ベルばらの足音が聞こえてくる… | ひとりっ子のひとりごと ほぼ宝塚

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感じたことを正直に。
思っていることすべてを言うべきかどうか、考えながら。

前回の本公演、『ボイルドドイルオンザトイルトレイル』『Frozen Holiday』は、ポスターは遅い、スカイナビゲーターズと出演者による稽古場レポートはありましたが組長とトップスターによるレポートは無し、稽古場映像もなし(円盤にも特典映像無し)、お話もショーも色んな思いを抱えた心に届くメッセージが詰まっていて大好きな作品でしたが、どうしてもいまだに当時の、初日がいつになるのか、公演が行われるのか(脅迫事件や公演再開に否定的な意見も多く)不安だった気持ちが思い出されてしまいます。


組長奏乃はるとさんが初日と千秋楽のご挨拶で口にされた「衷心からご挨拶申し上げます」という言葉にも、彩風さんの「愛するあなた」という言葉にも、多くは語れない立場ながら、私たちファンだけでなく、この時傷ついていたり苦しんでいた人たちの思いを汲み取って下さってると感じました。


私は観ることはありませんでしたが、宙組特別公演も予定通り大劇場での公演を終え、さまざまな立場からのそれぞれの意見や感想など思いはあれど、とにかく時間は過ぎていっているんだということを感じます。


今回の『ベルサイユのばら、フェルゼン編』は、トップスター彩風咲奈さん卒業公演、宝塚110周年の記念の作品。

今回は無事に収録された組長と咲ちゃんのレポート、杏野このみさんと下級生たちが出演する稽古場レポートもタカラヅカニュースで放送され、その幸せそうな様子からも、作品の上演が発表される前やされた時に(一部)ファンからあがった意見(ベルばら罰ゲーム)とは違って、やっぱりタカラジェンヌってベルばらが好きだし、憧れがあって、出演できることを喜んでいるんだなと思いました。


昨日放送があった、花組羽立光来さん出演の番組でも、ベルばらに憧れて…と子供の頃のエピソードを披露されていました。

宝塚を目指すきっかけに、ベルサイユのばらをあげるジェンヌさんも多い印象です。


私は、どなたの卒業発表の時にも、ご本人の決めた進退は神聖な決断である、という前提で考えています。

すごく好きなスターさんで、どんなにさびしいと思っても、卒業が新しい道の1歩となり、より幸せに今後の人生を生きて欲しいと思うからです。

まだ、ご贔屓のその時に出会ってないので、その時にもそんなふうに理論的に言えるかは分かりませんけど…

とにかく頭では、いつもそう考えています。


ですが、去年の全国ツアーで元気な姿を観ていた、これからの活躍を期待していた男役スターさんが結局二度と宝塚の舞台に立つことなく集合日で退団されたことは、本心を知る機会がないこともあり、ずっとかなしくてやりきれません。

彼女もお姉さんも、ベルばらに憧れていたんじゃないか、雪組でフェルゼン編を上演することが決まって、自分も出演を喜んでいたんじゃないかとどうしても想像してしまう。

そういう想像は私自身の精神的な問題という部分はおおいにあると思っていますので、この件に関して誰かを非難したり、逆に擁護したり、その両者の場外乱闘に関わる気はありませんが

どうか、遺されたご両親、妹さんのこれからの人生が、夢であれ時間であれ、これ以上大切なものを失うことがないようにと願います。


雪組大劇場公演『ベルサイユのばら フェルゼン編』今週土曜日に初日を迎えます。

ここまでは今のところ順調に、ポスター、稽古場レポート、そして今日公演時間の発表がありました。


どうか無事に、公演が行われますよう。


私はあらためて、今後も、忘れることも消すこともない命と思いを抱えながら、祈りを込めてご縁のある舞台を見つめたいと思っています。