八丈島観光 | 小林千穂の「山でわくわく」

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山岳ライター小林千穂のブログです
登った山や、登山に関する情報などをお届けします

山に登ったり、ヘゴの森を探検した
合間に、観光地へも行きましたので
そのお話をしたいと思います。


島内の移動はレンタカーを利用しました。

八丈島は周囲50㎞ほど。
バスもレンタサイクルもありますが
隅々まで効率よく移動するには、
レンタカーが便利です。

島の車は品川ナンバーなんですよ。



八丈富士に登ったあとに行ったのは…

【八丈富士牧野 ふれあい牧場】


八丈富士の中腹にある放牧場で
景色がとってもきれいでした。


東山の三原山。
のどかですね〜。


こちらは西山の八丈富士。
肉眼では
山頂のお鉢を歩いている人も見えました。


【南原千畳敷】


約400年前、八丈富士が噴火したときに
流れ出した溶岩が海岸まで達し、
広い台地になっています。



時が経っても
溶岩が流れた様子が生々しく残っていて
興味深かったです。


波打ち際は浸食され、
岩と海と八丈小島が絶景でした。



ここには、戦国時代関ヶ原の合戦に敗れ、
八丈島に流された宇喜多秀家と
妻の豪姫の像があります。

像は秀家の領地であった
岡山の方を向いているのだそう。

秀家は結局、岡山へ帰ることは許されず
84歳で亡なりました。

岡山に残された豪姫は、前田家を通じて
夫や子どもがいる八丈島に
食料や医薬品を送り続けたといいます。

前田家の支援は江戸時代が終わり、
赦免されるまで続いたとか。

すごいことですね。


【乙千代ヶ浜】


島の南西にある海岸です。


磯の一部が区切られて
プールのようになっていました。



そこで中を覗くと魚がいたので
愛用のカメラTG4を水の中に入れてみると…


魚が撮れた!


浅いところにもいろいろな魚がいました。

TGシリーズすごい!


【裏見ヶ滝】


三原山から流れる三原川が滝となり
シャワーのように落ちています。



私が行ったときは水量が少なかったですが
それでも水しぶきがかかり、
涼しかったです。



滝へ行く途中に
江戸時代、流人の石工さんがつくったという
為朝神社石宮がありました。

大島に流された源為朝ですが
八丈島にも為朝にまつわる
言い伝えがあるようです。


【黄八丈めゆ工房】


滝散策の次は
八丈島の特産品である黄八丈を生産している
工房に行きました。

ガイドツアーで行ったヘゴの森は
この工房の土地なんですよ。


工房内では職人さんたちが機織りをしていて
織機の音が響いています。



黄八丈は、
コブナグサという草で染めた黄色、
タブノキの樹皮で染めたカバ色(茶色)、
スダジイの樹皮と泥で染めた黒色の
三色の糸で織った絹織物です。

染めも織も手作業で
とても手間がかかるので高価なんですよね。

いつか黄八丈の着物を着てみたいけど
私には縁がないかな…。


【八丈植物園】


八丈島の旅、最後に植物園に行きました。


公園のようによく整備され、
島の植物がたくさん植えられているのですが
この施設の目玉のひとつが…


キョンです。

キョン 60mという標識に
笑ってしまいました。

標識をたどっていくと
キョンが飼育されていました。


これがキョンです。

中型犬ぐらいの大きさで
イメージしていたよりずっと小さかったです。


シカの仲間ですが
見慣れているニホンジカの姿より
足が短いです。

シカの原始的な姿なんですって。

キョンが生息しているのは
台湾と中国南部。

八丈島では野生ではなく
植物園内で飼育されています。



人に慣れているのか
柵まで近寄ってきます。

かわいかった〜。



園内にビジターセンターがあり


島の自然や動植物について学べます。


なかでもおもしろかったのが


ヤコウタケの展示です。

ビジターセンターで栽培している
実物を見ることができます。


光の反射ではなく、
自分で発光しているのですよね。

自然の中で見つけたら
もっと感動するだろうなぁ。


ビジターセンター内には
八丈島の海の生きものを展示した
水槽もありました。

よーく見ると
いろいろいな生きものがいます。


青く光っているように見えるものは
ミスジアオイロウミウシ。

センターの方の話では
ダイバーに人気だそうです。


卵を口の中に入れて育てている
お父さん魚や



シマシマのエビもいました。


円すい形をした青くてきれいな生きもの、
これはゴカイの仲間なんですって〜!


海は怖くてあまり近づかなかったけれど…
ダイビングをしたら
また違う世界が見られそうですね。


こんな感じで大満喫した島の旅でした。



観光をしながら
くさやとか、アシタバとか、麦雑炊とか
特産物や島料理を楽しみましたが
長くなるので
また機会があったらお話ししたいと思います。