トフィノ初日の宿は、ドイツ人とフランス人のカップルが経営する「アドベンチャー・トフィノ」というB&Bに宿泊。B&Bがどういうものか、夫にはあらかじめ説明しておいたし、ウェブサイトもちゃんと見せておいたのだか、ここである問題が発生。
ご存じのとおりB&Bというのは、基本的には「人の家に泊めてもらう」システム。私自身も初めての経験だったが、「人の家」であるゆえに、共同で使わせてもらうエリアがあり、もちろん家の持ち主や、ほかのお客さんと、顔を合わせる頻度が高いこと理解していた。一方夫は、プライベートな空間はベッドルームのみということが判明すると、かなりのうろたえようで、「え?思いっきり人の家じゃん!」と当たり前のことをのたまう。どうやら彼はB&Bとは言え、日本で言うペンション風のものを想像していたらしい。
ここで話は変わるが、私の夫はとても寛大で優しい人だが、海外旅行ということになると私のほうが経験がある。彼の場合は、海外旅行と言えば、大多数のカナダ人がそうであるように「カリブ海のパッケージツアー」を想像する。日本人が、沖縄、グアム、ハワイに行くような感覚だ。実際、値段もお手ごろのオールインクルーシブ・パッケージがとても人気がある。特に冬場は、退職なさっているシニアの方々はフロリダでの長期滞在へ、それ以外のカナディアンは1週間か2週間の休みを取り、カリブ海方面へ旅立つ。まるで渡り鳥のようである(実際、大挙してやってくるカナディアンのことを、現地の人々はスノーバードと呼んだりするらしい)。カリブ海方面でとくに人気なのは、メキシコ、キューバ、ジャマイカといったところか。
一番お手頃なところで、メキシコのカンクンへ一週間のオール・インクルーシブ・パッケージということになると、時期にもよるが、大体10万円前後で行ける。往復航空券はもちろん、リゾートは4つ星以上、朝昼晩と食事込みであるから、かなりお得。唯一の難点は、リゾートの外に出ると、いろんな意味で(治安など)保証はないよ、ということ。
愛すべき夫は、私に出会う以前、3回そうしたリゾートへ行ったことがあるそうだ。そのうち一度はドミニカ共和国へ。そこでは、リゾートの外へ出るローカルなツアーに参加した時、マシンガンを持った警備員が同行したとのこと。ただし、受け入れる国としては、貴重な観光客なわけだから、リゾート建設は後を絶たない。そしてスノーバーズたちが安心して過ごせるよう、リゾートから一歩も外へ出なくても毎日楽しく過ごせるように手配する。
そんな夫だから、宿泊というとホテル形式をどうしても想像してしまう。B&Bとはこういうものだよ、と説明をして、ウェブサイトも見ているのだが、彼なりの基準があったらしく、チェックインした時の彼のうろたえ様には私も困惑してしまった。ほかにホテルないの?とまでおっしゃる。トフィノの町はサーファーが集うヒッピータウンなので、基本的な宿泊施設はB&Bが中心。そうでなければぐっとレベルが上がって、5つ星のリゾートしかない。
私だってB&B宿泊は初めて。確かに初対面の人の家に泊めてもらう、というのはなんだか変な感覚だった。でもドイツ人のオーナーはとても気さくでいい人だったし、案内された部屋もキングサイズベットに、隅から隅まできれいに掃除されたモダンなバスルーム付きで快適だった。大きくとられた窓からは、雪をかぶった山並みと、トフィノのピアーが見える。
B&Bでは夕食は出ないので、外へ食べに行く。Shelterというレストランが人気があるらしく、そこへ行ってみた。ちょっと気取りすぎていた感もあり、評判ほどではなかったかな…。もちろんこれは私たちの感想。建物はラスティックで、とっても素敵だ。
http://www.shelterrestaurant.com/
夕食から帰ってくると、夫も随分落ち着いたようだ。翌朝は、B&Bのオーナーがやっているワイルドライフ・ツアーに参加する予定。


