病院で脱水の人がいると、経口で摂取する事もあれば、経管やら点滴やらで補給する事もありますね。
今日は輸液のパターンで考えてみようと思います。
本記事は、筆者が独自で調べたものに加え、管理栄養士として働いた経験を併せたものです。出来る限り根拠のある情報を心がけていますが、筆者自身の誤解や知識不足により間違いがあるかもしれません。この記事を見てそのまま何かに活用したり、判断したりすることはオススメしません。
水欠乏型脱水(高張性脱水)
まずは水欠乏型の方から
これは食欲低下による食事摂取量低下、炎天下で長時間作業するなど、体液がゆっくり失くなる事によって起こります。
ちなみに…
補充する輸液は、ざっくりと解説すると、細胞外補充液(等張電解質輸液)と維持液類(低張電解質輸液)に分けられます。
これらは輸液を補給する際、細胞外液を補充したいのか、細胞内外を補充したいのかによって使い分けます。
体液は浸透圧で均衡を保っているので、輸液側でも浸透圧を調整すれば、思った場所へ水や電解質を補給出来るわけなんですね。
Na欠乏型脱水(等張性、低張性脱水)
Na欠乏型は、その名の通りNa欠乏する脱水です。
(正確に言えば、Naと水の両方が欠乏する)
これは怪我や手術による出血、嘔吐、下痢など体液が急に失くなった時に起こります。
症状としては頭痛、悪心・嘔吐、立ちくらみ、血圧低下が見られます。
つまりは循環血液量が減少するということですね。
急に体液が失くなるということは、主に細胞外液が欠乏するということになります。
なので、その名の通りな細胞外補充液で補充します。
・細胞外液の補充について
嘔吐だと胃液に含まれるCl-が失われるので、生理食塩液を補充します。
下痢だと腸液の主成分であるHCO3-が多く失われるので、乳酸・酢酸・重炭酸リンゲル液で補充します。
けがや手術により急激に細胞外液が失われる場合も、乳酸・酢酸・重炭酸リンゲル液で補充します。
それでも出血量が多い場合は、血漿増量剤(血管内に水分を保持)や輸血を行います。
まとめ
今回の話の要点としては
- 脱水は水欠乏型、Na欠乏型がある
- 水欠乏型はゆっくり体液が失われる為、細胞内外で水分が欠乏する
- Na欠乏型は急激に体液が失われる為、細胞外で水とNaが欠乏する
- 水欠乏型は維持液類、Na欠乏型は細胞外液補充液を投与
- 嘔吐ではCl-が欠乏する為生理食塩液
- 下痢ではHCO3-が欠乏する為リンゲル液を投与
参考文献
・輸液・栄養読本[水・電解質輸液編] 大塚製薬
(閲覧日:2025.5.15)