イギリス南部の田舎に住んでいます。


名探偵ポワロシリーズで有名な

アガサクリスティは、

ご存知のようにイギリスの作家です。

1976年に85歳で亡くなりました。


最初の結婚は、夫に新しい恋人が出来て

1926年に破綻。

その年、大好きな母親も亡くなり、

傷心の彼女は突然、失踪事件を起こします。


警察による大規模な捜索となり、

既に人気作家になっていた彼女は

イギリス中の話題をさらってしまいました。

(11日後に、遠く離れたハロゲートで発見⇩)



スキャンダルであまりにも注目を

集めてしまったため、世間の目から

逃れるために海外旅行を計画。

オリエント急行に乗ります。


その旅の中で、13歳も年下の

若いイギリス人考古学者と出会い、

のちに結婚するのですが(1930年)


彼の発掘に付き添って

エジプトやイラクに行きました。


彼女の代表作である

『オリエント急行殺人事件』や

『ナイルに死す』が生まれた背景には

この失踪事件があった訳です。


この2番目の夫を得てからは

オックスフォード(ロンドンよりも北です)

の近くに住んだのですが、

1938年、彼女は生まれ故郷のイギリス南西部に

広大な敷地を購入し、豪華な別荘を作り上げます。


別荘の名前は、グリーンウェイハウス。

敷地はなんと、4万1000坪以上。


現在はナショナルトラストに寄付され、

一般公開されています。


前置きがとても長くなりましたが、

早朝に車で出発し、グリーンウェイハウスを

訪問してきました。


まずは、せっかくここまで来るのならばと

検索して見つけた、グリーンウェイハウスから

近いカフェで、朝ごはん。



フランスからの侵攻を見張っていた

歴史的な見張り台の横に建っているカフェなので、

海の眺めが最高です。



カフェに入ったら、イギリスで初めて

ハミングバードケーキを見つけたので

嬉しくて、朝っぱらからケーキを食べてみました。



イギリス人の夫は聞いたこともないケーキの名前

だそうですが、イギリス好きの日本人の方の

間では有名なケーキなので、食べられて

嬉しかった。(普通に美味しかったです。)


さて、グリーンウェイハウスですが

ダート川のほとりに建っており、

ロケーションは最高です。



何せ、敷地は4万1000坪ですから

庭を見て歩くだけで1時間はかかります。








ようやく、家が見えてきます。



家の正面。

一目瞭然、メチャクチャわかりやすい

ジョージアンスタイルですね。



コージーなシティングルーム。




アガサはプロのピアニストを

目指していたほどのピアノの腕前。

彼女のスタインウェイがありました。



係員の許可を取れば弾けるよ、と夫。

私は下手過ぎもいいところなので、断りました。


アガサは恥ずかしがり屋で、

二番目の夫の前でしか

ピアノは弾かなかったそうです。


彼女はオペラ歌手も目指したほどの声も

持っていたそうで、スーパーウーマン過ぎませんか。


美しいダイニングルーム。



インテリアの趣味までよい。。。


家の中は、家具から小物に至るまで
彼女が使っていたそのままを
ほぼ維持しているそうで、
彼女の美意識をリアルに体験できます。


庭から川辺に降りていくと

有名なボートハウスがあります。



実際、『死者のあやまち』の映画撮影は

ここで行われました。


アガサ一家も、所有していた船にここから乗って

クルージングを楽しんだのでしょう。


庭からはダートマスの港も見えます。



かなり大きな別荘なので

一部はアパートとして、家族で滞在できるように

貸し出しているようです。


正直、ポワロシリーズに夢中になっていたのは

小学生の頃で、大昔もいいところなので

内容全部忘れてしまっているストーリーだらけ

なのですが、


ここに泊まる予約をして

美しいお庭に座ってポワロシリーズを読み、

アガサの世界に浸るのも、楽しいかもしれません。

(季節外れなら、一泊£550で借りられます。)


アガサクリスティが書いた

『マウストラップ(ネズミ捕り)』という

イギリス人なら誰でも知っている舞台があり、

今もロンドンで公演してるのですね。

(世界最長の公演記録だそう。)


いつか観劇してみたいです。


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