
バレンタインであることも忘れて、クライアントとのカウンセリングに追われていた私。一息ついて、そろそろおやつでも食べるかなーとおもっていると、私のオフィスの前に、黒いタキシードに、カラフルなベストをのぞかせた、推定平均年齢60才ほどの紳士4名がやってきた。
彼らはおもむろに私の名前を確認すると、これはあなたのご主人からのメッセージです、と言って、いきなり歌い出した。

ヤラレタ‼と思った時には、時すでに遅し。時々ラブコメ映画なんかでやっているアレである!Barbar Quartets。 4人の紳士の歌声に何事かと同僚たちや彼らのクライアント達も、ゾロゾロと出てきた。あいにくこの日は、ちょっとしたJob Fairもやっていたため、総勢40名ほどの人たちがおり、彼らすべてが野次馬となったのである。
私はもちろんこっぱずかしさで赤面状態。4人の紳士は、相変わらず満面の笑みを浮かべて、私に愛のセレナーデを歌ってくれている。同僚達を含めた野次馬総勢40名は、愉快愉快とニヤニヤしている。3分程続いたセレナーデが終わると(私には30分のように感じられた。)、野次馬一同から拍手喝采。
そして紳士達は、夫からと言ってカードとチョコレート、一輪のバラの花を私にくれた。私は手厚くお礼を言って、この恥ずかしいサプライズが終わったことにほっとしていると、紳士一人がでは最後にもう一曲と言ってハーモニカでチューニングを始めるではないか。そしておもむろに2曲目が始まってしまった…。
そして永遠に続くように感じられた二曲目の間、私は精一杯の笑顔を紳士達に振りまいていたが、この時点で私の胸にあったのは夫への「復讐」という二文字であった。
それでも、いろいろ考えて私を驚かせようとした夫の努力には感謝。一生忘れないであろうバレンタインとなった。ちなみにBarbar Quartets (直訳:床屋カルテット)とは、男性四人で行われるアカペラコーラスの総称。実際床屋で待っているもの同士が、歌を口ずさんで時間をつぶしていたことに発祥するとのこと。
紳士たちは、ではごきげんよう、素敵なバレンタインを、と言って次の犠牲者目指して去って行った。
犠牲者たち(イメージ)
頂いたバラとチョコとカード。人生で最も恥ずかしい経験の一つとなったが、あとから考えると、夫の心意気がとてもうれしかった。夫よ、リベンジお楽しみにね!
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