珈琲現像 | ちんちくりん的視点 “warped view”

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ジャンクカメラを弄るようになってから、モノクロフィルムの現像を自分でやるようになりました(だってちょこちょこ出しに行くのお金かかるし面倒なんだもん)

現像液や道具を揃えるなど多少の準備は必要ですが、作業自体は特別難しいわけではありません

ただ、「モノクロ現像は錬金術」と言われるくらい奥の深いものです

温度、時間、液の種類や濃度、フィルムの違いなど、ちょっとの加減で結果が変わるので、狙い通りに仕上げるにはかなりの経験値が必要です

逆に言うと出たとこ勝負の意外性があるわけで、いろいろやってみて「あっこんなんなった!」というのがおもしろかったりするのです

だけど、重大な問題がひとつあって、現像液というのは、環境を汚染する産業廃棄物なのです

いたずらにジャバジャバ使ってドボドボ捨てるわけにはいかないのです

業者に引き取ってもらって適切に処理してもらうとしても、自分ンちから産廃出してるとか、まあ、あんまり胸を張れることではないですね

なんかちょっと肩身が狭い、、、(´・_・`)


そんなあなたに朗報です


コーヒーでフィルム現像ができるって知ってました?



(・∀・)?!



厳密には、コーヒーとビタミンCと炭酸塩を混ぜた溶液が、現像液の代わりになるというのです

へえぇ

それならカラダにもやさしそうですね☆

というわけでさっそく、

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ゴールドブレンドは高かったので、特売になってたエクセラにしてみました

その他の材料もスーパーやドラッグストアで安価に買えるものばかりです

さまざまなレシピがネットに上がっていましたが、一番シンプルで確実そうなやつで試してみます

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●コーヒー:10g
●ビタミンC:4g
●炭酸ナトリウム(炭酸塩):13.5g
●水:全体量が250ccになるように加える

温度:20°C
現像時間:15分(最初に10回、その後は1分毎に3回攪拌を繰り返す)

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ISO100までの低感度用で、増感もOK

これで35ミリフィルム1本分の分量です

ビタミンCは溶けやすいように細かく砕いて粉状にしておきます


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少量の水に順次加えてすべてを混ぜ合わせ、完全に溶けるまでしっかり攪拌します

結構、時間かかりました

特殊なドリンクを作ってるようでへんな感じ、、、かなりどろっとした特濃カプチーノです

最後に水を加えて250ccにします


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今の季節は水温が20°C以上あるので、水を張ったトレイに保冷剤を入れて液温20°Cをキープします

あとはレシビ通り、攪拌・静止を繰り返しながら15分間現像処理します

停止、定着は通常のものを通常通りに使います。今回はクエン酸とスーパーフジフィックスで、それぞれ30秒と8分間処理しました



結果↓

FUJI業務用カラーネガ ISO100

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{490CF307-7438-4822-9718-66C7A6A9285C}

{1957832D-2940-4F8E-A775-3244FA0FB241}


ネオパン100 ACROS 

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{6F1A1C75-F34D-43DE-9788-CB2AA3EB38CF}

{29000F2E-EC0A-4CBD-A6FB-23EF7B2AF2A8}

{47A8EFFE-CC79-4965-A9CF-C774CC372B7C}

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わかりやすいように補正なしでスキャンしてあります

一応は現像できていて、補正すればもうちょっとマシにはなると思うけれど、普通なら失敗のレベルですね、、、

像が薄いので露出オーバーなのかと思いきや、そうではなくて階調のレンジが狭いのです

カラーネガの方はフィルムのベースがオレンジ色なのでさらに厳しい

やはり現像するチカラが弱いってことなんでしょうか、、、原因はわかりません(なにしろ錬金術ですから)

でも、このひなびたアナログ感は古い乾板写真のようで、嫌いではないです♪

これはこれで面白いし、まだまだ研究の余地がありそう

次はAGFでもやってみたいです

誰かお中元ください☕️


〓ちん〓