をメンデルソン症候群といい
  • むせのなく知らないうちに唾液が肺に入ってしまう不顕性誤嚥という
  • 主な症状としては、発熱、咳、痰
  • ただ高齢者はこうった所見ない場合もあるので注意が必要
  • 診断としては、胸部エックス線や血液検査による
  • 誤嚥性肺炎になった際は、いったん食事は中止、薬物療法による治療がされる
 
こんなところでしょうか。
 
管理栄養士だけだとかなり難しい所があるので、医師とか言語聴覚士とか看護師とか色んなひとを巻き込んでやれるのが良いですよね。
 
結局は最後まで口から食べれるのが良いんですから。
こう考えてると、誤嚥性肺炎きっかけで経口摂取できなくならないよう、誤嚥予防のために機能維持やら清潔保持やら、色々やらなきゃなと改めて思いますね。