☆Petit Petit Planet☆~コドモ×エホン×オモチャ -42ページ目
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子どもたちにおはなしを~第1回




まぁ、きっかけはよくある話で。

昼夜を問わず娘に絵本を読んで聞かせるうちに、

自分なりに読み方を工夫することが面白くなったんですな。



キャラクターに合わせて声色や口調をガラリと変えて、

ひとり二役三役四役五役!

娘が喜べば喜ぶほど、

身振り手振りもドンドンおおげさになっていき。



劇団ひとり的な読み聞かせで、

恥ずかしながら自分では上手なつもりだったんですよねぇ・・・。

このイベントに参加するまでは。



『おはなしボランティア入門講座2009』



私の地元で活躍する読み聞かせボランティアサークル

「Mの会」が主催する、公民館の講座であります。

昨日5月7日(木)に、初めて参加しました。



幼稚園バスに乗り遅れたバタバタで遅刻、

あわてて会場に入ると・・・そこは小さなおはなし会。



カーテンを閉めた薄暗がりの中、

壇上に灯された蝋燭の炎が揺れる。

身を縮め息をひそめ、

朗読者をジッと凝視する20人あまりの参加者たち。

パイプ椅子を並べただけの簡素な会場が、

なんだか不思議な空間に変わっていました。



5人の朗読者によって読み上げられたお話は、

「十二支のはじまり」(『あったとさ』小澤昔ばなし研究所)

「犬と猫とうろこ玉」(『おはなしのろうそく15』東京こども図書館)

「一本足のあひる」(『天からふってきたお金』岩波書店)

「かしこい証人」(『世界むかし話 東欧』ほるぷ出版)

「ラプンツェル」(『おはなしのろうそく5』東京こども図書館)

の5編。



絵も動画もなく、ひたすらお話を耳から聴くのみという体験は

大好きな落語DVD視聴でおなじみだけど。

やっぱりぜんぜん違う話芸なんだなぁ。

おはなし会の朗読者たちは、

むしろ静かに淡々とお話の世界を紡いでいく。



そのせいか、もっと深く・・・

深く静かに物語の世界に入り込んでいくみたい。

脳裏に浮かぶ映像の鮮やかなこと!

これはある種の催眠状態なのかもしれない。



朗読においてオーバーなアクションは皆無なのに、

「一本足のあひる」のホジャと王様のやりとりに大爆笑!

「かしこい証人」では理不尽な裁判の行方にやきもきし、

「ラプンツェル」では哀れな王子と娘の再会にホッとしてしまう。

これって一体なんなんですか!?



「“おはなし”とは、こどもたちにソッと差し出すものであって、

ムリヤリ引きずりこむものではないんです」


と代表のHさん。


「こどもはみんな、

おはなしの世界に自分で入っていく力があるからです。

むしろ口調は平淡でよく、オーバーである必要はないんですね」


アイタタ・・・。


「絵本の場合でも、

こどもたちには字は読めなくても“絵”を

味わってもらいたいので、読み手に視線を集めるのはNG。

読み手は目立たない方がよく、

一見おもしろくなさそうな読み手が、

実は一番おもしろいお話を提供できる人だったりするんです」


さらにアイタタタタ・・・。


私、間違ってました。

噺家じゃねぇんだから黒子に徹するべきだったのに、

目的を誤っていたようです。

反省・・・しょぼん



もちろん、一見おもしろくなさそうに・・・といっても、

棒読みだったりテキトー読みなはずはなく。

Mの会のみなさんは滑舌よく、落ち着いて丁寧に話していました。



「とはいえ、技術の問題ではなくて、

伝えたい、分かち合いたいという気持ちがあれば、

誰でも語り手になれるんですよ」



ホントですかぁ~~ラブラブ!



「豊かな感性と、児童文化を手渡す者として

“感情に溺れない冷静さ”は持ちたい要素ですけどね。

だって、読みながら自分が泣いたり笑ったりしちゃう語り手じゃ、

聴いてる方はお話の世界壊されちゃうでしょう」


またまたアイタタタタタタタタタタタタ~~しょぼんしょぼんしょぼん


すいません、泣ける絵本を読んでやってるうちに

自分が号泣して娘に慰められることよくあります・・・。



もちろん、家庭においての読み聞かせは、

お話の世界ウンヌン以上に

親子のコミュニケーションの手段だから、

いろんなやり方があっていいと思います。

しかし、もう一歩進んでプロの語り手を目指すならば・・・。

肝に銘じておきたいコトバでありますなぁ。



0才~3才までの言語習得前の子どもは絵本で十分だが、

4才~9才ぐらいまでの子どもたちは朗読だけの読み聞かせを

たくさん経験してほしい、とHさんは言います。



心の中に言葉が深く入っていくのは、耳から聴くとき。

目で読んだだけでは意味のわからない言葉も、

耳で聴くとなんとなく意味がつかめることもある。

しかし、人が日常で使用する言葉の数は

たった6000~7000語たらず、

家庭でのコミュニケーションだけでは習得できる語彙に限りがある。

いろんな物語を聴くことで、ボキャブラリーが豊かになる上に、

物語の中でたくさんの人生擬似経験をすることができるそうです。



大事なのは、それが肉声であること。

テレビでいくら長時間いろんな番組を見たところで、

肉声の朗読を聴いて起こる感情体験には遠く及ばないらしい。

(あ、これもアイタタ・・・ミースケはハハと共にアニメ見過ぎかも)



「ひいては…、いろんな悩みが沸き起こる思春期に、

自分の中にたくさんの解決方法を

見出すことができるようになるんです。

子どもは、何か悩みがあったって

そう簡単に大人に相談なんかしませんよ。

ただ、ジッと、深く自分の中で考えているだけです。

解決策の引き出しがたくさんある子どもにしてあげたいですね。」



言葉でイメージをふくらませる力が弱い子どもが

多くなる中で起こっている様々なトラブル・・・。

Hさん及びMの会の皆さんは、

語ることで未来を良くしようとしている人たち

なのだなぁと感動しました。



Mの会は娘の幼稚園の年長クラスにも

2ヶ月に一回、読み聞かせをしに来てくれています。

娘が生まれた年から市報で見つけて憧れていたものが、

幼稚園入園を機にようやく実現、勇んで行ってみると・・・。

こんなに奥が深いものだったとは!



講座は全4回、最終日には受講生たちの朗読の発表もあるという。

さぁ、何を読もうかな音譜

(って丸暗記なんて短い話しかムリだぁぁぁぁ叫び





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