【訪問日：2015.2】
2013年からシーズン中はほぼ毎月通っているぐらい大好きなふぐ料理店『味満ん』 のさしみに、先月はいつものような強い感動がなかったため、今月は数年前とある事件を起こし、営業停止且つ店主がふぐの調理師免許取消し処分を受けた過去のある店ではあるものの、元ミシュラン2つ星のふぐ料理店へ行ってみることにしました
ふぐ福治
この先は、福治に対してかなり批判的な内容の記事となりますので、福治の河豚が1番だと思っていらっしゃる方はスルーしていただけると幸いです。
店内
しかし、こちらの個室は半個室もいいところで、入口に扉がないだけでなく天井も開いているため、周囲の音に邪魔されることなくゆっくり食事を楽しめる好環境とはお世辞でも言えません。
また、今回2名でちょうど良いと思った空間を4～5名で利用することが多々あると聞き、かなり驚きました
メニュー
初訪問のため仲居さんにメニューの相談をしたところ、アラカルトでふぐさし、ふぐちり、唐揚げを頼むのならコースのほうが断然お得だと勧められましたので、松コースに白子焼の中サイズを1つずつ注文しました。
お通し
お通しは、皮だけでなく身もたっぷり入った煮凍とタラの芽の天ぷら。
ふぐさし
お通しの僅か2～3分後に運ばれてきたふぐさし。
料理のオーダーを通してしてからも、まだ5～6分しか経っていないにも関わらず、これだけ立派なさしみが供されたと言うことは、予め作ってあったということでしょうか？
ただ、寝かせることで増す旨味の質が、味満んのそれとは明らかに違いました。
しかも、信じがたいことに十分すぎるほど添えられた湯引きや皮からは臭みが。。。
今までそれなりのお店でそれなりの値段の天然とらふぐをいただいてきたつもりですが、豊後水道産に限らず河豚が生臭いと感じたのは今回が初めてです
ちなみに、こちらのふぐさしは塩かポン酢で食します。
白子焼（中） 時価
大中小と大きさを選べた白子焼。
値段は時価ですが、だいたい￥4,000～￥10,000とのことです。
味満んの白子は2つ食べると胸焼け注意報が発令されるほどどろっとかなり濃厚なのに対し、こちらは比較的さらりと綺麗な味わい。
味満んの河豚に出会ってからは足が遠のいてしまっていますが、数年前までは毎年のようにお邪魔していた西麻布の『臼杵ふぐ 山田屋』の白子焼き を思い出しました。
ふぐ唐揚
唐揚げは身とアラの部分が1つずつ。
2つ合わせても味満んの1個分にも満たないほどの小ささに、「こちらの唐揚は随分小ぶりなんですね」と思わず言ってしまいました。
齧り付くとじゅわっと汁が滴るようなジューシーさもなく、大きさだけでなく味も期待はずれ。
ふぐちり
唐揚げを食べているそばから準備が始まったふぐちり。
仲居さんが付きっきりで調理してくれるふぐちりですが、その手つきはおぼつかなく、
全体的に火を通しすぎていた印象を受けました。
雑炊
気を取り直して雑炊へ。
ふぐちり後の雑炊にすら感動しないとは、つくづくこちらの料理は私には合わないのだと思います。
水菓子
水菓子はメロン、苺、せとかみかんが用意されていました。
ヒレ酒 ￥1,500
かなり立派なヒレが2枚も入ったヒレ酒。
この日がたまたま良くなかっただけなのかもしれませんし、私達が常連ではなく一見客だったから、アラカルトではなくコースを頼んだからと、要因はいろいろあるかもしれませんが、味満んより4万ほど安く済んだ会計ですら高いと感じ、仮に今回の半分の金額で食べることができたとしてもこちらの河豚をまた食べたいとは思いません。
そんな私の残念な印象とは対照的に、食べログでは頗る高い評価を得ているのですから、人の味覚、食の好みというのは面白いです。
ちなみに、こちらは河豚の味に満足できなかっただけでなく、カウンター席以外喫煙可な騒々しい店内に、高級ふぐ料理店とは思えない仲居さんの粗雑な接客にも好感を持つことはできませんでした。
口の悪い主人は、帰りのタクシー内で「久しぶりに金を溝に捨てた気分だよ
」と言っていましたが、私は味満んの河豚の素晴らしさを改めて知ることができた良い機会だったと思います。帰宅後すぐ、来月の予約を入れるべく味満んへ電話したことは言うまでもありません。
ふぐ福治
住 所：東京都中央区銀座5-11-13 幸田ビル3F
電 話：03-5148-2922
営業時間：17:00～23:00（Lo 21:30）
定休日：10月中旬～3月 無休（正月休みは除く）
4月～10月中旬 土・日・祝日
H P：http://www.fukuji.jp/
