【訪問日:2013.8】
札幌はすすきのにあるフレンチレストラン『ル・ヴァンテール 』で、オープン当時から4年間シェフを勤めていらした金田氏が、オーナーシェフとして2012年4月に同じすすきのにオープンしたお店に行ってきました
外観
ビル自体は古いものの、エレベーターを降りた先にあったエントランスは、シンプルでモダンな雰囲気
店内
平日にも関わらず、私たちが来店した19時半にはテーブル12席中10席、カウンター10席は全て埋まっていました
総席数22席のシェフ1名、厨房アシスタント1名、ホール1名の小さなお店ではありますが、やはりかなりの人気店のようです
メニュー
北海道ならではの食材をふんだんに使用したメニューは、どれもこれもとっても魅力的
Cpで見ればアラカルトより秀でていそうなコース料理も3種類(¥4,980、¥6,980、¥8,980)ありましたが、せっかくなので食べたいものを好きに組み合わせられるアラカルトにし、全ての料理を二人でシェアしていただきました
そのため、表示価格は1皿分、画像の料理は1/2のボリュームになっています
オーダーを済ませ、アペリティフのシャンパンを頼んだところまでは順調そのものだったのですが、ここから待ち時間との壮絶な戦いが始まったのであります
アミューズ
まず、アミューズが運ばれてくるまでが長かったです
繊維質と甘味を存分に楽しませてくれるホタテのポワレも、鴨の生ハムも、なすと茗荷の自家製ピクルスもとても美味ではあったのですが、「ここはアミューズがないみたいだね」と主人と話していたように、アミューズが供されたのはシャンパンがグラスに注がれてから30分以上経過した後でした
美食家のパテ(エゾ鹿、鴨、フォアグラ、黒トリュフなど) ¥2,480
そして、アミューズを食べ終えた40分後に、ようやく最初の前菜が登場
予め仕込み済のパテに少し手を加えて美しく盛り付けただけなのに、このスローすぎる提供時間
臭みがないのに旨みや風味はしっかり主張する最高に美味しいパテでも、この長い待ち時間を帳消しにすることはできませんでした
日高産 トキシラズ鮭のスモーク サラダ添え ¥1,680
皮目を炙り香ばしさをプラスした時知らずからは、上質な甘い脂がじゅわっとあふれ出します
鮭自体の味わいも非常に濃いため、ややこってりしがちなのですが、そこはクレソンのフレッシュなほろ苦さで華麗に調整
鮭好きには堪らない美味しさです
ちなみに、この料理が運ばれてきたのはパテを食べ終えた30分後でした
☆クネル~北海道~ ¥2,680
白身魚、帆立貝のムースに甘海老、タラバ蟹、雲丹をたっぷりのせたクネルは、金田シェフのスペシャリテ
かなり楽しみにしていた一品だったのですが、これはどうみても焼き過ぎ
芳醇な香りの中にもむゅっと軽い口どけの中にも焦げ臭さが残ります
足寄石田めん羊牧場 サウスダウン羊 背肉のグリルと内臓類を添えて ¥3,980
この日の羊は5歳のマトン
背肉は肩ロースで内臓は希少部位のレバー
牛も鳥も生も焼きも、レバーは何でも好んで食べる私ですが、マトンのレバーは想像以上に強烈で、危うく吐き出しそうになりました
ただ、もともと私は羊が苦手で、ここ1~2年でようやく食べられるようになった人間なので、玄人にはたまらない味わいだと思います
現に、羊Loveな主人は「美味しい」と言って、私の分まで食べていましたから
また、牛肉とは違う力強い旨みを堪能できる肩ロースは、私でも美味しくいただけたのですが、クネルと同様に火入れが若干いきすぎていたのが残念
これだけ美味しい料理をこのお値段でいただけることは、心底素晴らしいと思います
ただ、スタッフの人数に対して席数がちょっと多いと思ってしまうのは、せっかちな私だけでしょうか?
この席数で客に”おあずけ状態”を強いること無く、円滑に料理を提供したいのであれば、厨房にさらに1名、ホールにも1名アシスタントが欲しいところ
それか、現状の体制で続けていくのであれば、面倒なアラカルトはやめてコースのみにすれば、皿と皿の間隔が30分以上になることはなくなるのではないかと。。。
料理に対する満足度はすこぶる高いものの、待てど暮らせど次の料理が出てこない超スローペースな配膳はいただけません
そのため、またこちらの料理を食べたいと思いつつも、再訪をちょっと躊躇してしまう私がいます
サヴール
住 所:北海道札幌市中央区南3条西3丁目 第六桂和ビル2F
電 話:011-522-9208
営業時間:ランチ 12:00~13:30(Lo)
ディナー 18:00~23:00(Lo 21:30)
定休日:月曜日
H P:http://saveur-sapporo.com/